沖縄ファミリーマート限定で売られているという『泡盛コーヒー[BLACK]』を取り寄せて試してみた!
沖縄のファミリーマートでは『泡盛コーヒー』なるお酒が売られているという。それもファミマのブランド「FamilyMart collection」から発売されているというから驚きだ。沖縄県民には「常識」だというこの逸品。美味しい予感にうち震えながら、株式会社沖縄ファミリーマート(沖縄県那覇市)から取り寄せてみた!
すっきりした水出しコーヒーのアロマと泡盛特有の甘みのあるアルコール感が奇跡のマリアージュ!
世の中には芋焼酎、麦焼酎、そば焼酎、米焼酎、黒糖焼酎、しそ焼酎…など様々な焼酎が存在する。そして沖縄を代表する焼酎といえば泡盛(あわもり)。その原料は米である。では泡盛が米焼酎かといえば、そうであってそうではない。
泡盛はインディカ米(タイ米など)を黒麹で発酵させることによって作られる蒸留酒。インディカ米由来の発酵の過程で生まれるバニリン(バニラの香り成分)による甘みが特徴で、一般的な米焼酎とは違った味わいを持つ。人によってはクセがあると敬遠されるが、好きな人にはそこがたまらない。
『泡盛コーヒー[BLACK]』(300ml・希望小売価格 税抜239円・発売中)
焼酎をコーヒーと合わせる「コーヒー割り」は、もともと焼酎好きの間で知る人ぞ知る飲み方。ただ泡盛にコーヒーというのは試したことはなかったし、マニアックにも感じられるそうした商品がコンビニで普通に、それもファミマのPB(プライベート・ブランド)として売られているというのは驚きだ。
沖縄ファミマの棚にしれっと並ぶ『泡盛コーヒー』。
それだけ生活の中に泡盛が溶け込んでいるということなのだろう。ということで沖縄県から取り寄せた『泡盛コーヒー[BLACK]』を飲んでみたい。
まるで普通のコーヒーとおなじ見た目で、普通に売られている泡盛入りコーヒー。ストローは付いてない
見た目は普通のチルドコーヒー。泡という文字を見て、新しいマキアートでも出たのかなと誤解されそうなルックス。
通常の感覚でいうと、冷やして売られているので、そのままストローをさして飲みたくなる形状だが、そもそもパッケージに付属していないし、沖縄ファミリーマート広報によれば「レジでストローを希望されるお客様はあまり聞いたことがないですね」 とのこと。感覚としてはどうやら「ワンカップ大関」的立ち位置のようだ。ちなみにノンシュガー。
飲んでみたら、ものすごく自然。飲みやすさも無限大!
中蓋のフィルムを剥がし、口に含んだ途端に正解と感じた。ものすごく自然に美味しい。もう100年前からあった飲み方だと言われても疑わないくらいコーヒーと泡盛が調和している。
泡盛は醸造後3年以上のものは古酒(クースー)と呼ばれ、古いものはとろりとした舌触りが抜群に美味しくて甘みも際立って記者は大好きなのだが、そこまでいかないにしても、ふんわりとした泡盛の甘みに水出しならではのアルコールのようなアロマがハーモニーを奏でるとえも言われぬ旨さとなる。
キリッと冷やしてゴクッと飲むのがオススメ。放っておくとプラカップなのですぐ温まってしまうので、グラスに移し替え、氷を入れても美味しい。アルコール度数は12度とストロング系チューハイよりも高い、日本酒に近いレベルなので、グイグイ飲むのは気をつけたい。
沖縄のような外へ出ると滝のような汗が流れる暑い土地では、そうした高アルコールもすぐに汗となって流れてしまいがちで、酔いにくいのも事実。これくらいが丁度良いのだろう。一方、東京でエアコンの効いた室内で飲むと、かなりクラクラ来るので注意が必要だ。酔いの回りやすいストロー飲みは試さないほうが賢明だろう。
泡盛コーヒーの歴史は?
さて、沖縄県民にはポピュラーな「泡盛コーヒー」だが、その歴史はそんなに古いものではないという。最初に商品化したのもファミリーマートではない。誕生は2008年10月。泡盛ブランドとしてはポピュラーな「久米仙(くめせん)」の久米仙酒造の中村氏が生み出して大ヒットさせた。
※画像提供:株式会社沖縄ファミリーマート
コーヒーの中でもエスプレッソを合わせることによって、より飲みやすい味わいを実現したのがポイント。
その後、沖縄ファミリーマートが『泡盛コーヒー[BLACK]』を発売したのは2010年。製造は創業160年以上の老舗泡盛メーカー・新里酒造が担当。マンデリンを使用した水出しコーヒー(またの名をコールドブリュー、ダッチコーヒー)に泡盛をブレンド。
他にも沖縄で有名なコーヒーブランドに「35コーヒー」があるが、こちらは珈琲豆を泡盛に漬け込んだリキュールを製造販売している。
沖縄でしか買えない理由は?
日本全国に店舗展開するファミリーマートだが、ファミマはファミマでも、鹿児島と宮崎の南九州ファミリーマートと、この沖縄ファミリーマートは、地元企業と合弁会社を設立しているので、正確には別会社となる(いずれも株式会社ファミリーマートの持株比率は49%)。独自の商品ラインナップも数多いので、沖縄旅行の際にはファミリーマート・チェックをすると思わぬ驚きがあるかも。店頭ではお土産用に箱売りもされている。
また沖縄限定の「FamilyMart collection」としては他に、「シークヮーサー泡盛」と「さわやか梅酒」がラインナップとしてともに並べられることが多いそう。味わってみると、「シークヮーサー泡盛」はシトラス風味が強烈、「さわやか梅酒」は泡盛ではないので普通に飲みやすいという感想。
ファミマの泡盛コーヒーを飲むために沖縄に行く、そんな旅行があっても良いかもしれない。
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