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“テニミュの産みの親”片岡義朗にロングインタビュー 『カンタレラ2012~裏切りの毒薬~』ボカロミュージカルへの想い

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片岡義朗

大人気ミュージカル『テニスの王子様』の産みの親であり、ニコニコミュージカルエグゼクティブプロデューサーの片岡義朗氏にインタビューを行った。片岡氏の半生から、何故『カンタレラ』の公演を再度行うことにしたのかまで、気になる事を“ぶっちゃけ”聞いてみた。

-:まずは片岡さんが何者なのか?という所からお聞きしたくて。
片岡(以下、片):普通の親父だと思って頂ければ。

-:(笑)
片:なんなんだろうね。自分でもよくわからないんですよ。世の中の人がどういう風に自分の人生を生きているかは勿論わからないんだけど、(自分自身は)「面白いものを見たい」とか「触っていたい」とか好奇心だけで生きていて今、ここに座っているという、まあ人生転がってる感じがしますよね。 今まではアニメが面白いと思ったから、取り組み続けていたのです。 だから目の前にある面白い事を追いかけてきたらここにいるっていうのが正直な感想なんです。 今はニコミュが1番面白いですね。

-:前職・前前職に関してもアニメ畑だったんですか?
片:元々は東急エージェンシーの営業マンで、その時にアニメのラジオ番組「アニメトピア」という番組を始めて。 これは「アニメ」という言葉がタイトルについた最初のラジオ番組だったんですね。 それから自分の手でアニメ・声優ファンを対象にしたラジオ番組を3本立て続けに作りました。

-:そうなんですか。
片:それで「アニメトピア」という番組はラジオ大阪では異例の週1回・15分番組で始まって、その後で30分番組になりました。 それが東京にネットされ名古屋にネットされ、つまり大阪を起点に東京と名古屋にネットされたんですよね。 関西では一度、ラジオ聴取率No1をとったんですよ。 ラジオ大阪って、今は知らないですけど、当時は関西のラジオ局の中では一番下のラジオ局で、阪神でも巨人でもなく近鉄のナイターとかを中継していて。 聴取率調査でいつも最下位だった放送局の番組がいきなりトップをとるというので異例のことでした。 そういう人気を受けてイベントが有料公開生放送だったり、単行本を出したり……。

-:単行本? ラジオブックのようなものですか?
片:いや、なんだっけ。「さんべん回ってドジョウが二匹」とかって、つまり完全に読み物としての単行本を出して、だって単行本が35万部ぐらい売れたんですよ。千何百円のものが。

-:ベストセラーじゃないですか。
片:本当のベストセラーに入ったんだよ、新聞の。 それを2冊出したり、それからイベントをやって、レコードアルバムを出して、メインパーソナリティ2人の歌とゲストで歌を出して、それもチャートインしたり、 なんかメチャクチャな事をやって。

-:もともとアニメに興味があったんですか。それとも仕事として関わりだしてアニメに興味をもったんですか?
片:もともと漫画は好きでしたね、アニメは特に好きだという訳ではなかったんだけど、仕事で宇宙戦艦ヤマトの一回目のTVシリーズのパイロット版を見たんですよ。 そしたら素晴らしい出来で「これを仕事にしたい」と思ったところから始まって。 で、まあ東急エージェンシーはアニメーション作品ってそれほど触ってなかったので、触るにはラジオ番組でも作ろうかと思って、女性二人の声優がパーソナリティの番組を作ったら大ヒットしたんですね。「アイドル声優」という言葉もなく、「声優」っていう言葉がようやく市民権を得たぐらいの時代で、女性声優二人がアニメの事を語りながら、ギャグ番組タッチの番組を作ったんだけども。 もちろん男性声優でいうともう亡くなられたけど広川太一郎さんとか羽佐間道夫さんとか野沢那智さんが落ち着いた声で語る番組はあったんですよ。だけどそれはアニメファンとか声優ファンに向けての番組ではなくて、喋りのプロとしての声優さんを使ったラジオ番組だったんですよ。 だけどアイドルチックな女性声優が二人で「キャッキャッ」「かわいい」とか……、要するに萌キャラ風にやる番組っていうのはなかったのでメチャ受けしたんですよ。

-:確か、その時に片岡さんも出演していらしたんですよね?
片:出てました、「はげら」という名前で(笑)

-:(笑)
片:キャラクターです、それはね。

-:あの、すいません、失礼かもしれませんが、その時から結構「はげら」だったんですか。
片:額はね。ただその時はギャグとして通用するぐらいの額の広さだったんだけど。 AD笠原よりはもっとありましたよ。ぽこたぐらいでした。ぽこた怒るかな(笑)

-:(笑)
片:その番組とかあとの2本の番組にアニメのスタッフさんとか他の声優さんとかをゲストに呼んで、例えば宇宙戦艦ヤマトだったら松本零士さんにゲストにきてもらったりとか。 で、ラジオに漫画・アニメの世界の人たちが呼ばれるってことがほとんどなかった時代なので皆さんよく出てきてくれたんですよ。 名前ぐらいは知っているかもしれないけど、少年ジャンプの編集者の鳥嶋さんっていう。

-:少年ジャンプで鳥山明さんを発掘した鳥嶋和彦さんですね。
片:Dr.スランプアラレちゃんが大ヒットしていた頃なので、その編集者にきてもらおうとかいって。 今じゃ鳥嶋さん出てこないと思うけど、当時は出てくれたんですよ。 「マシリト」っていうキャラで。

-:アラレちゃんで使われていたキャラですね。
片:「この人は面白い」って思う人をラジオ番組にガンガンゲストに来てもらって実際モノづくりは触ってなかった、その時はね。

-:そうなんですか。
片:そういうことやってたらある人が、広告代理店でアニメが好きでラジオ番組作っているぐらいだったら東急じゃなくてアサツーに来て、アサツーはアニメいっぱいやっているから、そこでアニメのプロデュースやらないかって誘ってくれた人がいてそれで転社したんですよ。 それでアサツーに入ってアニメの企画セクションにいって、そこで最初のプロデュース作品が「さすがの猿飛び」。 それ以来、割と作品に恵まれて、自分で作っていても面白い作品がいくつもありますね。 だからそれは当然、漫画は好きでよく読んでいたけど、アニメは知らなかったけどヤマトで触れてみて「この表現は面白いな」っていって、だったらこれをアニメにしたら面白いんじゃないかと言う事をいくつかだして……、誰もが知っているヒットでいうと「タッチ」ですよね。それまでは「タッチ」に近いものはいくつかあったんだけれども、まさに「タッチ」が典型だと思うんだけど、ドラマですよね、「タッチ」って。 普通に考えたらドラマ。 ようするにキャラクタービジネスという言葉で括られるようなおもちゃが売れるとか、ゲームになるとか、当時あんまりゲームってないんだけれども、ようはキャラクター商品が売れるアニメ。 で、物語が凄くしっかりしているので、しかもあだち充先生のゆったりとした時間の流れの中で時々ふっとギャグが入るような、言ってみれば”アニメにし辛い漫画”だって言われていて。でも、あれをどうしても、漫画がすごい傑作なので、やりたいと思って小学館・東宝と話をしてアニメにしました。 これはやっぱりサンデー・マガジン・ジャンプを毎週読んでいた中で、もちろん趣味の中の話なんですけど、どの漫画が一番面白いかって読んで、面白い作品を見つけますよね。それをアニメにしたいという流れで言うと、こんな漫画をアニメに出来たら面白いと思った。で結構会社の中でも大反対があって。

-:そうなんですか。
片:スポンサーが付かないし、視聴率もとれないし、つまりキャラクタービジネスにならないから、スポンサーつかないっていう。 まあ色んな反対があったんだけれども、会社的にやろうという事になったんです。 結果、最高視聴率で34.7%っていう数字が取れて、それは気持ちよかったですね。もっとも作り手の方たちが偉いんで、杉井ギサブローさんっていう方が作ったんだけれども、杉井さん以下のスタッフが非常に丁寧に作ってくれて,もともと原作が大傑作で、アニメもヒットしたんですけども、少なくともプロデューサーの仕事としてはどうしてもこれがやりたいといって旭通のなかを通したのは僕だったから、そういう意味では面白いと思ったものを媒体に載せると世の中の人が受け入れてくれるという関係が、そのラジオ番組が最初のヒットなんですよね。
声優の女の子って身近じゃないですか。今でもそうなんだけど。一般ユーザーの気分でいうと声優の女の子って普通のドラマに出てるタレントより遥かに身近なところにいますよね。 僕もアニメに直接制作現場に触っていないので、そういう意味で言うとヤマトを営業する仕事をしているぐらいなので、
やっぱり触りたいじゃん? 触るってこととなるとアニメの声優さんっていうのは身近にいる感じがしたので、好きな宇宙戦艦ヤマトの森雪という声をしていた麻上洋子さんという当時かわいらしい女性声優さんだった人をメインパーソナリティにして、「まあ森雪と仕事が出来ればいいか」っていってやった企画なんですよ。

-:それは贅沢な(笑)
片:だから動機は不純なんですよ。狙いで「ラジオでアニメの話題している番組ないな」なんて全く思ってなくて「森雪と一緒に仕事がしたい」っていうただのミーハーの自分が面白いと思ったことを自分が出来るメディアの中で実現したら受けたんですね。 で、受けたと思った瞬間の次のアクションはプロデューサーマインドだと思いますよ。 続けて柳の下の2匹目3匹目のドジョウをすぐラジオ番組作ったんで。 そうしたらその後続々と真似してくれた人が大勢いて、今はラジオ番組として当たり前のものになってますよね。 「タッチ」のように商品化目当てじゃないアニメ作品って、代表選手は「サザエさん」なんだけど、「サザエさん」ってある種の定番商品になり過ぎていて時代の旬を捕まえるって感覚とは違うと思うんですよね。 「タッチ」はテレビ番組として旬だったんですよ。 あれをテレビアニメの作品としてとらえるっていうのは多分新しかったんですね。

-:プロデュースという言葉が出てきました。 世間一般では、片岡さんはプロデューサーという役職の方だと思われていると思うんですが、プロデューサーに必要なもの、プロデューサーとして心掛けているいることは、何か御座いますか?
片:やっぱり人がやっていることやっちゃ駄目だっていうのは一番心がけますよね。

-:オリジナリティ?
片:オリジナリティ、新しさ。 で、新しさっていうことを突き詰めていくと、やっぱり世の中の動きを見えてないと駄目ですよね。 で、ホントのクリエイターじゃないですよ、プロデューサーって。 そういう人もいるかもしれないけど、俺はね、自分でクリエイティブセンスって全くないって思う。つまり「0→1(ゼロイチ)クリエイター」と「1→100(イチヒャク)クリエイター」という言葉があるんだけれども、「0→1クリエイター」ではないんですよ、少なくとも。どんなプロデューサーでも。 世の中に0から1を作る人がいて、その0から1を作った人の仕事を見て、これはもっと世の中の何かを体現しているから、今の世の中の0から1まで出てこれたんだ。 その出てこれた1を100にするのが僕の仕事だと思っているので。 世の中に0から出てきた1を見つける、そういう目がないと駄目かなって。 もう一つは逆に普通は何かって分からないと駄目だって思いますよね。何が普通かって分かってないかと何が新しいか何が変わっているかがわからないっていう。

-:相対評価が出来なければいけない?
片:うん。世の中って普通を基準に動いてるでしょ。 普通を基準に動いているから、その言葉だけ考えると非常に保守的になりますよね。 普通はそんなに変わらないから、変わったとしても少しづつしか、緩くしか変わらないから。 あなたは結婚してるの?

-:いえまだです。
片:結婚して子供がいないと、子供はいなくても良いけど、少なくとも結婚しないと普通じゃないでしょ? で、結婚して普通の生活を送らないと、世の中の人類の何千年何万年の歴史をね、自分の体感としては感じ取れないんじゃないかって思ってるんだよね。だからクリエイティブな仕事なり、あるいは世の中一般の全部の仕事そうだと思うんだけど、普通に結婚した方が良いんじゃないのっていうんですよ。

-:役者さんとかでもでしょうか?
片:いや、誰でも。 こういう議論をすると、絶対いつも出て来るのが天才型の人いるじゃないですか。天才は結婚しなくていいよね。 もう普通っていう概念がなくて良いから。 要するに社会の旬を見る目と裏腹な関係で人間の普通がわかったほうが良い。 わからないと駄目なんじゃないかと。

-:そう仰いながらもアニメミュージカルっていうのは0→1じゃないですか、片岡さんが。
片:それはね、違いますよ。僕の定義では0→1じゃないんですよ。 確かに無いものを作ったという意味でいうと、アニメトピアという番組もラジオでアニメを語る番組は無かったからこれは明らかに0→1なんですよ。 「タッチ」みたいなドラマを日曜の夜7時という枠で放送したんだけど、それは結構新しかった。0→1とは言わないけど。 で、ミュージカルをアニメとか漫画原作とした舞台をアニメーションの側に身を置いている人間が作ったというのは僕が初めてですよね。 「ベルサイユの薔薇」がよく言われるけど、あれは宝塚が作ったので、あれは「宝塚」っていう括りの中で勿論新しい事だと思います、宝塚として。

-:そうですね。
片:で、やっぱり「聖闘士星矢」の時にSMAPで聖闘士星矢をやったんですけど、勿論SMAPファンが大勢来たんですけど、当然SMAPファンだけじゃない人たちもチケットが買える余裕があったので、聖闘士星矢ファンも沢山来ましたよ。 それは車田正美先生がすごい舞台化することを喜んでくれて、すごく後押ししてくれたんですね。なので先生が公認しているという事が星矢ファンの中で流れていたので沢山見に来てくれた。 そういう意味では漫画アニメのファンがちゃんと劇場までかなり高いチケット代を払って見に来てくれて、一輝というキャラが出てくると「キャー!一輝が出てきた!」といってウケる。 そういう意味でのキャラファンが萌えるという現象でいうと僕が作ったミュージカルが初めてですよね。 でもそれは……。

-:0→1ではない?
片:それはまた別のストーリーになるんだけど、ミュージカルってなんで世の中の旬の話題がないのよ、って思ってたんだよね。僕はミュージカル・舞台を趣味で見ていて、ブロードウェイにも何回か観に行ってたし、ロンドンにも1回だけ観に行ってきちんとしたもの観てるし、 それから「エディンバラ」っていう世界最大の演劇フェスティバルあるんだけど、そこにも3週間ぐらい行ってずっと観ていて、なんて日本の舞台って偏った演目になってるんだろうねと。

-:古典が多かったんですか?
片:そう。ミュージカルっていうと外国から持ってくるものしかなかった。日本を題材にしたオリジナルってないこともなかったんだけど、でもそれがつまらないんですよ。 例えば「ユタと不思議な仲間たち」って……。知ってる?

-:はい。
片:劇団四季の名作ミュージカルの代表選手なんですよ。これは東北の座敷わらしっていうことをテーマにした舞台で、小学校六年生が招待されて、全国で30万人ぐらいの小学6年生が観るんですよ。これは四季はすごく偉いと思いますよ。 それをずっとやり続けているって。もっとも日本生命っていうスポンサーがついてやっていることなので、日本生命が偉いと言った方が良いかもしれないけど、お金を出しているという意味ではね。 でもこれ観ると、面白いっていう子供が何人いるのか。クラス40人だとすると、その中の何人が家に帰ってお父さんお母さんに「今日劇団四季のミュージカル」観てきて面白かったって。「なんていうミュージカルなの?」「ユタと不思議な仲間たち」「なにそれ。どんな話だったの」「なんか座敷わらしっていうのが出てきて」「なにそれ」ってお母さんでさえ知らない話だから、話題がつながらないじゃない。 っていうことは子供心に見てね、話として今のものじゃないから、引き込まれないんですよ。でね、よくいうんだけど、40人いたら36人がつまらないと思うの。 「ユタと不思議な仲間達」という演目がつまらないと思うのと同時に、ミュージカルがつまらないという刷り込みがされちゃうんですよ。 中の4人ぐらいがね、多少なんていうか、女性でね、6年生ではっちゃけてる、先端いっている様な子の中に、やっぱり生身の人間が演じて汗水たらして飛んだり跳ねたり歌ったり迫力出してやっている舞台は生のライブの面白さってあるから、そういうのに打たれる人がいるんだよね。1割ぐらい。 その人達がファンになって一生ファンになってくれる。これが劇団四季の営業戦略なんです。 ただ逆に僕は残りの9割は排除されると思っているのね。 だって6年生で座敷わらし知らないし、山形県の田舎のその衣裳なんかも昔の戦前の……、時代設定は忘れちゃったけど、今のファッションじゃないんですよ。

-:子供心には少し地味ですね。
片:なにあれって思う。 で、例えばお父さんお母さんが東宝のミュージカルを観る人達でオペラ座の怪人を観ました。 そして、お父さんお母さんに連れられてオペラ座の怪人観て、帰ってきて学校に行って「昨日何した」「帝国劇場ってすごい大きな劇場に行ってものすごい豪華な綺麗な劇場で凄い興奮した。」「なに観たの?」「オペラ座の怪人。」「なにそれ?」説明しても友達はわからないでしょ。 その友達がキャーキャー言ってくれないからつまらないから、「あ、これはつまらないんだ」って。話にならないじゃないですか。 子供たちだけじゃなく、OLでも大学生でも女子大生でも女子高生でも同じだけど、
友達に話をした時に「そんなの観に行ったの、すごいね」「で、どうだった」って聞かれて初めてなんか納得するというか良い体験したって思うじゃない。
今も昔も誰しもそうだけど、自分がした体験を皆が「良いなあ」って羨ましがってくれると「観て良かった」って納得する・腑に落ちるところがあると思うんです。 それが、そういう風に回らないんですよ、ミュージカルの世界は。

-:そのまま広がっていかないんですね。
片:つまり13500円を払える人たちが観に行くのがミュージカルで。

-:そんな高いんですか。
片:2人で行ったら27000円ですよ。家族4人で行ったら54000円ですよ。

-:それは出せないですね、普通の人は。
片:出せないでしょ。だからいわゆる日本で言うと「エスタブリッシュメント」といわれる人たちしかいけないじゃない。

-:割と年齢層高めなんですか?
片:高いですね。四季はそういうことに営業センスの良い劇団なので、気が付いていて出来るだけ、今値段を下げる努力をしていますよね。少し安くなった。でも8000円とか9000円。宝塚はもうちょっと洗練されていて就学生でも観れるような3500円ぐらいの席を用意して、でも3階の遠くの席をね。いずれにしても演目も含めてUp to dateな今の世の中の旬を捕まえる物語とかドラマ作りとか演出方法とかが出てこない。でも本来演劇とか漫画とかテレビも含めて良いのかどうかわからないけど映画とかって、世の中のどこかに落っこっている社会のある種の歪みだとか出来事とかの中に普遍的な真理をみて、普遍的な真理が今の世の中でこうやって現れているっていうことを捕まえる事が本来の属性というか持っている機能だと思うんだよね。それは漫画で言えばある種の風刺精神なり、批判精神だったり、演劇の歴史をみてもやっぱりアングラっていう、演劇の歴史で言えば色んなテーゼ・アンチテーゼの繰り返しがあるんですよ。で、アングラ芝居・アングラ演劇っていうものが新劇や劇団四季みたいなものに対するアンチテーゼとして出てきて、それに対する揺り戻しとかがあったりとかして、やぱり最初出てくる時はかなり世の中に問題を突きつけるみたいな出方をした人たちがその後もずっと長くその人の芝居が続くんですね。野田秀樹さんとかが良い例ですよね。本来、ストレートプレイの世界ってそういう機能があるんだけれども、ミュージカルってなった瞬間に1村の中だけで…あの特殊な演劇みたいな感じに思われていて。本来はアメリカにいけばわかるんだけどミュージカルの方が大衆性があるんですよ。

-:そうなんですか。
片:それは当り前で、歌があってダンスがあるから人間の五感でいうと視覚効果だけじゃなく聴覚の効果ね。ストレートプレイでダンスがなくて音楽が流れてない所で、言葉のやり取りなり、明りだとか照明で舞台上の演出効果で人間の心理を捕まえて、読み取って物語の中に入り込んでいくのってやっぱり集中力いるし、ある種大人の作業なんですね。でもミュージカルってその後楽園の戦隊シリーズのショーを観ればわかるようにあれはある種のミュージカルですよ。非常に単純に音楽があって、リズムがあって、ダンスがあって、歌があってということになると受け取る側の五感の中の機能が増えるでしょ。年齢の間口も広がるんですよ。だからそっちの方が大衆的になるのが当たり前なんです。

-:でも日本ではそうならない。
片:ならない。これはねやっぱりおかしい。なにがおかしいかというと、それぞれの人たちがそれぞれの営業戦略に従って演目選んだりしているから。俺、劇団四季のね、小学生に見せる名作ミュージカルが日本のミュージカルを殺していると本当に思っているんですよ。で、四季の劇団としての営業戦略は非常に正しいにも関わらず、逆にそのことがミュージカルっていう表現の全体の幅を狭めてる、特殊な物にしていると思っていて現状に対するアンチテーゼを用意したいとすごく思っていて、それはなにかと思った時に「あ、俺がやってるアニメを舞台に乗っければ良いんだ」って思ってのっけた。

-:それが聖闘士星矢の始まり。そしてそこからテニスの王子様ですね。
片:それをぼくがやりだしてその後同じチームの別の人が、聖闘士星矢やった時に僕についてくれてた人がそのまま残って同じ手法でセーラームーン作って、僕は僕で別の、姫ちゃんのリボンとか赤ずきんチャチャの別の作って、広井王子さんが姫ちゃんのリボンも赤頭巾チャチャもよく観に来てくれたんです。で、広井さんはそれを帝国少女歌劇団につなげていったんですね。

-:茅野さんですよね、芝居?
片:そうそう。それはね、最初の一擦り、マッチの火は確かに僕がつけました。でもねそれを続いてやろうと言ってくれた人がたくさん出てきた事は確かです。だから僕だけがやったって思わない。勿論、テニスの王子様みたいな大ヒットが出るとキラーが出ることで世の中が遥かに変わりやすくなるから、そういう意味でいうと、今の世の中のちょっとヒットしたアニメが全部舞台化されるっていう事になった直接の原因はやっぱりテニスの王子様でしょうね。自分が面白くないって思うものばっかりにお金使うんだったらなんか自分が面白いと思うものを持ってきて、自分の手で作れば良いじゃないかって思ったのが聖闘士星矢。

-:なんですかね、ちょっと脱線しちゃうんですが、あ、お時間大丈夫ですか。
片:大丈夫ですよ。

-:ちなみにアニメとミュージカルをくっつけてって形で今までミュージカルをやられていた訳ですけども、今は完全に原作はオリジナルっていった方が良いんですかね。ニコニコミュージカルっていうのは。プラスミュージカルって形なのか。それはアニメに飽きてしまわれたのか、それとも今はニコニコ動画っていうものに興味をもっているのか。
片:それはそういう問題の立て方じゃなくて「何が世の中の旬か」「何が世の中で新しいものとして動いているんだろうか」って見ると、そういう意味でいったらニコニコ動画ですよね。やっぱりニコニコ動画って社会のエッジを切り開いているって。自分が勤めていてそういうこと言って良いかわからないけど、外にいて見ていてそう思ったんです。ニコ動という旬を捕まえたそのものを舞台化するということもやってみたいし、ニコ動の中でも一つのムーブメント、非常にダイナミックに動いているもの。分野で言うとボカロがありますよね。僕は聖闘士星矢をやった時はやっぱり聖闘士星矢が世の中席巻していて、ちょっと人気的には落ち着いた時期だったんだけれども、でもまあやっぱり最大の人気で非常に受けていた時期で、世の中の人がこれを新しいと。まあクロスって玩具がすごく性能が良かったっていうこともあるとは思うんだけども、漫画・アニメ非常にハッピーな旬を形成してた。テニスの王子様が漫画としてはもちろん旬だったんだけれども、舞台として考えてみると、スポーツを舞台に取り入れるってないんじゃないか、これは面白くなるんじゃないか。しかもテニス。これは演出家の仕事だけど、テニスを舞台上でどうやるのっていうのを見事に解決して答えを出したんだよね、演出家は。これは新しい、漫画が新しいこともあるし、演出も新しかったからブレイクしたんだと思うんだけど。つまり世の中で受けているものには、何かしら世の中のある部分を反映しているものがあると思うんですよ。テニスの王子様でいえば、スポーツ選手にカッコよさを求めるっていうね。企画書に書いた覚えがあるんだけど、スタイリッシュなキャラクター達が登場するスポーツ、根性ではなくスタイリッシュがキーワードみたいな。見事に原作者が作ったキャラクターがカッコイイんですよ。その流れってそれまでのスポーツにあまりなかった発想ですよね。スポーツ漫画の代表選手っていえば巨人の星だし、ある意味タッチもそうなんだけど。スラムダンクがある種そういう形の最初かもしれないんだけど、テニスはもっとそれを…。

-:キャラクターをもっと前面に押し出したっていう形?
片:そうそう。試合経過よりもキャラクターだよ、みたいなところがあるじゃない。決め台詞を投げつける、見栄を切る瞬間にカッコイイって。そういう事が、社会の旬がそこにあったんですよね、漫画に。それを舞台にすることで、それに作り手側の知恵も混ざってブレイクすると。それがテニスの王子様が完成系ですよ。あれを超えるアニメキャラクター・漫画キャラクターの舞台化ってなかなか作ることが難しいなって。ビジネスモデルとしてはもう完成系にきたので、なかなか難しいなって。あれもやり始めて2003年だから今年で満9年になるんですよね。僕としては新しいというものを作りたいという気持ちがあった時に、川上さんひろゆきさんと出会って、まあひろゆきさんとは前から知り合いだったんだけど、ニコ動でミュージカルやらない?しかもそれをネットで生中継して有料ネットチケットを販売する。この話を聞いて、これだ、と思って。これが世の中の旬なんじゃないかって。仕組みが旬なんじゃないかって。中に入ってじゃあ何を物語にしようかって考えた時に、全部で今まで8本(7タイトル)つくっていて、そのうち3タイトルがボカロですね。東方見聞録とココロとカンタレラ。色んな方向の、クリスマスキャロルを作ったし、単純なアニメの舞台化っていうのもDEAR BOYS・聖闘士星矢ってやってつくったし、ちょっと変わった声優さんをメインにしたニコニコニーコっていうものもつくったり、色々したけども、これからも色々するとは思うんですけれども、柱の一つにやっぱりボカロっていうものがニコ動が今の世の中に出して生み出した、ボカロそのままYAMAHAが生み出したものだし、それを大ヒットする道具に一つのソフトとして非常に世の中に広める作用をしたのはミクがいるんで、ニコ動が作ったっていう事はないんですが、ニコ動も推進力になったことも間違いないですよね。ニコ動って舞台があって、そこにYAMAHAのソフトがあって、クリプトンの初音ミク以下のキャラがあってってことがあって、ある種混沌の中から巨大なエネルギーが生まれて、いまやボカロなくしては語れない世の中になってる。これを世の中の人が求めている事だとしたらそれを舞台化するのが僕の仕事じゃないか。さっき言った0→1はクリプトンさんなり、YAMAHAの開発した人が作った人、あるいはニコ動に盛んに上げ続けてくれたボカロPさん達が作ったんだけども、それを熱心に聴いてくれた人たち、カバーした人たちがいてエネルギーの塊が社会を動かした。その1を勿論音楽産業全体でみたらそれで100になっている人も当然いるので、舞台っていう分野では誰もやっていない事なので、同人レベルではいくつかやられているんだけれども、継続的にやっているっていう訳ではないので、その1を100にするのが僕の仕事じゃないかって思って、カンタレラをどうしてももう一回チャレンジしたいというのが3月の舞台なんですね。

片岡義朗

-:結構短いスパンでの再演となっていますけれども、これを再演する事に決めた理由とか。 なぜカンタレラなんでしょうか。
片:つくることが物凄く難しかったんですよ。そういうことを言うと、お金とっておいてなんだよっていう声が起こるのをわかっているんだけれどもでもやっぱりモノづくりの過程ってその時、そのベストを作るんですよね。でもその時ベストでも、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月経てば知恵が出てくるんですよ、後から。あれはこうしておけば良かったっていう、ひとつやったことの反省もあるし、そうしたらやり残したことがものすごく沢山あって、8月のカンタレラに関して。これはやり残した事をどうしてももう一回やらないと、あの3曲の音楽を作ったボカロPさん達に申し訳ないと思ったんだよね。非常に完成された音楽ですよね、3つとも。その素晴らしい音楽を3つ積み合わせて一つの物語にしてドラマにして、舞台にのせて、完成されたミュージカルとしてつくりあげる。去年の8月3日の段階で出来る限りの努力をして作り上げたものが、その時のベストだったんです。そのベストに対してお金を頂戴するということで行って。そのベストをやって、お金を頂戴して、自分も観客の一人としてずっと観ていて思った事・感じた事、演出家が感じた事、色んな人が感じた事、アンケートを書いて頂いたお客様の声で感じた事、生放送できたコメント、色んな意見を人からももらうし、自分でも感じたことの中でやっぱりこういうところが足りてないな、こうした方がもっと良かったなって思う事が沢山でてきて、それをもう一回作り上げないと、3曲をつくってくれた人に申し訳ないし、あの曲を聞いてファンになって愛でてくれている人にも申し訳ないし、自分としてもどうしてももっと良くできるはずだ、っていう思いが消えなくて、その思いが消えない内にどうしてもやりたかったって事ですね。2年経ってじっくりつくるという選択肢も勿論あるんだけれども、やっぱりそこを待てない。

-:ちょっといやらしい質問なんですが、その不満点っていうのは役者さんっていうのにもあるんですか。今回結構役者陣がガラッと変わっている印象なんですけども。
片:そうは全く思っていなくて、個々の役者さんの技術的なレベルがまちまちだっていうのは、プロデューサーとしてはやる前からわかってやっているので、プロデューサーの判断の問題なんですよね、僕が悔しいと思うのはね。自分がそういう判断をして行った事に対して、出た人たちの100の力を引き出せていないんですよ。役者のプロじゃない人が出てきて舞台を作るんだから、当然プロの役者と技術的なレベルで開きがあるのはやる前からわかってるんですね。わかっている技術的な開きをどう埋めるかっていうのはプロデューサーの仕事なんですよ。勿論、個々の役者さんがその人なりの最大の努力をすることが前提ですよ。それはもちろん皆してるんですよ。それを120引き出さすような場の設定をする、稽古運営もそうだし、前の段階の脚本を作る段階からの話になるんだけれどもそういう事の準備がきちんと出来なかったっていう恨みがものすごくあるんですよ。役者さんに関する不満じゃないんですよ。役者さんをそういう風にしか起用できなかった恨みがあるので。それってなかなか解決し辛い事なので、今回はプロの役者さんだけでやろうかなっていうのは、これが上手くいったら次に3回目やれるかもしれない、4回目をやれることになるかもしれない、そういう時にはある種、どういう舞台を作ればいいかっていうことがもう見えてきている、脚本も音楽もきちんと出来あがった思い通りにできたっていう時に歌ってみた系の人に出てきてほしいっていうのはずっとありますよ。だってボカロを育ててきたクラスタでいうと、Pさんっていうクラスタもあるし、歌ってみたの人もあるんですよ。この人たちがいなかったらこれまでの巨大な勢いの力になっていないので、カバーしてうpしてくれた人たちがいて、それを見てくれた人がいて、文化が成り立っているので、歌ってみたの人と一緒に仕事したいっていうのはすごくあります。あるけど、今回は前回の反省をして、ものすごく難しいものなんです、つくるのに。まず物語が、漫画とかアニメをのせる時は、つまり脚本があるんですよ、本来漫画原作なんだから。でキャラクターもはっきりしてるんですよ。

-:絵コンテですもんね、完全に。
片:そう。そういうきめ細かく役者さんの能力を120%引き出すような場をつくることにものすごくエネルギーを使うよりは、そのエネルギーを脚本を完成させるとか、音楽的にもっと舞台用の音楽に変換することにエネルギーをかけるとか、原曲の素晴らしいものをそのまま舞台にのせるっていうところも勿論一部分あるんだけれども、やっぱりアレンジしようとか、歌詞を変えるとか変えた歌詞と物語の整合性というか、あるいは会話から歌に入るところをどうするかとか、衣装の時代考証に時間かけてそういうことをきちんと作り上げることに費やそうと。それは稽古場で技術的なレベルがあるレベル以上の人が、集まってやる方が稽古場でトンテンカンっていう工事が出来るんですね。だからそういうことを選ぼうというのが今回の趣旨で。それで物語と音楽が出来あがって、それぞれの登場人物のキャラクターも出来あがった時に歌ってみたの人に出てきてほしいっていうのは相変わらずずっとあります。

-:今回もPさんの協力の下、また曲のアレンジメントを?
片:今回、アレンジは別の人に頼むつもりでいて。前回はアレンジを全部をPさんがやった訳じゃないんだけど、Pさんにもアレンジをお願いした曲もあります。今回はでも、それを全部、アレンジも、Pさんがつくった原曲もある一人の編曲も出来る作曲家にお願いして今書いています。

-:それはPさん的にはOKということで。
片:OK。はい。

-:今回のカンタレラの見どころといったらなんですか。前回からのクオリティアップっていうのもあると思うんですが、話も変わるんですか。
片:一番の見どころは3曲が持っている物語性が歌の中で歌われている状況がその通り物語の中に組み込まれたんですよ。前回はそれをやろうとして作りきれなかったんですね。なのでカンタレラの原曲の歌詞に出てくるシチュエーションは丁寧にその通りに作ろうと思っています。それはサンドリヨンも同じで。パラジクロロの場合はある一つの状況をイメージという種よりもパラジクロロベンゼンっていうのは殺虫剤の成分だそうですよね、オワタPさんに聞いたらそうで。でもそんなに強い殺虫剤じゃないからみたいなことをいわれて。でも僕としてはある種の毒薬、人に害のあるものだと思っているので。パラジクロロベンゼンという歌詞にあまり意味がないそうなので、パラジクロロベンゼンが言葉の持つ語感を大事にした上歌う場所の設定とそこにいく流れをつくっていく事に対して、つまり3曲をどれだけ僕は尊敬しているかっていうことを是非見てもらいたい。そういう意味で3曲をずっときいて歌って動画でもアップした人達が「これならいいよ」「カンタレラをちゃんと物語にしてくれてたね」って言ってくれると思う。前回は本当にそのことをやろうと思っていたんだけど、時間切れでその時まではこれで出来たと思ってたことなんだけど、やってみたらちゃんと出来なかったなっていうのがそこが最大の悔みなんで、今回はそこはちゃんと出来た。そのために勿論本を変えたし、登場人物のキャラクターも変えたし。性格付けも変えたし、その物語性を際立たせるために、登場人物を逆に絞り込んで。

-:前は17人……。
片:今回は12人で、5人減ったんですね。そういう事をしたんです。作曲家も前回はボカロPさんの中の一人の方に編曲をお願いしたりして、そうじゃない人は別の作曲家に音楽作ってもらったりで結構まちまちだったんだけど、もう完全に前回じゃない新しい作曲家に原曲の編曲も含めて新曲の作曲とアレンジも全部一人の人にお願いして音楽イメージも相当な打ち合わせを重ねて統一されたイメージを出るような作り方にして、その分野にしても見てもらいたい。ボカロ曲に対して上手くストーリーの中にボカロ曲を生かしきれたっていうのが僕の感覚ですよね、それを是非見てもらいたい。

あともう一つはチェーザレ・ボルジアとルクレツィア・ボルジアという兄妹の愛の物語なんですね。前回の公演でいうとチェーザレの物語の性格がすごく強かったんだけど、今度は二人の愛の問題っていうことに重点をそっち側にうつしています。チェーザレの心理だけじゃなくルクレツィアの心理も追いかけて、2人の間の物語にしようという大きな流れですね。それにジョバンニ・メディチという渡辺大輔くんという役者さんがやる人間が二人の愛により前回よりも濃く絡んでくるという、三人の愛の物語。と、どうしてもそこにサヴォナローラという怪僧ですよね。この怪しげな僧侶を性格をもっと色濃くしたので、このチェーザレ・ボルジア、ルクレツィア・ボルジア、ジョンバンニ・メディチ、サヴォナローラという4人の関係で物語が大きく動いていく。そこにクラウディアという高級娼婦の女性とホアンという弟が絡んできて、この6人が織りなす物語。登場人物を少し減らして物語の主体をはっきりしたので、物語としてはわかりやすくなったと思います。

今回は時代考証をきちっとしました。時代考証って、それをやったとしてその通り実現できるかというのもあってかなり難しいんですよ。イタリアって全部石造りの建物なのでセットを全て石造りにするってかなり難しい。法王家の話なので超豪華なタペストリーとか大きな天井の高い部屋にシャンデリアがあるとか。そういう実際のイタリアの中世の権力者の家の中とか通りを再現するって無理じゃないですか。前回は時代考証をどうしようかってなって、時代は無視してある種「ある時」っていう風な時代にしようかっていう発想があってやってみたんだけど、やってみると時代考証は物理的な障害の限度の中で、ここまでだったら出来るっていう出来る限りのことをやろうっていう風に思っていて、衣裳が一番良い例なんだけど、衣裳に関してはかなりその時代に近づけた衣裳にしよう。ただヘアメイクとかって事になると時代考証通りにやるとやっぱり作りきれないっていうのがあって、セットもそうですよね。全部を完璧に時代通りにやるっていうのは相変わらず出来ないので、でも出来る事の中で一番近いところでやろうということに変えたので、より中世イタリアに近づいたと思います。その辺も見どころの一つですね。

片岡義朗

-:今年のニコミュの抱負とか今後ニコミュはどうしていこうかなとかあれば。
片:ニコミュは相変わらず企画の狙いとしては、なんでこんなものが関係があるんだよみたいなのを、色んな事をやるという意味では企画は色んな事をやりたいなって思ってます。もうひとつはニコファーレという非常にニコ動にとって大事な設備があるので、ニコファーレの中でミュージカルをしたいなっていうのがあって、これが準備中です。

-:オーディションをやると小耳に挟んだんですが……。
片:ニコミュのオーディションはカンタレラではやったんですが、オーディションを番組にして見せるかというのは、やりたいと思いつつもなかなか難しいんですね。やれる企画をある絞られた企画の中でやるかもしれない、やりたいと思ってますね。あ、さっき言ったけどボカロ曲って別にカンタレラ、パラジクロロ、サンドリヨン、トラボルタさんのココロ、その前の東方見聞録では色々な音楽を使わせて頂いたけれども、それらだけじゃなくてもっと沢山のヒット曲があるんですね。その中に歌詞の中にドラマ性があるものがあるので、そういうものを取り上げてやらせて頂きたいとボカロPさんにしたいなと思っています。それがひとつ大きな方向としてはこれからもずっとやり続けたいと思う方向ですね。

-:わかりました。ありがとうございました。

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