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『ふろがーる!』片山ユキヲ先生インタビュー 「主人公でなくお風呂が成長していく漫画です」 [オタ女]

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『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載中の『ふろがーる!』。仕事のデキるOL・生実野早夜子がさまざまな入浴方法に挑戦したり、バイクで温泉地を巡っていく、これまでありそうでなかった「お風呂漫画」で、2016年3月には単行本第一巻が刊行されました。
ここでは「お風呂漫画」という新たなジャンルを開拓した作者の片山ユキヲ先生にインタビュー。その着想やお風呂に込められた想い、そして究極の入浴とは何か、といったことまで話が及びました。

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--『ふろがーる!』のような、お風呂にハマりまくっている女子が主人公という漫画はありそうでなかったように思います。まずはお風呂をテーマにしようという着想についてお伺いできればと思います。

片山ユキヲ先生(以下、片山):まず1つに、入浴というものを改めて見直してもいいんじゃないか、と考えていたというのがありました。入浴は日本人として誰もがすることですし、できないことは結構苦痛ですよね。自分も仕事が忙しくなるとシャワーで済ませてしまうこともありますが、単純に清潔にするだけでなく、身体を温めるという健康的な効果もありますし、心もサッパリとさせて「ああ、一日頑張ったな」とか、気持ちもリセットできる。
日本には、菖蒲湯であったり桜湯であったり柚子湯であったり、季節のお湯がありますし、それを昔から楽しんで、ずいぶん大切にしてきたんだろうな、と。それも取り上げても面白いなと思いました。

--なるほど。『ふろがーる!』では自宅のお風呂の入浴方法から温泉地まで紹介していますが、毎回取材もなさっていらっしゃる?

片山:はい。ほぼすべてのお風呂に入っていますね。例えば桜の湯ならば、桜の木の枝を差して、桜の花びらもまいて、同時に桜の幹の皮を乾燥させて漢方薬で使われている桜皮も入れたりして、いろいろ楽しむようにしたら、とても大切な時間になって、自分自身も再発見しながらお風呂に入るようになりました。温泉も、行った先で必ず入るようにしています。

--そのようなネタはどのよう見つけていらっしゃるのでしょう?

片山:それは、担当さんと相談して「こんなお風呂ってあるよね」と考えながら、歴史を遡りながらですね。五右衛門風呂であったり、牧場でドラム缶に入るお風呂であったり、日本人って無茶なことをしてもお風呂に入る習慣がある。だから、それほどネタに困らず、かなり沢山出てきます。例えば「露天風呂」といっても、山間のものもあれば海沿いのものもあるし、四季のものや濁りの湯。それから湯治のような治療の一貫といてリフレッシュすることもあります。だから、あとは「早夜子がそれをやるかな?」ということを考えていますね。

--女性がお風呂に入るとなると、どうしてもエッチなイメージがあるものですが、まったくそういうふうなところを感じさせない絵柄になっているように思います。気をつけていらっしゃることはありますか?

片山:それは、気をつけているというよりは、どちらかというと自分の絵がそんなに煽情的でないというか……(笑)。今のアニメの絵のような洗練された美少女を描けるほうではないので、結果的にそうなっているのかもしれませんね。仮に男性読者にはサービスになっても、別にいいかなとは思ってるんですけど、さしてそちらの能力がないだけの話で、結果的に女性も読みやすくなっているんじゃないかと思います。

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--主人公の早夜子さんについても教えて下さい。まず「生実野(おゆみの)」という姓は、「お湯」と当てていらっしゃるのだと思うのですが、実際にそういう性はあるものなのでしょうか。

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記者:

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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