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【なぜ中3で起業を選んだ?】女子大生社長・椎木里佳さんの「これからの戦略」と「野望」

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中学3年生の時に起業し、メディア事業やアプリ開発、女子中高生向け商品・ブランドプロデュースなどを幅広く手掛けている椎木里佳さん。18歳にしてはや、社長業は4年目に入った。先日は『女子高生社長、経営を学ぶ』(ダイヤモンド社)を刊行するなど、さらに活躍の場を広げている。

この4月には慶應義塾大学文学部に進学し、「女子大生社長」となった椎木さんに、わずか中3で起業を選んだ理由、そして今後の目標を聞いた。

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株式会社AMF 代表取締役

椎木里佳さん

1997年生まれ。中学3年生の2月に株式会社AMFを設立し、代表取締役に就任。目覚ましアプリ「JKめざまし」や女子中高生の動向を調査・研究する「JCJK総研」などを立ち上げ、話題を集める。2016年2月には、『女子高生社長、経営を学ぶ』(ダイヤモンド社)を父・椎木隆太氏との共著として刊行。この4月に慶應義塾大学文学部に入学、現在は社長業と女子大生を両立しながら活躍する。

中1の時に「起業」という選択肢を知り、衝撃を受ける

――椎木さんは中学3年生で起業され、現在18歳にして社長業4年目ということですが、いつ頃から起業を考え始めたのですか?

中学1年生の時です。小さなころから好奇心が旺盛で、やりたいことが常に山のようにありました。中1の時にやりたいことを整理したら、映画を作りたい、芸能事務所を作りたい、アプリも作りたい…と、あっという間に20個ぐらい挙がってしまって。

これらを1つずつやっていたら、命がいくつあっても足りない!と思って父(株式会社ディー・エル・イー代表取締役CEOの椎木隆太氏)に相談したら、「起業」という選択肢を教えてくれたんです。起業すれば、やりたいことを一つひとつ、事業として展開することができるよ、と。その瞬間、雷に打たれたような衝撃を受けて、その場で「私、起業するわ!」と即答していました。

ただ、「起業ってどうやればいいの?」と聞くと、「自分で調べなさい」との答え。そこでネットで検索してみたら、まず「定款を作成」するとあったのですが、この定款の“款”の字が読めなくて「これはダメだ!」とストップ(笑)。結局、その後2年間、行動に移すことはありませんでした。

――起業したのは中3の冬ですね。なぜ、急に行動したのですか?

当時、いろいろな男の子ととっかえひっかえ付き合っていた時期があったのですが(笑)、ある日、その男の子たちに一斉に、ネットで悪口を書かれたんです。…怖いでしょ?!それで頭に来ちゃって、「起業して有名人になって、彼らを見返してやろう!」って思ったんです。

もちろん、起業への前向きな想いは中1の時からずっと心の片隅にあったのですが、負のエネルギーって強いじゃないですか。くそー!男たちめ!という怒りが引き金になって、一気に起業に至ったという格好です。

12月25日のクリスマスの朝に父に「私、起業する!」と宣言し、その日のうちに行政書士さんのところに連れて行ってもらって、翌年の2月14日には起業しました。行動に移してからは、あっという間でしたね。

学生だからと舐められ、あしらわれる日々…悔しさをエネルギーに変え突き進む

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――中3という若さで起業ということで、かなり注目を集めましたね。

もちろん、メディアには注目され、取材もたくさん受けました。でも、いいことばかりではありません。起業当初は相当舐められました。

学生起業家が増えたと言っても、偏見の目を持っている大人は多いものです。もちろん、当時の私には圧倒的に実績が足りなかったし、未熟で言葉足らずだったところもあったかもしれません。当初は適当にあしらわれることが多くて何度も悔しい思いをしましたね。でも、これも猛烈な「負のエネルギー」になりました。

今もたまにネットで叩かれたりしますが、叩かれるのは、まだ自分が“圧倒的な存在”になっていないだけ。すごすぎる人って、叩けないじゃないですか。私のことを叩いている人が、「椎木のことを叩いているお前がバカ」と言われるぐらい、自分を高めないといけないと思っているんです。

これでも以前は傷つきやすくへこみやすい「豆腐メンタル」で(笑)、適当にあしらわれたり、叩かれたりするたびに泣いていたのですが、中には「なるほどな」と反省させられる部分もあったし、それにいつまでも被害者ぶっているのってなんか格好悪い。批判を燃料にして自分を高めたほうがいいって、無理やり自分に言い聞かせたんです。おかげで今は強くなりましたね。人って変われるものですよ。

――起業して3年超、辞めたいと思ったことはありませんか?

ありますよ。何度もあります。学業と仕事を両立するのは予想以上に大変でしたし、前述したようにへこむことも多かった。でも、「仕事を辞めて普通の高校生として生きる方が幸せなのか?」と自問自答すると、決してそんなことはなくて。やりたいことはどんどん増えているし、何かを生み出したいという思いも強かった。だから、「楽に流されない」と覚悟を決めて、突き進んできました。

高校時代は、夕方までは学校で授業を受け、その後オフィスやビジネスパートナーとなっている企業に出向いて打ち合わせをして、夜は会食…というのが基本スケジュールでした。満18歳未満は労働基準法で22時までしか働けないので、その時間ぎりぎりまで。それでも、翌朝はちゃんと7時に起きて休まず学校に通いましたよ。母が厳しくて、「学業をおろそかにするならば仕事は辞めなさい」という方針でしたから、自然と「ちゃんと両立して、仕事を守らなければ!」という思いが強くなりました。

学生だからこそ見えてくる世界があり、気づけるビジネスの芽がある

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――この春に大学に進学して「女子大生起業家」になりました。高校卒業後、仕事に専念するのではなく、大学進学を選んだ理由は?

「大学に行かない理由がないから」です。できる経験は、できる限りしておきたい。大学生として得られる経験をし尽くしておきたいという思いが強いですね。

以前、学生起業家仲間で「仕事が楽しいから、高校を中退した」という友達がいたのですが、なんてもったいない!と思ったものです。高校生だからできる経験はたくさんあるし、そもそも途中で辞めてしまったら最終学歴は「中卒」になってしまう。それに、学校と仕事を両立して頑張っている学生の方が、大人から見れば応援したいと思うものではないでしょうか。

ずっと女子中高生マーケティングを手掛けてきましたが、彼女たちの流行って1週間単位で変化するので、渦中にいないとわからないことが多いんですよね。高校を卒業したので、今後は中高生のインターンにある程度任せながら事業を進めていく予定ですが、大学生になって女子大生の渦中に入ってみたら、また見えてくるものがあるんじゃないかな?と楽しみにしているんです。

少しでもやりたいことがあるならば、絶対にチャレンジしたほうがいい

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――同世代の若者、そして椎木さんから見て少し上の若手ビジネスパーソンを見て、感じること、思うことはありますか?

私の世代は、「さとり世代」に当てはまる世代で、欲がなく、ガツガツしていないだけに、自分の将来も「いつか何とかなる」と思っている人が多いんです。でも、誰かが自分の将来を決めてくれるなんて絶対にない。自分の人生なのに、いつ気づくんだろう?いつか「ヤバイ」と思う時が絶対に来るから、当事者意識を持っておくべきだと言いたいですね。私は、真逆のタイプです。自分で自分の道を切り開いていきたいと常に思っています。

若手ビジネスパーソンにも、同様のことが言えるんじゃないでしょうか。このままこの会社にいれば、30ぐらいにはこれぐらいのポジションに行っていて、お給料はこれぐらいで…と流されるがままに今を過ごしている人が多いように感じています。それなのに「毎日がつまらない」「刺激がほしい」なんて言う人が多くて、矛盾を感じますね。

私は先が見えている人生なんて嫌だけれどなぁ。50歳ぐらいになって「ああ、若い時にあれをやっておけばよかった」なんて後悔したくない。若い今なら、何だってチャレンジできるのに。

今回、『女子高生社長、経営を学ぶ』を刊行したのは、こういう若い世代の行動を後押ししたい…という思いがあります。行動を起こさないと、何も始まらないんだということ、そして、私みたいな人間でも中3で社長になれるんだということを知ってもらえれば、一歩踏み出すきっかけになるんじゃないかなと思って。少しでも「やってみたい」と思うことがあったら、そのままにせず、絶対にやってみたほうがいい。そこから必ず、何かが見えてくるはずなんです。

目指すは2020年、最年少上場。これからも「やりたい」に正直に生きていく

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――椎木さんの今後の目標を教えてください。

目先の目標は、2020年、22歳で最年少上場を果たすこと。具体的な目標を立てないと向かっている先がわからなくなるので、必ず決めるようにしています。そうすれば、どれだけ紆余曲折したとしても、結局は目標にたどり着けると思うから。

そして、最終的には、伝記に載るぐらい世界に影響力を持つ人になるのが夢です。そのための方法はまだ見えていないけれど、80歳ぐらいまで生きる予定なので、それまでには何とか見つけないと。

今までは女子高生マーケティングで実績を挙げてきましたが、年齢に特化してビジネスを展開するのは女子高生まで。これからは、女子大生社長というよりは、「椎木里佳」個人としていろいろなチャレンジができたらと思っています。やりたいことはまだ山のようにあって…アプリは作れたし書籍も出せたけれど、映画はこれからだし芸能事務所もまだだし、広告やCMだって作りたい。中1の時に書き出した「やりたいことリスト」をすべて、ビジネスでやり遂げていくイメージを持っています。

もちろん、マネタイズをしないと上場という目標は達成できないので、そこはシビアに考えています。自社単体で展開するのではなく、影響力を持つさまざまな企業と連携を取りながら、一つひとつ確実に実現する計画です。

自分の「やりたい」に正直に、これからも楽しみながらビジネスを進めていき、後悔のない人生を歩みたいと思っています。

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▲『女子高生社長、経営を学ぶ』(ダイヤモンド社)

EDIT&WRITING:伊藤理子 PHOTO:平山諭

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