「放射能汚染」懸念、日本赴任を拒む外交官 「風評被害対策を強化」と玄葉外相
玄葉光一郎外務大臣は2011年9月6日の記者会見で、在東京のドイツ大使館職員が福島第1原子力発電所の事故による放射能汚染を懸念して日本への赴任を希望せず、大使館業務に支障を来たしているとの報道に関連して、「仮にそれが本当であれば、非常に残念な話だ」と述べた。
5日付けの読売新聞によると、福島第1原発の事故発生後、在東京のドイツ大使館は4月下旬まで大阪に退避。その際、ドイツに帰国した職員の中で、そのまま本国に留まることを希望した職員がいたという。また、日本への異動をいったん受諾したものの、原発事故の発生で赴任を拒否した職員もいる。現在、ドイツ大使館は経済部長(公使参事官)などの重要ポストを含む約10の役職が空席という異例の事態となっている。
玄葉外務大臣は、こうした問題に絡み、「このいわゆる風評被害に対する対策というのは強化するというよりも、本当にもっともっと強めていかないといけない」と語り、「在京の大使館がそうであるということになると、在京の大使館の方に向けても、しっかりとした発信をし、説明していかなくてはいけない」と述べ、放射能汚染に関する風評被害対策としての諸外国への情報発信の必要性を重ねて強調した。
■玄葉外務大臣とニコニコ動画記者(七尾功)とのやりとり
七尾記者: 3.11に絡んでですが、一部報道によりますと東京のドイツ大使館で現在、参事官などの重要ポストを含む約10のポストが空席となっておりまして、この背景には福島第一原発による放射能汚染に対する懸念によって日本への赴任を思いとどまっているということが言われております。大臣が先日の会見で、放射能に対する世界のリテラシーの問題点を指摘された上で、今後、国際会議などで正確な情報発信を行っていくと発言されましたが、今、申し上げた大使館の事例や、大臣の言われる国家ブランドの推進等々を考えますと、今後、更に対策を強化していくなどのお考えはございませんでしょうか。
玄葉外務大臣: とってもいい指摘をしていただいたと思いますけれども、今のドイツの個別の大使館のことを申し上げて、私もいいのかどうかということはあるんですけど、仮にそれが本当であれば非常に残念な話であると私は思っています。一言で言えば、このいわゆる風評被害に対する対策というのは強化するというよりも、本当にもっともっと強めていかないといけないと思っていまして、在外公館はもとよりでありますが、在京の大使館がそうであるということになると、しっかり在京の大使館の方に向けてもしっかりとした発信をし、説明をしていかなくてはいけないのではないかと思います。ありがとうございます。
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 七尾記者の質問部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv62826170?po=news&ref=news#37:10
・機能不全、東京の独大使館…原発事故後空席10 – YOMIURI ONLIINE
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110904-OYT1T00778.htm
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ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/
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