1966年創業!カレーの街で一番有名なカツカレーを食べてみた @『キッチン南海』神保町
本の街、もとい”カレーの神保町”の食を語る上で、老舗である『キッチン南海』(1966年創業)を抜きにして語るわけには参りません。
というわけで、今回は『キッチン南海』の人気メニュー『カツカレー』を紹介してみましょう。
神保町の胃袋『キッチン南海』
神保町界隈のサラリーマンに人気と言えば、やはり『キッチン南海』で御座います。
カレーの聖地とされる神保町で、行列が形成されるカレー屋さんは少なくありませんが、この『キッチン南海』に並ぶ層は、他の店とは違います。
浮かれたカップルを寄せ付けない硬派な列が、この店の独特な世界を醸し出しているのです。
店内も短い時間でランチを済まそうとする、歴戦のサラリーマン戦士で埋め尽くされていて、一人で使えるカウンターの面積は少なめです。
なのでコップやスプーンの配置も、お姉さんが料理を持って来て置こうとした時に、邪魔にならない位置に置いておくのがベストでしょうか?
ランチタイムは結構な行列が形成されますが、揚げ物が中心のメニューが多いので料理が提供されるまでの時間は短めです。
食べに来る人もベテラン勢で固められているので、意外と回転が速く店内は謎の一体感が感じられます。
テンポ良く出される料理と、さっと食べてさっと席を発つ”良く訓練された常連”によって『キッチン南海』は成り立っているのかもしれません。
『キッチン南海』の元祖カツカレー!
ちなみに『キッチン南海』はカレー屋さんではなく、今では定食屋さんで御座います。
ゆえに人気メニューは『しょうが焼きセット』など定食系となっていますが、何気に『カツカレー』もオーダー率は高めです。
というわけで、筆者も『キッチン南海』のベーシックスタンダードとなる『カツカレー』(750円)を注文しました。
『キッチン南海』の『カツカレー』はカレーとしては、かなり煮込まれた感じで適度な香ばしさがあります。
周辺の店が本格的な”欧風カレー”なので、それらの店に比べるとスパイス感も控えめで
「落ち着いた定食屋さんのカレー」
と言ったところでしょうか? 可もなく不可もない万人に好まれる、オーソドックスなカレーかと思います。
しかし!
そのビジュアルはかなり独特で、ブラックカレーと呼びたくなるほどに、黒々としています。白い御飯と黄金色のカツ、真っ黒なカレーのコントラストは、見ただけで食欲をそそります。
デミグラスソースのような艶と、禍々しく上る湯気が神々しさを醸し出していますね。もしも神が食べるカレーがあるとすれば、こんなビジュアルかと思われます。
「コレは確実に美味い奴や!」
多くのカレーを食べて来た筆者から見ても、この『カツカレー』のビジュアルはヤヴァイですね。かなりキテます。
しかも定食屋さんに相応しい盛りっぷりと、簡潔なオペレーションはまさにカレーライスの原点とも呼べるモノを感じます。
若干、御飯が多過ぎるのでカレーのルーが不足しがちですが、そこは『カツカレー』なのでカツを使えばイイ感じの配分で食べる事が出来ます。
激シブなカウンターに置かれた『カツカレー』は、まさに『キッチン南海』ならではの歴史を感じる事の出来る一品です。
圧倒的なカツの薄さを誇る『キッチン南海』のカツカレー
そして『キッチン南海』の『カツカレー』に使われるカツは、普通のカツよりも薄い”薄カツ系”で御座います。
これは大阪アメリカ村のソウルフード、すなわち『ニューライト』の『セイロンライスかつ乗せ』と同じモノを感じますね。
無論、メニューとしての『カツカレー』の価格を押さえる為である事は否めませんが、逆に
「この薄カツの衣が美味しい!」
と言う人も少なくありません。筆者も、よりカツの端っこ、すなわちエッジ部分のクリスピーさは、この『キッチン南海』のカレーには合うと思います。
『キッチン南海』の特色として、メニュー全般の盛りが良い事も挙げられます。
この日、ランチ4食目となる筆者が『キッチン南海』を最後に選んだのは痛恨のミスですが、ランチタイムのド真ん中は待ち時間もそれなりなので、選択肢としては最初か最後のニ択で御座います。
それでも、どうにか完食に至ったのは、やはり『キッチン南海』の『カツカレー』が美味しかったからでは、ないでしょうか?
『キッチン南海』 総評
今回は神保町のカレー巡りと言う事で、『キッチン南海』の看板メニューである『カツカレー』を食べましたが、他にも美味しそうなメニューが色々あった『キッチン南海』は、また再訪してみようと思います。
特に”しょうが焼きセット”的な何かは、様々なフライ料理と組み合わせる事が出来るパワーメニューで、筆者的にもストライクな店である事は間違いありません。
ランチタイムは100%並ぶし、少しずらしても行列なので14時過ぎ辺りの空白の時間を狙うと、サクっと座れるのでオススメです。
それでは、是非みなさんも神保町の『キッチン南海』に訪れてみて下さい。昔懐かしい定食屋さんの雰囲気と料理が愉しめますよ。
『キッチン南海 神保町店』
東京都千代田区神田神保町1-5
営業時間 11:15~16:00 17:00~20:00
定休日:日曜祝日
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: YELLOW) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。