【全米年間シングル・チャート】マーク・ロンソン「アップタウン・ファンク feat.ブルーノ・マーズ」がエド・シーランやウィズ・カリファを抑え首位に

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【全米年間シングル・チャート】マーク・ロンソン「アップタウン・ファンク feat.ブルーノ・マーズ」がエド・シーランやウィズ・カリファを抑え首位に

 2015年の年間シングル・チャートは、マーク・ロンソンの「アップタウン・ファンク feat.ブルーノ・マーズ」が堂々の首位に輝いた。

 1月17日付HOT100チャートから、通算14週にわたって首位をマークし続けた「アップタウン・ファンク」。その後も圏外にダウンすることなく、1年間TOP40内にランクインし続け、2016年1週目のチャートでは再び息を吹き返し、24位に再浮上、通算54週という驚異的なロングヒットを記録している。以下、2位との差は歴然といったところで、この曲に至っては、断トツの首位獲得だったといえるだろう。6曲のNo.1ソングを誇るブルーノ・マーズにとっても、自身最大のヒット曲となった。

 2位には、エド・シーランの「シンキング・アウト・ラウド」がランクイン。首位獲得はならなかったものの、最高位2位をマークし、60週にせまる超ロングヒットを記録。2月に開催された、第57回グラミー賞の年間最優秀アルバムにノミネートされたことを受け、一気に注目が高まり、大ヒットを記録した。この曲が収録されているアルバム『x(マルティプライ)』も、年間アルバムチャート同2位をマークし、アルバムからは「フォトグラフ」が34位、「ドント」が92位にランクインしている。

 通算12週の首位をマークしたウィズ・カリファ「シー・ユー・アゲイン(feat. チャーリー・プース)」は、惜しくも3位に。映画『ワイルド・スピード スカイミッション』に起用されたこの曲、撮影中に自動車事故で死去したポール・ウォーカーの追悼ソングとして注目が集まり、ビデオのリリースから1週間で3000万回視聴回数を記録する大ヒットに至った。フックを歌う新星チャーリー・プースもこの曲で注目が集まり、ソロ・シングル「マーヴィン・ゲイ」が年間チャート75位にランクインを果たしている。「シー・ユー・アゲイン」は、R&Bチャートで年間首位に輝いている。

 4位には、今年のラップ・シーンで最も飛躍した新星ラッパー、フェティ・ワップの「トラップ・クイーン」がランクインした。この曲もエド・シーラン同様、首位獲得は果たしていないが(最高位2位)、通算43週のランクイン、そしてTOP10内には25週という驚異的な記録をたたき出し、年間チャートでも4位まで到達した。フェティ・ワップは、この曲に続いて「679」、「マイ・ウェイ」と3曲連続でTOP10入りを果たし、デビューアルバム『フェティ・ワップ』は、デビュー作にして初のNo.1獲得を記録している。

 5位には、年間チャート常連の、マルーン5の「シュガー」がランクイン。2004年の「ディス・ラブ」、2012年の「ペイフォン feat.ウィズ・カリファ」でマークした年間4位に続く高順位で、この3曲の他には、2011年の「ムーヴス・ライク・ジャガー feat. クリスティーナ・アギレラ」が9位にランクインを果たしている。「シュガー」が収録された5thアルバム『V』も、年間アルバムチャート6位にランクインし、アルバムからは、「アニマルズ」が年間チャート46位にランクインした。

 春から通算50週を超えるロングヒットを記録した、オハイオ州出身のポップバンド、ウォーク・ザ・ムーンの「シャット・アップ・アンド・ダンス」は、年間6位と大健闘した。今年のサマーソニックにも出演し、会場を沸かせた彼ら。最高位4位とTOP3入りしていないにもかかわらず、初夏から17週にわたりTOP10にランクインし続け、ロック・チャートでは、22週の首位をマークする大ヒットに至り、歴代記録を更新した。

 昨年(2014)とのチャート集計割れが響いてか、ビデオの視聴回数が歴代最高を記録した、テイラー・スウィフトの「ブランク・スペース」は7位に留まった。テイラーは「シェイク・イット・オフ~きにしてなんかいられないっ!!」が18位にランクインしているが、この曲も昨年のチャート集計割れが生じ、TOP10入りには至らなかった。2014年の年間チャートでは13位と高順位をマークしていて、集計割れがなければ、今年の年間チャートTOP3入りは間違いなかっただろう。そのほかには、「バッド・ブラッド」が15位に、「スタイル」が29位、「ワイルデスト・ドリームス」が57位にランクイン。この5曲が収録されたアルバム『1989』は堂々の年間チャート首位に輝いた。

 ラップ界からは、フェティ・ワップに続いてサイレントの「ウォッチ・ミー」が8位にランクインを果たした。“#WatchMeDanceOn”とハッシュタグを付けて、ダンスを披露するカヴァー動画が大ブレイクし、公式サイトでは通算再生回数4億回を突破する記録を打ち出した。今年からチャートに組み込まれた「動画視聴回数」のポイントを受けてヒットするナンバーが目立った今年のシングル・チャート、この曲はその“視聴回数”を受けたヒットの代表格といえる。

 9位、10位、そして12位と上位に3曲を送り込んだのは、今年最もブレイクしたアーティスト、ザ・ウィークエンドだ。初の首位獲得となった「キャント・フィール・マイ・フェイス」が12位、通算6週のNo.1をマークした「ザ・ヒルズ」が10位に、そして映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の挿入歌としてリリースされた、「アーンド・イット」は最高位3位にもかかわらず、ロングヒットを記録して年間9位と大健闘した。この3曲が収録されたアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』は、通算3週間の首位をマークし、秋にリリースされたにもかかわらず、年間チャートでは13位にランクインしている。

 映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』からは、エリー・ゴールディングの「ラヴ・ミー・ライク・ユー・ドゥ」が13位にランクインし、大ヒットを記録。エリーの他にも、レイチェル・プラッテンの「ファイト・ソング」が20位、メーガン・トレイナーの「リップス・アー・ムーヴィン」は22位に、セレーナ・ゴメスの「グッド・フォー・ユー(feat. エイサップ・ロッキー)」が27位にランクインするなど、若手女性ソロシンガーたちが、大躍進した1年でもある。

 また、26位にランクインした、サム・スミスの「アイム・ノット・ジ・オンリー・ワン」、14位のホージア「テイク・ミー・トゥ・チャーチ」など、グラミー賞の効果を受けてヒットしたナンバーも目立つ。エド・シーランやメーガン・トレイナーが多数ランクインを果たしているのも、グラミー賞の効果によるものだ。

 音の傾向としては、近年主流であったEDMなどのデジタル音、ハウスビートなどは影を潜め、生音重視のサウンドや、90年代を彷彿させる、ファンクやヒップホップを取り入れた、スロウ~ミディアムの、バウンス系サウンドがヒットしている。

 11月いっぱいで集計が終了した2015年の年間チャートだが、集計たった2週分だけで、35位にランクインを果たしたアデルの「ハロー」は、HOT100チャートの歴史をみても、驚異的いえる。残念ながら2016年分と集計が割れてしまったが、現在も首位を独走している「ハロー」が、来年の年間チャートでは何位に食い込むか、楽しみなところだ。

Text: 本家 一成

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