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復興構想会議の「匿名議事録」が予定日が来ても公開されていないのはなぜ?

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復興構想会議

非公開でおこなわれている「復興構想会議」。大震災後の日本のグランドデザインを描くこの会議は秘密会議形式でおこなわれており、その内容をわたしたちが知るには、会議から2週間後に公開される「匿名議事録」を読むしかない。この会議の第一回目は4月14日(木)に開催されたので、2週間後の4月28日(木)に匿名議事録が公開される予定だ。しかし一向に公開される気配がない。翌日の29日(金)にも公開されず、本日は4月30日(土)である。もしかしたらゴールデンウィーク明けまで公開は持ち越しなのだろうか。それとも、記者がぼんやりしていて知らないだけで、どこかで公開されているのだろうか。もしご存知の方がいたら教えて欲しい。

●匿名議事録すら公開日がはっきりしない

ここで記者が「匿名議事録」と表現したドキュメントだが、内閣府では「議事要旨」と呼んでいる。その内容は、発言者の名前を匿名とし、さらに会議内容も要点だけしか記述されていない。議事録がリアルタイムに提供されないばかりではなく、その内容すら要約。これでは国民は議論に参加するなと言っているようなものだ。この秘密会議方式は、チャタムハウス方式(Chatham House Rule) といい、英国の王立国際問題研究所で使われている方式なんだそうだ。なるほど、へー! って感じだが、いやいやちょっと待ってください、みんなで大いに議論すべき内容に関して、なんで秘密会議方式なのか、さっぱりわからない。会議室にカメラでも入れて、内容はすべて録画し、即日公開されるべきじゃないだろうか。本来ならばそのような形をとって、興味をもつ人であれば誰でも議論に参加できるようにすべきではないか。

それにしても、匿名議事録の準備に2週間を要するというのはどういうことなのだろうか。匿名議事録であれば、即日公開されてもよいようなものだが、この2週間になんか意味があるんだろうか? その2週間、一体どのような作業がおこなわれているのだろうか。まったく意味不明だ。しかも最初の会議から2週間経過してもまだ公開されていない。「2週間後を目処」ということだから、きっちり2週間ということではないかもしれないが、さすがにゴールデンウィーク前か後かぐらいははっきりさせて欲しかった。

以下は、3月26日(火)に内閣府の復興構想会議担当の方にお話を伺った内容である。参考までに掲載しておきます。

記者:復興構想会議の議事録が公開されるときいていたんですが、いつどこで公開されるんでしょうか。

内閣府:こちらでございますけれども、議長のご意向で議事要旨については会議終了後2週間後をメドに公表することになっておりまして、議事録につきましては、会議が役割を終えて閉じたときに公表することになっております。

記者:議事録そのものはすべて終わるまで公表しないということですね。匿名で公開されると言っていたものはいつ公開されるのでしょう?

内閣府:そちらは「議事要旨」の方でして、議事要旨はどの委員の方がどのような発言をされたかというような委員の名前を伏せた形での要旨の部分を公表することになっていまして、会議終了後2週間を目処でございますので、前回の会議が14日でございますので、木曜日(28日)を目処に公表する予定としているところでございます。

記者:要旨ってことは、そのままの記録ということではないということなんですよね。

内閣府:そうですね、もちろん要約といいますか、ポイントを絞ったものとなります。

記者:そうする理由っていうのは、どこかに記載されていますか?

内閣府:理由はですね、あのー、少々お待ちください。…特に文書になっているわけではないんですけれども、議長のご意向として、公表の方法についてまず、「機微にわたる議論」も出てくることでございますので、基本的に議事に関しましては非公開としておりまして、代わりに、会議が終わった後にですね、議長から記者会見をおこなう形で、そこで会議の模様について説明をする、ということになっております。

整理すると:

・(会議で利用した)配布資料については会議終了後に公表する。
・議事要旨については個人が特定できない形で発言を要約したものを2週間後を目処に公表する。
・議事録、これは発言者のお名前が入ったものになるんですけども、これは会議が役目を終えたときに公表する。

という形にさせていただいております。

記者:「機微」ってどういうことなんでしょうか?

内閣府:率直な議論を、まぁ、議長のご意向としては、一言、一言で会議の方向性が決まった、というのではなくて、いろいろ自由闊達な意見をですね、議長は「チャタムハウス方式」とおっしゃっているのですけれども、その観点から、こういう方式をとりたい、ということでございます。

記者:そのやり方って、どの段階で決まったのでしょうか? 会議の準備の段階で決められたのですか?

内閣府:そうですね、もちろん運営要領という形で、会議体としてそれを合意する必要がありますので、もちろん最初の会議で議長から委員の皆様へご説明をしてご了解をいただいたということでございます。

記者:ありがとうございました。


●参考資料

※チャタムハウス方式:会議参加者はそこで得られた情報を自由に利用できるが発言者の秘密を守る、という方式。

Wikipediaより引用:チャタムハウスルール (Chatham House Rule) とは、王立国際問題研究所に源を発する、会議参加者の行為規範である。チャタムハウスルールを適用する旨の宣言の下に運営される会議においては、当該会議で得られた情報を利用できるが、その情報の発言者やその他の参加者の身元および所属に関して秘匿する(明示的にも黙示的にも明かにしない)義務を負うというルール。このルールの適用により、参加者はその所属する組織への配慮や、発言が自らのものとして公表された際の影響を度外視しやすくなるため、進行中の問題や政治的な話題を取り扱う場であっても闊達な議論をもたらすとともに、情報の共有が促進されることが期待される。
http://j.mp/igM6fX

Chatham House – About us – Chatham House Rule
http://www.chathamhouse.org.uk/about/chathamhouserule/

東日本大震災復興構想会議
http://www.cas.go.jp/jp/fukkou/

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深水英一郎(ふかみん)

記者:

見たいものを見に行こう――で有名な、やわらかニュースサイト『ガジェット通信』発行人。トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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