すっきり暮らしのミニマリストとは? 『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』著者インタビュー
片づけられない部屋やモノに悩まされたことはありませんか? そんな片づけ下手な人必見、書籍『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』が2015年6月12日に発売。こちらの書籍では、捨てる方法の最終リストやモノを持たない“ミニマリスト”はみんな痩せている、など、興味深い片づけ話が満載。
今回、その著者、汚部屋から一転、断捨離し、持ちモノを自分に必要な最小限に減らす“ミニマリスト”として活動している『佐々木典士(ささき・ふみお)』さんに編集部スタッフがお話を伺ってみました。
衝撃の汚部屋から一転! すっきり暮らしの“ミニマリスト”
ーーー片づけることや、“ミニマリスト”になったきっかけを教えてください。
佐々木:一番汚かったのが2008年頃で、急に変化したわけではなく、2年ぐらいかけて汚部屋から片付いた部屋へ変化。断捨離やこんまりさんの本に影響を受けて、じわじわ、ときめきながら捨ててたんだと思います(笑)。
片付いた部屋になってから、“ミニマリスト”ということばに出会う
佐々木:“ミニマリスト”ということばに出会ってから、さらに“ミニマリスト”になりました。クロアチアの島へ撮影に行ったときに、雨が降っていて、ホテルの部屋に閉じこもっていたことがあるんです。ホテルの部屋には本当に何もないので、一緒にいた人がその時のことをミニマリストみたいだな、と思ったらしくウェブサイトでそのときの気持ちを書いていました。
その時に出会った“ミニマリスト”ということばを検索して「アンドリューハイド氏の15個のモノ」をネットでみかけて、基本的に家を持たず、自由にでかけていて、素敵だな、と思いました。スティーブ・ジョブズが若い頃、何もない部屋で座禅を組んでいる写真にも影響を受けました。
(ご自身の以前の汚部屋について)この部屋みてください。とにかく不自由そうですよね(笑)。なんかあったらどうしようもない。10年くらい引っ越しできずにいましたもん。
本を捨てたら本を読むように!?
ーーー出版社さんにお勤めされていて、自宅に本がさっぱりなくなってしまって大丈夫だったのでしょうか?
佐々木:本をなくして逆に本を読むようになりました。あの本持ってるし、あの本もまだ読んでないし。みたいな感じだと、逆に読まなくなったり。
前までは、本をバーッと買い溜めして読んでいたのですが、今は読み終わってから、次の本を買うようにしているので、逆に本を読む機会がすごく増えました。テレビもないので、本に気持ちが向かいますね。家に1冊しかないとなると、目の前にある1冊をしっかり読むようになりました。
こだわりの42型プラズマテレビも処分
ーーーテレビも処分されたのですか?
佐々木:テレビがなくなっても、どうしても見たい! となったら、テレビ局のサイトで買ったりとか、誰か親切な人に録画してもらうとか(笑)、見ることはできますね。
ときめきも捨てる! モノがなくなっても、思い出が残るので大丈夫
ーーー著書に心がときめくモノも、捨てるというエピソードありますよね。
佐々木:クロアチアに行った時に買った十字架ですね。地元のアーティストさんが作ったものですごく気に入っていて、いまみてもいいなぁと思います。捨てるときにもときめいてましたけど、こんなに好きで気にいったモノを捨てられたので、これ以降、旅行中小物やお土産を買いたくなっても買わなくて済むようになりました。旅自体に集中できるようになりましたね。捨てたときのときめく気持ちも覚えてますし。今何か片づけられないものとかあります?
ーーー想い出がくっついちゃってる洋服とかなかなか捨てられないです。ときめきますしね……。先ほどの十字架のような大事なモノは、絶対自分は捨てられないタイプです(笑)。
佐々木:基本的にモノがなくなってもモノと思い出は、本当は別ですよね。めちゃくちゃ大好きなモノを手放すと、さらにモノを捨てるのが加速できます(笑)。
旅上手な人に教えてもらった使える便利アイテム『アラビアスカーフ』
そんなモノが最小限に少ない佐々木さんに、使える便利アイテムをご紹介していただきました。
佐々木:『アラビアスカーフ』を、旅上手な人に教えてもらったのですが、めちゃめちゃはやく乾きます。バスタオル代わりに、体ふいたり、もちろんスカーフでもつかえるし、暑いところだとマスクや帽子に、くるっとまとめて汚水をろ過することもできるようです。ひざ掛けにもなるし、ちゃんとしたものは何十年も使えるらしいです。価格は1,000円くらい。旅上手な人はコレ持ってるようですよ。
ほか『iPphone』と『MacBook Air』があれば、なんでもできますし、モノを減らす、というのはかなりオススメだと思います。
人との関係が変わる!?
ーーーミニマリストを実行するとよかったことは?
佐々木:僕の場合、結構変わることが多かったです。人と比べなくなったし、毎月かかる家賃も、お金も減って、欲しいモノも特になくなったので、将来を考えて不安だなぁ、という感じもなくなりました。余計なモノに煩わされていないので、こうして人と話してても集中できる気がします。
ミニマリストのご夫婦のお話をきいたりすることがあって、モノがなくなると家庭でのケンカが減ったという話をよくききます。モノがなくなると、家事自体が面倒くさくなくなるので、家事をめぐって「どっちがやった、やらない」ということがなくなるので、率先して、家事をやるようになるそうですよ。
ーーーありがとうございました!
書籍詳細情報
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』
http://www.wani.co.jp/event.php?id=4749[リンク]
著者:佐々木典士(ささき・ふみお)
発売:6月12日(金)
定価:1080円(税込)
発行:ワニブックス
著者サイト
『ミニマル&イズム less is future』
http://minimalism.jp/[リンク]
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