【動画】タカラトミーが人間と会話できるロボットおもちゃ『OHaNAS』を発表 ドコモ『しゃべってコンシェル』のクラウド技術応用で自然なおしゃべりが可能に
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タカラトミーは、ロボットおもちゃ『オムニボット』シリーズの新製品として、人間と会話ができるロボットおもちゃ『OHaNAS(オハナス)』をNTTドコモと共同で開発。10月1日に発売することを発表しました。
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『OHaNAS』は、LEDライトで8色に光る目、マイクとスピーカー、各種センサーを搭載したロボットおもちゃ。専用アプリをインストールしたスマートフォンとBluetoothで接続して使用します。ユーザーが話した内容をクラウドサービスを介して理解し、会話が楽しめるのが特徴。アプリはキャリアに関係なく利用でき、iOSとAndroid向けに無償で提供されます。
ユーザーが話す音声を理解して、検索やメール送信などの操作を実行するドコモの音声エージェントアプリ『しゃべってコンシェル』の技術を応用。タカラトミーが2年前に『しゃべってコンシェル』を応用したロボットの企画をドコモに提案し、昨年から製品化に着手したとのこと。
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本体は小玉スイカ程度の大きさで、ヒツジをイメージした白い角と長い耳がアクセントになっています。
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印象的な大きな目は、ユーザーの話を聞いているときは青、自分が話しているときはオレンジなど、状態に応じて色が変化します。チラつきながら光る様子は昔の放電管のイメージが重なり、レトロフューチャーな印象に。
会話はユーザーからの質問に答えるだけでなく、独り言を言ったり、ユーザーの誕生日などの情報を覚えて話しかけてくれます。最大8人のユーザーを認識して、ユーザー情報に合わせた会話ができるとのこと。歌を歌ったりギャグを言ったり、一緒にしりとり遊びをすることも可能。言葉以外にも、頭をなででタッチセンサーが反応したり、本体を揺らしてセンサーが反応するコミュニケーションも楽しめます。
開発中の試作機で実際に会話してみたので、どんなおしゃべりができるか、是非動画でご覧ください。開発の進捗は取材時点では20%程度だそうなので、多少ぎこちないやり取りは今後改善されるのではないでしょうか。
タカラトミーのクラウド型おはなしロボット『OHaNAS』と会話してみた(YouTube)
https://youtu.be/dgRQ4GBEiE8
今後はスマートフォンに保存した音楽を再生する、冷蔵庫にある食材からレシピを提案する、オススメのラーメン屋を教えてくれるなどの機能強化を検討しているとのこと。『OHaNAS』は10月1日の発売予定で、価格は1万9800円(税抜き)です。
※発表会の模様を追記
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6月4日に開催された『タカラトミー×NTTドコモ 次世代コミュニケーショントイ共同発表会』では、『OHaNAS』の名前の由来が明らかに。「みんなと“おはなし”して“はなしに花が咲く”という思いを込めた」という日本語の由来に加えて、
Organized(統合された)
Human interface(人間用の)
and
Network(ネットワーク経由の)
Artificial intelligence(人口知能)
System(仕組み)
という壮大な名称の略称であることを発表。なんかすごそうです。
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ドコモからは技術的な背景についての説明もありました。今回『OHaNAS』に採用されたのは、2900万以上のインストール、ユーザーからの11億以上のアクセスにより経験を重ねた『しゃべってコンシェル』をベースに、カスタマイズした支援機能を組み合わせた『自然対話プラットフォーム』というシステム。同システムを対外的に提供する第1弾のケースで、今後は家電や自動車などにも利用を拡大していく考え。
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発表会にはタカラトミー代表取締役社長兼COOのH. G. メイ氏とNTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏が登壇。メイ氏はこれからおもちゃの概念を変えるキーワードとして「エイジレス」「タイムレス」「ボーダーレス」を挙げ、これらを実現するためにドコモとのパートナーシップが必要だったと説明。幅広い年齢層に、インターネットにより発展し続けるおもちゃを、全世界に展開していく考えを明らかにしました。加藤氏は『自然対話プラットフォーム』を「部品として使ってもらえてうれしい」とコメント。ドコモが掲げる他社との“共創”を進める取り組み「『+d』のいい例になる」と今回のコラボを評していました。
『自然対話プラットフォーム』は1年後に英語版の完成を目標にしており、海外向け『OHaNAS』の提供も含め両者の協業は継続していく模様。発売は10月とまだ少し先ですが、発売後もその動向に注目できそうです。
商品情報|OHaNAS(オハナス)|オムニボット|タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/products/omnibot/ohanas/
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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