無数のLEDによる演出が新たな視覚効果を生み出す U2欧米ツアーが話題

無数のLEDによる演出が新たな視覚効果を生み出す U2欧米ツアーが話題

U2 – Invisible / Even Better Than The Real Thing. Vancouver 15/05/15 より
アイルランドの世界的なロックバンド・U2が欧米各国を回るツアー「INNOCENCE + EXPERIENCE TOUR 2015 (イノセンス・アンド・エクスペリエンス ツアー 2015)」が、5月14日よりカナダ・バンクーバーで幕を開けた。

U2にとって10年ぶりの屋内アリーナでの公演となるこのツアー。そのステージ上でふんだんに使われている「LEDスクリーン」が画期的だとネット上で話題になっている。

これらはすべて、基本的にはファンによって撮影された映像だが、欧米ではファンが映像や写真を撮影してネット上で話題を呼ぶという現象は珍しくなくなっている。

向こう側にボノが!


ステージいっぱいに、カーテンのように配置された無数の黄色いLEDライト。音楽とともに形も変わり始め、ライトが消えている部分からはボノをはじめとするU2のメンバーたちが姿を現わし始める。

ライトを付ける/消す」という2つの変化だけなのだが、それがステージ上の大画面で連動しながら無数に表示されることで、大迫力の舞台演出になりうる。単純ながら、そんな新たなLEDの可能性を示唆しているような試みだ。

無数のドットに溶け込むU2のメンバー

さらに、ドット上に配置されたLEDライトの向こうにU2のメンバーが存在することで、果たして実際にそこにはU2のメンバーがいるのか? 記録された映像を流しているだけなのでは? という疑問さえ抱かされる。

無数のLEDで構築されたドットのなかにリアルな実体が溶け込んでしまう危うさは、非常にユニークな体験であるとともに、あらゆるディスプレイをはじめとする現代のドット依存とも言える社会の比喩のようにも捉えられる。

U2の最新MV「The Miracle (Of Joey Ramone)」も、乱れたデジタルデータ(グリッチ効果)のような表現が取り入れられ、美しいビジュアルがつくり出されている。

今回のツアータイトルは「イノセンス(無垢)」と「エクスペリエンス(経験)」。どんなアーティストにとっても普遍的なテーマをタイトルに掲げているだけに、1976年の結成から2015年までの長いキャリアにおいて重要なツアーになることは間違いなさそうだ。

引用元

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