スターバックスがSpotifyと提携、店内BGMをバリスタに委ねる
音楽ストリーミングサービスのSpotifyとスターバックスコーヒーが提携し、全米7,000の店舗内でかかる音楽をバリスタに任せるプログラムを始動させた。SpotifyのCEO、ダニエル・エクの言葉を借りると“バリスタをDJにする”ようだ。
Spotifyを使って客が独自のプレイリストにアクセスしたり、各店で自分の好きな曲を再生できるといった、今秋開始予定の店内音楽プログラムを準備するにあたり、5月18日、スターバックスの全従業員15万人に有料サービス“Spotifyプレミアム”が無償提供された。このパートナーシップにより、1,030万人の会員がいるポイントサービス“My Starbucks Rewards”も売り込んでいくという。
スターバックスの本業は好調で、アメリカでの2015年第2四半期は昨年の同時期に比べ、売り上げは7%増、来店者数は2%増加している。ダンキンドーナツやマクドナルドが若者を取り込むためにと良質のコーヒーを提供するようになり、競合が増えたにも関わらずの結果だ。
スターバックスはSpotifyについて、ユーザーが“My Starbucks Rewards”を通じドリンクやフードと交換可能なポイントを獲得できる初のサードパーティ・アプリと位置付けている。これに対し、Spotify側は有料会員の獲得を推進するものと見ている。
Spotifyの6,000万人のアクティブ・ユーザーのうち、有料会員はわずか1,500万人だ。来月にもBeatsを使用した独自の音楽ストリーミングサービスを始める予定のAppleは、Spotifyの無料ユーザー層を潰すようメジャー・レーベルに圧力をかけているとも言われており、すでに連邦取引委員会が動き、独占禁止法に触れることを実施していないか欧州委員会が調査する可能性も出てきたようだ。
なお、Spotifyはこの他、20日にもビデオへの参入を新聞発表すると思われる。
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