秋葉原事件・加藤被告の元同僚、会えるなら「殴ってやりたい」

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 東京・秋葉原で2008年に起きた、7人死亡、10人負傷の無差別殺傷事件。この事件で殺人罪などに問われた加藤智大被告の論告求刑が、2011年1月25日、東京地裁であり、検察側は「死刑」を求刑した。同日25日にニコニコ動画で生放送された番組「ニコ生スペシャル『秋葉原事件とは何だったのか?~1・25論告求刑を受けて~』」には、事件で重傷を負った湯浅洋さんと、加藤被告の元同僚の大友秀逸さんが出演。湯浅さんが「被告の目を見すえて話しがしたい」と静かに言葉を口にした一方、大友さんは「思いっきり殴ってやりたい」と重く力を込めて語った。

 事件当日、湯浅さんはトラックに跳ねられた人を介抱していたところを刺された。「私の行動があと1秒早かったり遅かったりすれば、事件に関わらなかったかも知れない」と、ある種の使命感から加藤被告の裁判を何度も傍聴している。「私たちにくれた謝罪の手紙から読み取れたものと、公判中の被告の言葉とは違うもののように感じた」と、湯浅さん。論告求刑を受け、「事件を起こそうとトラックに乗った加藤被告と今の被告とは違うはず。今からでも真実を語ってほしい」という。

■元同僚「思いっきり殴ってやりたい」

 一方、元同僚の大友さんは、宮城県仙台市での約2年間を加藤被告と過ごしている。論告求刑を聞き、「『来たか』と思った」と大友さん。当時、事件現場の近くで働いていたこともあり、やりきれない思いから「僕はまだ友達だと思っている」と、被告に手紙を書いた。公判で加藤被告は、大友さんについて触れたというがその詳細はわからないという。しかし、大友さんは「『まだ友達だと言っている人がいる』という内容であると信じたい」と話す。

 大友さんはこれまで、事件直後のメディア報道に疑問を感じたほか、「自分自身、どうしたいのかわからない」という思いにとらわれ、長いあいだ公の場に姿を現さなかった。遺族に相談し、今回、2年半ぶりに自分の思いを語ることにしたといい、司会者の「加藤被告にどんな言葉をかけたいか」という問いには、「いろんな思いがあるので、うまく言えない。もし被告と会えることがあるなら、思いっきり殴ってやりたい」と語った。

 「加藤智大という人間が見えないと、この事件がわからない」と、湯浅さん。「事件のありのままを知りたい」という気持ちに、加藤被告が答える時は来るのか。判決は、3月24日に下される予定だ。

ニコ生スペシャル『秋葉原事件とは何だったのか?~1・25論告求刑を受けて~』
http://live.nicovideo.jp/watch/lv38019483
(番組はタイムシフト機能で2011年2月1日まで視聴できる)

(土井大輔)

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