同人音楽のネット即売会「APOLLO」第2回開催が決定 騒動からの再始動
第2回「APOLLO」Webサイトより
Web上で開催される同人音楽作品の即売会「APOLLO(アポロ)」の第2回が、11月下旬に開催されることが発表された。
イラスト投稿サイト・pixivと、各種同人イベントに出展する同人音楽サークルをまとめたWebサイト「同人音楽超まとめ」によって、2014年11月に第1回が開催された同イベントは、今までリアルな場での販売が普通だった即売会をネット上で行うという、斬新なスタイルで話題になった。
しかし、開催中に「人のアカウントに意図せずログインされ、商品を購入できる」といった個人情報が漏洩する問題が発生し、ネット上で炎上。
第2回となる今回は、セキュリティや運営体制をより強化し、ネットベースでの即売会という新たな形態の定着、形づくりに力を入れるという。
新人アーティストを発掘! ネット即売会という新しい試み
CD、デジタルアルバムの売上やレコードショップの減少など、全体的に縮退を続けている昨今の商業音楽シーン。
そんななか、アーティスト自身がネット上に楽曲を公開し、過去には考えられないほど多くの人々により速いスピードで音楽を届けることが可能になった現在、同人音楽は今もなお高いクオリティと人気を保ち続けている、貴重な音楽シーンのひとつである。
一方、ネット上にたくさんの音楽が溢れることにより、「何から聴けば良いのか」「有力な新参アーティストはどこにいるのか」などといった疑問を抱いているリスナーも決して少なくないのが現状だ。
そんな状況を打破すべく、M3やコミックマーケットといった即売会の音楽版をネット上で実現してしまおうという試みから、「APOLLO」が生まれた。
APOLLOは、M3やコミケの音楽版を、ネット上で実現してしまおうというプロジェクトです。
ネット上で、リアルの同人音楽即売会のような臨場感を味わえる場を作り出すのは難しいかもしれません。 しかしながらWeb特性上、リアルの即売会に比べて、知らないアーティストの発掘(視聴)については圧倒的に容易です。
皆さんが新しいアーティスト・いままで触れなかったジャンルの音楽に容易に触れ、シーンが広がることを願って、APOLLOの開催を宣言します。第1回「APOLLO」Webサイトより
「新しい作品・アーティストの発掘」という目的を掲げ、結果、第1回は800を超えるサークルからの参加登録があったものの、「APOLLO」がきっかけとなって新たに広く知られるようになったサークルが次々現れるようなムーブメントを起こすには至らなかった。
その上、開催中に発生した個人情報の漏洩によりネット上で炎上、サイトのセキュリティ面が問題視された。
すべてのサークルが見たわせる環境づくりを!
第2回となる今回は、前回の問題点を改善し、セキュリティ対策や運営体制の見直しや強化を行う。
また、本格的な検索機能や視聴作品が一部の音楽に偏らないようなソート・シャッフル機能、さらにはジャンルブース分けなども導入するなど、「すべてのサークルの作品がしっかりと目立つ位置で視聴される」環境づくりを目指すという。
サークル参加登録やその他の詳細については、後日発表を予定している。
前回、個人情報の漏洩が起きた結果、運営への批判も続出した一方で、ネットをフィールドに同人音楽の間口を広げる新たな試みに対して、存続を要求する声も後を絶たなかったという。
いよいよ再起を図る「APOLLO」開催の成否に、注目が集まる。
引用元
同人音楽のネット即売会「APOLLO」第2回開催が決定 騒動からの再始動
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