菅首相、内閣改造で「最強の体制にする」
民主党は、2011年1月13日午後、千葉市の幕張メッセで「定期党大会」を開催した。党代表でもある菅直人首相は、明日1月14日にも行うとされている「内閣改造」について、「党の体制、内閣の体制を”最強の体制”にするために改革・改造を行う。一部で言われているような問責が出されたから、何か言われたから、ということではない」と発言。仙谷官房長官らへの参院問責決議を理由とする改造ではないことを強調した。
■「問責決議」理由の改造を否定
民主党の国会議員や地方議員を前に、力強い調子でスピーチした菅首相。発足から7ヶ月間の政権を振り返り、民主党が主導してきた「子ども手当」や「農業における戸別所得補償」などについて、「歴史的に見て絶対に間違っていない方向だと確信している」と語ると、会場からは拍手が起きた。
また、通常国会を目前に控えた内閣改造について「党と内閣の体制を強化するための改造」だと主張。参議院の問責決議に対応するためという大方の見方を否定した。
最後に、菅首相は「日本という国が本当に元気のある国になるのか、東洋における小さな国になるのか。明治の開国、敗戦後の開国に続く、”平成の開国”を必ずや自らの手で行っていく」と述べ、改めて”開国”というワードを強調し、挙党一致を呼びかけた。しかし、党大会の後半では、内閣に批判的な森裕子参院議員が突然発言を求めて一時騒然とする場面もあり、挙党一致とは言い難いに面も見られた。
「菅直人首相・党代表が登壇」部分より再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv37222906#42:35
■菅首相「与謝野氏は民主党と共通性高い」
党大会終了直後には、菅首相・党代表の記者会見が行われた。
菅首相は、会見冒頭で「民主党に対するバッシングのある中で自信を失いかけていた。しかし、私たちがやってきたことは大筋において間違っていなかった」と、党大会での発言を繰り返し、民主党政権への自信を見せた。
記者からの質問では、明日1月14日に控えた内閣改造への質問が相次いだ。日本テレビ・アオヤマ記者から「内閣改造について、党大会で問責決議は関係無いと言っていたが、全く考慮に入れないのか。だとすれば何を重視するのか」と問われると、菅首相は、「民主党の危機よりも、日本の危機をいかに越えていくかという姿勢で臨んでいきたい。日本の抱えている多くの課題に対し、最も強力に立ち向かえる態勢という観点から(内閣改造を)行う」と応じた。
また、フリージャーナリスト・上杉隆氏が、「たちあがれ日本」の離党と入閣の可能性が報道されている与謝野馨氏について、「野党時代に与謝野さんの政策を批判したてきた菅総理と、政治信条と矛盾するのではないか」と問いかけると、菅首相は、今までの滑らかな口調とは一転、「私の理解している与謝野さんは、財政健全化・社会保障の在り方について、民主党と共通性が高いと認識している」と答えていた。
「菅直人首相・党代表の大会後記者会見」部分より再生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv37222906#02:01:23
民主党 2011年度定期大会 生中継
http://live.nicovideo.jp/watch/lv37222906
(番組はタイムシフト機能で2011年1月20日まで視聴できる)
(丹羽一臣)
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