中古住宅の新潮流[1] 住み替えの手間削減!住みながら買い取り
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家族が増えたり、欲しい物件が出たり、あるいは転勤や子どもの進学などさまざまな理由で、今住んでいるマンションを売却して、新居への「住み替え」を検討している人はいるだろう。しかし、仕事や子育て、親の介護などに追われながら、住み替えするのは容易ではない。そこで2014年度グッドデザイン賞を獲得した住み替えの手間を大幅に削減できるという新たな取り組み「住みながら買取り」サービスを紹介する。売却と購入を並行して行う住み替えは大変
住まいの売却と購入を並行して行う住み替えは想像以上に大変だ。大変な点は主に2つある。
1つは手間がかかり、精神的負担も大きいこと。住まいを売却するには仲介会社を利用して購入者を探す場合と、不動産会社に買い取ってもらう場合があるが、前者の場合は特に大変だ。仲介会社を活用して購入希望者を広く募り、価格交渉などを上手く行えば、高値で売却できる可能性がある半面、購入希望者の都度の内見対応や価格交渉などを基本的に自力で行う必要があって大変だ。
もう1つは、現在の住まいの売却・退去と新居への引越しを同時にすることが困難なケースが多いこと。売却が決まってから希望に合う新居を探すには、時間が十分取れないことが多いのだ。さらに、住み替え先を新たに購⼊する場合、今の住まいの売却メドが⽴っていないと、⼿付⾦や中間⾦の⽀払いに間に合わなかったり、収入や住宅ローン残⾼によっては、新たな住宅ローンの審査に通らないことがある。そのため、先行して売却決済を行い、一時的に仮住まいをし、あらためて希望物件への引越しをする必要がある。
こうした住み替え時の手間を削減するのが、コスモスイシニアが手がける「住みながら買取り」サービス。同社に物件を買い取ってもらい、その後も賃料を支払うことで、最長2年間住み続けることができるというもの。2年間で住み替え先をゆっくり探せ、仮住まいの手間が不要になる、退去時の状態も問われないなどのメリットがある。
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【画像1】一般的な仲介サービスを利用する場合の流れと、「住みながら買取り」サービスを利用する場合の流れ手間と費用負担が少ない分、仲介会社での売却価格より低め
「査定は弊社の担当が見たら終了です。お住まいの査定結果は早くて翌日、遅くても約1週間で出ます。買い取り後の賃料は周辺相場と同じくらいか、安く設定される傾向が強い」と、同サービスを手がけるコスモスイニシアの春田亮一さんは説明する。
買い取りの対象となる物件は、現在のところ東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県のマンションに限られる。物件の条件は間取り1LDK以上、広さは専有面積40m2以上だ。「築浅の中古マンションはもちろん、築15年以上の中古マンションでも都心の好立地にある物件は積極的に買い取りたい」(春田さん)ということだ。
「住みながら買取り」サービスを利用するための費用は特にかからない。賃貸借契約を結ぶ際に払う敷金(賃料1カ月分)と月々の賃料ぐらいだ。売却日から2年以内に新居に入居できれば、仮住まいは不要となり引越し代は新居への引越し1回で済む。一方、仲介会社を利用する場合、現住居の売却時に払う仲介手数料(売却価格の3%程度)、仮住まいとする賃貸物件の敷金や礼金、仲介手数料、さらに引越しも2回行うため倍になる。比較すると、費用面でも「住みながら買取り」サービスのほうが優れているように見える。
ただ、注意したいのは、同サービスによる物件の買い取り価格は、リフォームなどのコストが加味されて決まるので、仲介会社による売却価格の相場よりは低くなることだ。つまり、住みながら買い取りサービスは時間をかけて少しでも高値で売却したい人ではなく、住み替えの手間を省き、スケジュールや資金面で計画的に進めたい人にメリットの大きいサービスと言える。
コスモスイニシアによれば、高齢者のニーズも高いという。例えば、介護施設に入るためにまとまった現金がすぐに必要だったり、退去時の荷物の整理がおっくうだったりするケースだ。2013年度に始まったサービスなので活用事例は多くはないが、住み替えニーズの多様化により利用拡大が見込まれる。仲介会社を利用する住み替えを行うのは大変だと思う方は、検討する価値はありそうだ。●「住みながら買取り」サービス(コスモスイニシア)
HP:http://sumikae.cosmos-direct.jp/contents/code/living_purchase/
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/02/13/77611/
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