「男の世界には無礼講はない」大繁盛店の経営者が語る”いいお酒””わるいお酒”
皆さん、「良いお酒」を飲んでいますか。
厚生労働省によると、1日のアルコール摂取量の目安は、純アルコール量で約20g程度とされています。具体的には、ビールで中びん1本(500ml)、日本酒で1合(180ml)、焼酎0.6合(約110ml)、ウイスキーでダブル1杯(60ml)、ワインで1/4本(約180ml)、缶チューハイで1.5缶 (約520ml)が一日の摂取量の目安となるようです。
もちろん飲みすぎは禁物ですが、付き合いの都合上、なかなかお酒の量をコントロールしにくいケースもあります。そもそも、「いいお酒」というものは、決して飲んだ酒の値段や量に比例するものではありません。むしろ、飲み終えた後の満足感に比例するのではないでしょうか。
日商平均25万円を売るたこ焼き屋が話題となり、今や多くの大繁盛店を経営する若手実業家の永松茂久さんは、自著『男の条件』の中で、「飲み会を終えて元気になっていることがある」と語ります。永松さんによると、飲み会で疲弊せずに元気になる、そんな席には、”ある共通点”があるとのこと。それは、「”男”と飲むことができた時」。同じ志を持った”男”と出会った時は、時間があっという間に過ぎるというのです。
「うまく説明できないが、ただ大騒ぎして楽しいときとは違う、深い何かが共鳴し合ったときのうれしさは言葉では表現することができない。こんな男と過ごせる感動は、自分の中でずっと続く」(同書より)
大切なのは、店の格式や味のレベルではなく、一緒に飲む相手が誰なのかということ。また、その逆もしかし。場合によっては飲む相手によって、「わるいお酒」になることもあるようです。
「たとえば社会に出たての若者が、酒を飲むにつれてだんだんブレーキが外れ、上下間の言葉遣いが壊れてきたり『言わせてもらいますけど』と気が大きくなって元気を出し始めたりすると、その場所は一気に壊れる。学生のノリを引きずった失敗は一度や二度ならまだ許されるが、これを繰り返すのは性根のない話だ。もちろん体質的に、酒の強い弱いはある。もし自分が酒で失敗するタイプだと知っているなら、ブレーキをかけながら飲むのも一つの礼儀だ」(同書より)
酒が弱いこと自体は問題ではなく、その自分を知っていながらも飲んで乱れてしまう「心の甘さ」が問題のようです。永松さんは同書の中でこうはっきりと言っています。
「正直言って、男の世界には本当の無礼講などない。その言葉に乗って本当に無礼に振る舞うのだけはやめたほうがいい」(同書より)
多くの居酒屋を経営するなどビジネスを成功させ、また「酒の席」を熟知している永松さんのこの言葉。「いい酒」を飲みたいと思っている方は、覚えておいた方がいいかもしれません。
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