台湾中南部で鳥インフルエンザH5N8型初確認される

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台湾農業委員会は、11日午後に台湾中南部の嘉義県でH5N8型鳥インフルエンザウイルスを確認したと発表しました。台湾でのH5N8型鳥インフルエンザウイルスの確認ははじめて。数日前に、台湾南部の屏東県周辺10数カ所で、H5N2型鳥インフルエンザの発生により、家禽の異常な死亡率が確認されていました。そのため、台湾との取引がある企業や、すでに鳥インフルエンザウイルスによる被害が発生している九州の畜産農家や厚生労働省は事態を慎重に見守っています。

鳥インフルエンザウイルスの蔓延について、政府や畜産業者が神経をとがらせているのは、食肉用・採卵用の鶏へのダメージだけではありません。

鳥インフルエンザウイルスは、感染を繰り返すうちに、亜株と呼ばれる遺伝子が変化したウイルスが生まれます。一般的に、変異した鳥インフルエンザウイルスは、毒性が強くなることが知られています。また、鳥から人間へ、そして、人から人へ感染する「新型インフルエンザウイルス」に変化すると考えられています。

いったん新型インフルエンザウイルスが広がると、莫大な数の患者が発生します。かつて「スペイン風邪」と呼ばれた新型インフルエンザの世界的流行が起きました。正確な統計データは諸説あるようですが、感染者6億人、死亡者は4000万人~6000万人とも言われています。

厚生労働省や国立感染症研究所をはじめとした医療行政機関は、農林水産省などの畜産にかかわる省庁と連絡を取りながら、新型インフルエンザの発生について、目を光らせてきました。その一つの指標になるのが、H5N8型亜株ウイルスの出現だとされています。このウイルスの発生によって、新型インフルエンザの発生をさらに強く意識しなければならないとされています。

今回の台湾でのH5N8型鳥インフルエンザウイルスの発生は、畜産への被害だけでなく、新型インフルエンザの発生についても考える必要がありそうですね。

※写真は足成 http://www.ashinari.com/2011/10/19-351889.php より

※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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