「東野圭吾や村上春樹しか知らないのは勿体無い」に反感!? 紀伊國屋書店渋谷店の女子向けフェアが炎上

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紀伊國屋書店渋谷店が『本当は女子にこんな文庫を読んで欲しいのだ。』と題したフェアを開催し、『twitter』で告知したところ、その内容にネガティブな反応が集中。2015年1月2日夜に謝罪とフェアの撤去の告知ツイートされるという事態になりました。

このフェアのポップには「当店文庫チームが女子の意見を一切聞かずに勝手にセレクトしました」とあり、「東野圭吾や村上春樹しか知らないっていうのは、やっぱりちょっと勿体無い気がするのです」と主張。SFや北欧舞台のミステリーなどがセレクトされていたようです。

画像つきのツイートが拡散すると、多くの読書好き女子たちがブーイング。「知らんがな」「趣味を押し付けられてもスルーしたくなるだけ」「”のだ”の部分がキモい」と散々に叩かれることになりました。

https://twitter.com/KinoShibuya/status/551003036617695235 [リンク]

紀伊國屋書店渋谷店のアカウント(@KinoShibuya)によると、「他意はなく、男女別なく面白い本をお勧めしたいという趣旨でした」ということですが、男子が女子におススメするという構造自体に対しても”上から目線”という批判もあり、企画に配慮が足りなかったことは否めません。

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この紀伊國屋書店渋谷店のフェア、大手取次のトーハンが出版社12社と連動し2014年11月より展開している第1回『文庫女子』フェアについて「ラインナップがイマイチ」というのも実施された理由の一つの模様。
トーハンによると、様々な販売データの分析から書店には20代~30代の女性客が多く来店しているにも拘わらず、文庫購買比率が著しく落ちることが判明したことでフェアを実施。「”文庫を持つことがオシャレである”というトレンドを作り出すこと」という大きな目標を掲げています。
そのラインナップは、田辺聖子さんの『ジョゼと虎と魚たち』や有川浩さんの『植物図鑑』、辻村深月さんの『スロウハイツの神様』、角田光代さんの『Presents』などなど……。確かに、全く本を読まない人は読まないけれど、読書好きならば既に読んでいるのでは、という疑問を抱くリストなのではないでしょうか。

ネットでは、この『文庫女子』についても批判が波及。知識競争に対するネットでの反応の厳しさと女子向けの企画の難しさが改めて浮き彫りになる格好となりました。今後も出版界に限らず、女子向けキャンペーンの実施の是非に影響を与える可能性もあるのではないでしょうか。

出版社12社と連動し、第1回「文庫女子」フェア開催 (トーハン)
http://www.tohan.jp/whatsnew/news/121/

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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