【Interview】来年2月開設!激動の時代を証言する動画サイト「1945」に迫る
1945年。それが日本の歴史において、どのような年であったか、即答できる人も最近は少なくなってきているという。
そのせいだろうか。戦争の酷さに対する意識も、徐々に薄れつつあるのでは、と危惧する向きもある。戦後69年経った今、新たにその意味を問うときが来ているのかもしれない。
そんな中、クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」に気になるサイトが公開された。その名も「1945」。
1945年を一つのテーマとし、激動の時代を生きた全国各地のおじいちゃん、おばあちゃんのリアルな体験談を動画としてアップするというもの。
運営するのは、ブライトン。デザイン制作会社として活躍する同社が、なぜこのようなサイトを手がけることになったのか。代表取締役、両角 慶太(もろずみ けいた)氏から、お話を伺った。
教科書には載らない、草の根的な生きた体験談を収集
Q1、サイト開設のきっかけと経緯について、聞かせてください。
きっかけは、とても些細なものです。近年、「今の日本は、戦前の日本に酷似している」「第三次世界大戦は、既に始まっているのではないか」などという話を耳にするようになりました。
それで改めて戦争について考えたとき、自分はほとんど何も知らないなと痛感し、他界した祖父にもっと戦争の話やその当時の話を聞いておけばよかったな、と思ったのが始まりです。
自分が知りたいのは、調べればわかるような教科書的な事象ではなく、もっと個人的で草の根的な1人ひとりの声です。それは必ずしも「戦争の話」でなくてもいいわけで、当時の色々な話を聞きたい、という気持ちがそのまま「1945」のコンセプトになっています。
そこで「1945」前後の話を、おじいちゃんおばあちゃんに聞いて回りたいのだと、周囲に話したところ、自分と同じ思いを持っている方が多かったので、これはぜひ共有せねば、とプロジェクトとして本格的に考えるようになった次第です。
Q2、現段階で最も苦労している点は何でしょうか?
取材に応じてくださるおじいちゃん、おばあちゃんを探すことでしょうか。
今は知り合いを通じてご紹介いただいている状況ですが、今後は認知度を高めて広く募集していきたいと考えています。もしお心当たりのある方がいらっしゃいましたら、ご一報いただけると幸いです。
Q3、当時を生きた方々と実際にお会いする中で、印象に残っているエピソードがあれば、お聞かせいただけるでしょうか。
航空隊に所属し戦闘機に乗っていた方の艦隊を爆撃する話や、男手がなく国鉄に勤務していた女性の、当時の雇用問題が見えてくる話、貧しい生活の中、食べていたものの話、戦中よりも戦後のほうが大変だったという横須賀の話……。
挙げればきりがないほど、皆さんそれぞれのお話が印象的で、多くの気づきに満ちています。
現在支援受付中!広く認知してもらうため、イベントも開催
Q4、正式オープンは2月だそうですが、それまでの展開について教えてください。
webサイトの制作、取材・撮影および映像編集などを進行しつつ、「1945」を多くの方に認知していただけるような動きができればと考えています。
また、来年2月28日、3月1日の2日間、横須賀のかねよ食堂、カフェ・アートスタジオにて、取材動画と「1945」にまつわる映画の上映会イベントを行います。
アコースティックライブや、ご来場いただいた方が実際におじいちゃん、おばあちゃんと対話できる時間も設けております。こちらのチケットはクラウドファンディングサイト「MotionGallery」のリターンとしてご用意しておりますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
Q5、応援するユーザーへ、メッセージをお願いします。
この活動を日本全国はもちろん、可能であれば海外まで拡げていきたいと考えています。「1945」というテーマに対して、各々色々な見方や考え方があるかと思いますが、本サイトでは、何かしらの方向性を提示することなく、あくまでフラットな姿勢で体験談を掲載し、伝えていくつもりです。
より広域に、さまざまな視点から「1945」を知り、しっかりと翻訳をつけ、海外にも発信していく。それを実現するためには、皆さまからのご支援が必要不可欠です。現在「MotionGallery」にて、ご支援を募っておりますので、ご協力いただければ幸いです。どうか、よろしくお願い致します!
1945 戦争を知っているおじいちゃんおばあちゃんの話 プレサイト
ウェブサイト: https://techable.jp/
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