テレビマンが本当によく使う「業界用語」~スケジュール編~

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先日、学生時代の友人たちと集まっていると、それぞれの働く業界で様々な表現や言い回し、所謂「業界用語」が存在することに気付き盛り上がった。
そこで、テレビ業界では日常的に使われるが、他業界ではあまり使われていないのではないかと思われる言葉を解説していく。今回は時間と戦うテレビマン達が使う「スケジュール」に関する業界用語を紹介したい。

◆「間に合い的に厳しい」言葉通りの意味。他の事情はOKだが、間に合わないという意味。「それいいですね!ただ、間に合い的に厳しいかも…」というふうに使う。スケジュール以外の部分は賛同しているのだが、スケジュールだけが問題です、くそー!というニュアンス。

◆「物理的に間に合わない」作業開始時点で既に間に合っていない、移動時間がかかる、仕組み上確実にかかる時間がある、などの時に使う。物理的以外の“的”の例は、体力的、人手的、処理能力的、先方の都合的、などが挙げられるが、これらは全て「なんとかしろ」となるので、物理的が最も使い勝手が良い。

◆「バラす」基本的にはキャンセルする、ということ。ロケの予定をバラす、予約したお店をバラす、打ち合わせをバラす、など。あまり良い響きではない。対義語は、「仕込む」。
 
◆「なるはや」この言葉は使用禁止にした方が良いナンバーワン。“なるべく早く”の略なのだが、その感覚は人によって大きく異なる。「これなるはやでやっといて」と言われた場合、明日昼には報告しよう、などと思っていると甘い。1時間後、「まだ出来てないの!?なるはやって言ったじゃん!」となりかねない。なるはやと言われたら必ず、「○○までで良いですか?」と確認が必要。つまりこの言葉は、言われた側の最短を試しているのだ。

◆「ヒルイチ」正午くらいのこと。ただ、大抵の場合なんだかんだで14時くらいになる。都合よく「日中」くらいに解釈する人もいるので、これもあまり使わないほうが良い言葉。正午と言ってしまうと、「それは早すぎる、時間がない!」と言われてしまいそうな時、ヒルイチと言ってみて、感触を探る、というニュアンスもある。
こんな感じで、日々時間と戦っているテレビマンは「時間が無い」という身も蓋もない言葉を極力使わないために様々な表現を駆使して会話している。テレビ業界以外の業界の方で、何かあなたの業界用語があればなるはやでコメント欄にでも書いて欲しい。
(Photo by Anita Hart)

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