「あの人の連絡先分からない……」を二度と起こさない為の連絡先アプリ「iam」開発のきっかけとは?

iam

電話番号、メールアドレス、各SNSのアカウントなどのたくさんの情報を一度に交換出来て、「友達用」「職場用」など交換したい情報を使い分ける事の出来る連絡先アプリ「iam」。2014年3月⇒2014年2月のリリース以降、着実にダウンロード数を増やし、シェアをのばしています。

この「iam」の画期的なところは、アプリに登録した連絡先情報を自分が更新すれば、既に交換した相手が持っている自身の情報が自動的に更新されるということ。WEBサービスをよく使う方なら、SNSの“流行り廃り”を経験した事ある人は多いはず。「iam」を交換しておけば、今後新しいSNSサービスが流行った時に自分のiamに情報を追加するだけで相手に新しいSNSアカウントを知らせる事が出来るのです。

これは「iam」の開発責任者である、関根佑介さん(フォッグ株式会社代表取締役)が、「mixi過疎化」を経験したからこそのアイデア。今回は関根さんにアプリ開発のきっかけから、アップデートで追加された新機能についてなど色々とお話を聞いてみました。

今の“電話帳”のあるべき姿とは?

「このアプリを作りたくて、会社を立ち上げたんですよ」と話す関根さん。関根さんはこれまで、アイコン壁紙着せ替えアプリ「CocoPPA」など数々のアプリ開発に携わって来ました。

そんな関根さんが「iam」を開発しようと思ったきっかけとはズバリ、mmixi離れ。「僕、mixiリア充だったんですね。日記も頻繁に書くし、オフ会を開いたり、アプリを作ったりしていて。それが、今から2年前mixiのユーザーが他のSNSに流れていって、皆TwitterとFacebookなどに移行しはじめたのですが、それでmixiで仲良かった人と連絡がとれなくなる事が多くて」と関根さん。

この「mixiでの知り合いがTwitterで知り合いなわけではない」という不便さから「今の電話帳のあるべき姿って、電話番号・アドレスだけじゃなく、色々な情報をまとめて管理出来る事だと思った」、そして「iam」開発がスタートしていったそう。

“事件”や“不便”があると便利さが分かる

「電話帳って“使って楽しい”サービスでは無いので、地道に広げていく事が必要なんですよね」と関根さん。とはいえ、サービス開始当初は「半年でヒットさせてやると思ってたんですよ。以前1,500万ダウンロード突破したアプリを作った事があったので、自信はありました」と関根さん。今では、「今すぐ便利というよりは、使わないと5年後10年後困る」というスタンスで認知度を広げていきたいという。「Facebookも多くの人に根付くまで8年かかっていますからね」と関根さん。

また、少し前に問題となった「LINEアカウント乗っ取り問題」や、スマートフォンの機種変など、“不便”を感じた時にこのアプリの良さを実感してもらえると言う。「サービスアカウントを変更して情報が消えてしまっても、スマートフォンを機種変してもネットワークで情報を管理しておけば慌てる事もありません」。これは、以前LINE乗っ取り事件の被害にあった筆者としては、うなずくばかりのお言葉でした。

「いきなりiamで連絡先を交換する必要は無いと思っています。日本での名刺文化というものはそう簡単に無くならないし、若者であれば、LINEのID交換が主流、というのは間違いないと思うので。

ただ、新しく知り合った人はもちろん、既に連絡先を知っている友達ともiamで連絡先を交換しておいて、使用しているスマートフォンや、サービスに不具合などが生じた時の連絡先のバックアップというか、保険としてiamでも連絡先を交換している事が大事になる時代が来ると思っています」

(参照)私「LINE」乗っ取られました……“あの撃退ワード”は効く? ありのまま今起こった事を話すぜ!
https://getnews.jp/archives/621961 [リンク]

あくまでも電話帳サービスであることにこだわる

「大学生限定の街コンでの連絡先交換にiamを使ってもらったり、女子大生による“ハイタッチ会”など、現在は大学生を中心にプロモーションを仕掛けています」と関根さん。これは、大学生が狭くて濃いカルチャーを好む傾向を狙ったもの。「今の大学生は、自慢したい写真はFacebookやinstagramにアップし、本音は匿名アカウントのtwitterでつぶやくなど、複数のSNSを使いこなしていますから、教えたい情報と教えたく無い情報を分ける事に需要がある」と手応えを感じているそう。

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10月13日からは、この「iam」にメッセージ機能が実装。これはアプリ内で簡単なメッセージのやりとりを出来るものですが、ここで密に連絡をとるという事よりも、交換した際に「よろしくお願いします」等のあいさつに使う為であって、あくまでも“電話帳”にこだわっていきたいとのこと。

職場や学校以外にも合コンで、オタ友と、ママ友と……と、使い方は無限大の連絡先アプリ「iam」。あなたも5年後、10年後の為にダウンロードしてみてはいかがでしょうか?

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https://www.iam-app.jp/

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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