業務用カムコーダー”NXCAM”『HXR-NX5J』 その魅力とは?
SONYはAVCHDフォーマットを採用した業務用カメラ『HXR-NX5J』を発売した。AVCHD規格とは、高効率の圧縮符号化技術を用いたハイビジョンデジタルビデオカメラの規格であり、Blu-ray規格やデジタルテレビ、ウェブ動画などとの親和性の高いフォーマット。ガジェット通信でも以前に紹介した『HDR-AX2000』が民生機の最高峰だとすれば、こちらはバリバリの業務用機器。果たしてどのような違いがあるのか?
外観は『HDR-AX2000』と変わりはないが、大きな違いを挙げるとすればフラッシュメモリーユニット『HXR-FMU128』の存在だ。
容量128Gを誇るこの外付けユニットは、本体のメモリーと並行して録画が可能。例えば本体では編集用の動画をメディアを変えてシーン毎に、『HXR-FMU128』ではバックアップ用としてまとめて録画保存をする……、などの使い方ができる。また別フォーマットでの録画も可能なので本体ではHD画質で撮影しBlu-rayに、『HXR-FMU128』ではSD画質として録画しDVDで配布する、といった切り分けもできる。
もちろん、メモリースロットは『メモリースティックPROデュオ』、『メモリースティックPRO-HGデュオ』そしてSDメモリーカード、SDHCメモリーカードのそれぞれに対応し2スロットが設けられている。
さて、実際に持ってみるとその”いかつい”概観とは裏腹に、軽い。その総重量はおよそ2.6kg。同サイズの業務機(DV、HDV機)が約5kg、軽量機でも3kg以上あることを考えると、かなりの軽量化が図られていると言えそうだ。実際の撮影で外に持ち出しても撮影において苦痛になるような場面は一切無かった。その取り回しのしやすさはまるで民生機のそれであった。業務用クオリティをこれだけ気軽に持ち出せるのも、デジタル化の恩恵であるといえる。
『HXR-NX5J』はHDMI端子に加えHD/SD-SDI端子を装備している。
SDI信号にはタイムコード情報も載っているため、スイッチャーやノンリニア編集機へのデジタイズも可能だ。この他にも『リニアPCM』、『GPS機能』、『フォーカスマクロ』機能の搭載など、『AX2000』には非搭載の機能も多く正に「かゆいところに手が届く」贅沢な仕上がりにはSONYの本気度が伺える。
記録画質は最大24Mbps対応の”FXモード”で1920x1080/60i、24p、30pとなる。撮影をしてみると、広角・高倍率のGレンズのポテンシャルが引き出されていると実感させられる場面が多々見受けられた。
特に記者が気に入った点は”焦点距離の数値化”だ。これはフォーカス時の焦点距離をメートルまたはフィート単位で表示してくれるもので、前述の『GPS機能』と併せ収録時の撮影状況をメモしておけば、いざ再撮影となった場合、経験の浅いカメラマンにとっては心強い味方となってくれるだろう。
カタログスペック
撮影時総質量:約2.6kg(バッテリーパック、レンズカバー付きフード、マイク含む)
サイズ:約173×193×449mm(突起部含む)
実売価格:40万円台後半
スペックURL
http://www.sony.jp/nxcam/products/HXR-NX5J/spec.html
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インターネットの賑わっているところに大概参加をしながら約20年。 ここ最近はニコニコなどの動画サイトを根城にしつつ、何だかよく分からない生活を送る。 生放送においては過去に、日本全国を生放送をしつつ巡ったり、ヨハネスブルグ、ジンバブエ、カザフスタンなど「そもそも回線は大丈夫なの?」といった場所から生放送を行ったことも。 しかし、一番好きな場所は『自分の部屋』とのたまう、自称「世界で一番忙しいニート」・「世界で一番仕事をしない自宅警備員」。
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