パフォーマンス2倍モデル・液晶搭載モデルリリース! 機能と使いやすさを大幅に向上したGoPro社『HERO4』シリーズ体験会レポート(機能紹介編)
革新的なカメラで今までにもさまざまな賞をとっているGoPro社。その技術の全てを注ぎ込んで開発したという新製品『HERO4』シリーズが全世界で10月5日より発売されます(日本国内では10月より順次発売)。先日、プロモーションを兼ねた体験会がアメリカのサンフランシスコ、イギリスのロンドン、日本の東京3か所で同時に開催されました。
※時差の関係で東京が世界で最も早い時間での実施
日本では12名だけが参加というこの体験会に、なんとガジェット通信も参加。GoPro本社の方々より教えていただいた最新情報と『HERO』シリーズの撮影のコツなどを発売に先駆けてご紹介いたします。
すべての写真をご覧になりたい方はガジェット通信をご覧ください。
https://getnews.jp/archives/674747 [リンク]
人間の視野角と同じ170度の超広角、圧倒的な軽さ、小ささ、丈夫さでカメラの使い方を大きく変えたGoPro『HERO』シリーズ。
GoPro社のサイトでは様々な動画が公開されています。
下記は最新の『HERO4』で撮影された動画。美しくものすごくダイナミックです。
https://jp.gopro.com/channel/video-of-the-day/gopro-hero4-the-adventure-of-life-in-4 [リンク]
発売が予定されているのは最上位機種『HERO4 BLACK』、液晶ディスプレーがついた『HERO4 SILVER』、廉価版『HERO』の3製品。Training ManagerのCohen Summersさんから、それぞれの製品についてご紹介いただきました。
『HERO4 BLACK』
この製品は過去の最高性能を持った『HERO3+』の2倍のパフォーマンスを実現しているとのこと。資料にはこんな言葉が。
2x the performance, yet again.(2倍のパフォーマンス。再び。)
『HERO4 BLACK』は『HERO3+』以前の2倍の性能(プロセッサの処理能力)を持っていて、4Kというシネマモードの解像度では秒間30コマ、2.7Kのシネマモードで秒間50コマ、FULL HD 1080pの解像度では秒間120コマで動画が撮影できます。
数値だけではわかりにくい方もいるかと思いますが、すごくスムーズなスローモーションの映像を作ったり、映画・テレビクオリティの映像を撮影することができるとのこと。通常の静止画も1200万画素秒間30コマで撮影可能。
「このとてつもないパワフルな処理能力をどこかで試してみて欲しい。たとえ10秒でも。体験すればするほどしっくり分かる」とのお話。ワクワクしてきます。
『HERO4 BLACK』商品ページ(GoPro公式サイト)
http://shop.gopro.com/APAC/cameras/hero4-black/CHDHX-401.html [リンク]
発売予定価格:5万9000円(税抜)
※日本での発売時期は未定
『HERO4 SILVER』
プロではないけれどもプロに近い性能が欲しい、でも使いやすい方がいいという人向けの、ある意味一番ぜいたくなモデル。
ビデオフレームレートは1080pの解像度で60コマと、一つ前の最上位機種『HERO3+ BLACK』と同じで『HERO4 BLACK』の新しい機能も含めたほとんどの機能を搭載しています。
GoProで初めて液晶ディスプレーを搭載したモデルとのこと。ディスプレーはタッチパネルになっているので、指でタッチして簡単に設定や操作ができます。画角を見ながら撮影をしたり、撮影した動画や写真をすぐに確認できるのは『HERO』シリーズ初心者にはありがたい機能。
ズームやフラッシュはないけれど、今回かなり設定画面なども改良して使いやすくしていることもあり、慣れたコンパクトデジカメと同じような感覚で扱える。初めてGoProのカメラを使ってみる方にはこれが一番かも。
『HERO4 SILVER』商品ページ(GoPro公式サイト)
http://shop.gopro.com/APAC/cameras/hero4-silver/CHDHY-401.html [リンク]
発売予定価格:4万7000円(税抜)
※日本での発売は10月予定
『HERO』
『HERO4』シリーズと同時に、2万円を切る廉価版の『HERO』という機種も発売されます。GoProの社員の方々のようなヘビーユーザーでも6割~8割が「これだけあれば十分」と考える必要かつ最低限の機能に絞り込んだカメラとのこと。ビデオフレームレートは1080p(FULL HD)で秒間30コマということで、特別な使い方をしない限りは十分なパフォーマンス。
Wi-Fiはついておらず、ハウジング(ケース)一体化で、本体をハウジングから取り出しては使えません。バッテリーも組み込み型、液晶の取り付けなどもできませんが、この値段でGoPro体験ができるなら十分かも。当日いらしていた日本の販売代理店の方は一番注目していると言っていたモデル。
『HERO』商品ページ(GoPro公式サイト)
http://shop.gopro.com/APAC/hero/CHDHA-301.html [リンク]
発売予定価格:1万9500円(税抜)
※日本での発売は10月予定
『HERO4 BLACK』と『HERO4 SILVER』の比較写真
GoPro社は歴代モデルチェンジをしてきていますが、色々な場所でパッと見たときに、一目で“GoPro”だと分かるように開発しているとのこと。一番ローエンドの『HERO』も、ケース一体型ですが、形状や外見について最も気を遣って作っているとのこと。どこかで見かけたらなんだか親近感が沸いちゃいますものね。
『HERO4 BLACK』と『HERO4 SILVER』は並べてみるとほぼ同じに見えます。正面や側面からでは全く違いがわかりません。
電源を入れると、動画の再生ができる『HERO4 SILVER』は判別できます。
microHDMI、miniUSBポート、microSDカードを入れるスロットがついている右側面から見ても違いが分かりません。
設定画面を出すレンチのマークのボタン(ハイライトタギングにも使用)がある左側面から見ても分かりません。
後ろから見ると『HERO4 SILVER』はディスプレーがあるので分かりますね。
片手で2台持っても全然重くないんです。すごい。
『HERO4』には『Standard Housing』が添付されています。『Housing』は耐衝撃、防水などのほか、マウントへ取り付けるための役割も持っています。
左側が『Standard Housing』をつけた『HERO4 BLACK』、右側が別売りの『Flame』をつけた『HERO4 SILVER』です。
『Standard Housing』の後部ドアは40m防水のものがとりつけられていますが、付属のスケルトン後部ドアや『HERO4 SILVER』にだけ付属されているタッチパネル後部ドアに付け替えることができます。タッチパネル後部ドアにすると防水性は落ちますが『Housing』の上からタッチ操作が可能になるので便利です。ライブ会場などで高性能マイクの能力を最大に活かすには『Flame』を使うのがおすすめ。
『HERO4』シリーズに搭載される新機能
『HERO4』シリーズから更に冒険やアクティビティの幅を広げる機能が搭載され、様々な改良が加えられています。
・Protune
ビデオモードでは以前の機種から搭載していた機能を静止画モードにも搭載。ISO、カラー、ホワイトバランス、シャープネス、画質、露出を全てマニュアルで設定可能。プロが撮影する時のように色々な状況に応じた設定を行い、写真を撮影することができます。
・ハイライトタグ
動画撮影中にカメラの横にある設定ボタンを押すと、再生時や編集時すぐにポイントが分かるように映像にタグをつけることができます。
慣れている人なら、撮影をするときに編集を意識しながら5秒、15秒と、短いカットを撮りためていくのですが、慣れない人はスイッチ入れたらつい長時間撮影しっぱなしにしてしまいがち。そうすると編集の際に使いたいカットを探すのにすごく時間がかかってしまうのですよね。映像撮影に慣れていない人にはすごく便利な機能。
また『iPhone』やスマートホンで使える無料の『GoPro App』からでも、GoPro専用の『SMART REMOTE』というリモコンからでもタグがつけられます。
・夜間撮影モード(ナイトフォト ナイトラプス)
真夜中の星空、月明かりの風景の撮影などに使える、シャッターを一定時間開放状態にして撮影ができる機能。
夜間など光量が少なく暗いとき、同じ時間内で集められる光の量は少ないけれども、シャッターを長く開けておけばそれだけ多く光を集められます。シャッターの開放時間はオートモードでは2秒間。マニュアルで2秒~30秒まで設定可能。暗いときに明るく撮影をしたいときにも使えますが、雑誌などで見かけるプロが撮影したような星の写真なども、簡単に誰でも撮れてしまいます。夜の暗いところでこの機能を使って撮影すると、神秘的な深みがある動画がとれるとのこと、ぜひ試してみたい機能の一つ。
機能解説をしてくれたTraining ManagerのCohen Summersさんが今回搭載された中で一番気に入っているという機能。
・連続撮影・バースト(連写)・タイムラプス(コマ撮り)
連続撮影はシャッターボタンを押し続けている間、静止画をずっと撮り続けるという機能。撮影間隔は秒間3コマ、秒間5コマ、秒間10コマで切り換え可。
バースト(連写)モードは1秒間に最大で30コマ連続撮影ができます。1秒に30コマ、3秒に10コマなど設定をしておき、被写体が動き始めたら1回シャッターを押せば設定に従って連続して撮影をしてくれます。スケートボードやダンスなど早い動きをしている被写体を撮るのは難しいけど、これだけ連続して写真が撮れたら、その中の何枚かはすばらしい瞬間を捕らえることができるかも。
タイムラプス(コマ撮り)は何かが作られていく様子や、太陽が沈んでいく5分間といったものを定点観測的に撮影するときに最適な機能。希望の間隔毎に連続して写真を撮りたい場合に使います。0.5秒に1コマ~60秒に1コマまで設定を変えることができます。
・高性能マイクを自社で独自開発
『HERO4』発売に際して、自社内で0から開発しなおし、ものすごく性能を上げたというマイクが搭載されています。音楽フェスやモータースポーツのショーなどで臨場感のある音を録ることができます。
防水ハウジングの中に入れてしまうと、多少音を遮ってしまう部分があるので、ネイキッドフレームをつけて使用すれば、マイクの性能を完璧に活かすことができます。防水性は犠牲になってしまうので、ケースバイケースで使い方を変えて欲しいとのこと。実際にライブに持って行って使ってみたいです。
・操作性のアップ
今回の開発でかなり力をいれている点の一つが、操作性のアップです。『HERO4 BLACK』は正面の小さな画面だけで設定をしていかなければならないので、モード毎に設定項目がまとまり、設定しやすいようになっています。電源ボタンは何回も押すとモードや設定を変えられ、設定モードに切り換えている時はシャッターボタンも設定を選ぶことに使えます。液晶ディスプレーがついた『HERO4 SILVER』はタッチパネルでかなり操作や設定がしやすくなっています。
説明してくれたCohenさんによると、彼のお母さんのように「メールに『ワード』の文章を添付して送ることができないような人でも箱から出してすぐに使えるような使いやすさを目指し、どんどんユーザーインターフェースを改良している」とのこと。カメラに慣れていない人にはうれしい言葉です。
カメラをコントロールするアプリとアクセサリ
カメラのコントロールに使うアプリとアクセサリを紹介します。
『GoPro App』
『iPhone』やスマートフォンからカメラのコントロールや撮影した画角や動画の確認、シェアを可能にする便利なアプリ。前述のハイライト・タグもこのアプリでつけられます。
http://jp.shop.gopro.com/APAC/softwareandapp/gopro-app/GoPro-App.html [リンク]
『Smart Remote』
最大180m離れたところにある50台までのカメラを同時に撮影モードにしたり、撮影を止めたりというコントロールができるリモコン。10m防水で、どしゃぶりの雨やスキー場などの撮影にも十分対応。前のモデルからバッテリーの持ちが40%アップ。ストラップも同梱されています。落としたりしないようにということも考えてくれているようでうれしいですね。
http://jp.shop.gopro.com/APAC/accessories/smart-remote/ARMTE-002.html [リンク]
BluetoothとWi-Fi
『HERO4』シリーズにはBluetoothとWi-Fiが搭載されており『GoPro App』や『Smart Remote』からの操作に使えます。両方使うことができますが、カメラは電力消費も少ないBluetoothで接続してコントロール、Wi-Fiはネットにつないで動画や写真をアップするという使い方がオススメとのこと。
次の体験編ではこの『HERO4』を使って、実際に動画を撮影したレポートをさせていただきます。GoPro社の皆さんから聞いた撮影のコツもご紹介しちゃいます。お楽しみに。
和太鼓・人力車散策の撮影してみた!! 機能と使いやすさを大幅に向上したGoPro社『HERO4』シリーズ体験会レポート(体験編)
https://getnews.jp/archives/676527 [リンク]
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