ジブリアニメクオリティのゲームがいよいよ現実に!魔法指南書付きDS版『二ノ国』は12月9日発売
6月26日、レベルファイブによる『二ノ国』制作発表会が行われた。今回はレベルファイブでもっとも地味な制作発表会ということで、豪華声優陣などは一切登場せず、DS版の詳細、そして据え置き型ゲーム機版についての情報の公開に注力したものだった。
DS版の正式名称は『二ノ国 漆黒の魔導士』。予想外に制作が難航したようで、今年の春、そして今年の秋と延びに延びていたこの作品の発売日が今冬2010年12月9日との発表があった。
スタジオジブリとのコラボ作品ということで話題を集めている本作品は、レベルファイブ初の大人から子どもまで、全年齢対象の作品だ。
この作品の最も大きな特徴は、『マジックマスター』といわれる魔法指南書がゲームに同梱(どうこん)されることだ。『マジックマスター』の中には、マップや魔法の手引き、戦闘で役に立つ魔物図鑑、アイテム調合のレシピ、ゲームの舞台となる二ノ国に関わる伝説の物語など、ゲームを進めるために必要な情報が詰まっており、この本と共にゲームを進めるというゲームスタイルとなっている。魔法の書を手に、ジブリの世界を冒険、これだけで非常にワクワクする。
体験の際に実物(ほぼ製品版に近い見本版)を見ることができた。全年齢対象ということで全てのページにルビがふってある。最終的にはページ総数352ページになるというこの『マジックマスター』は本の装丁もしっかりしており、中身も見ているだけで楽しくなってくるような美しい仕上がりになっていた。「簡単にリピート生産はできない」と、代表取締役社長の日野晃博氏が言っていたのもうなずける。それだけ凝った作りなのだ。この作品を楽しみにしている方には予約をぜひおすすめしたい。
次に力を入れて発表されていたのが『イマージェン収集育成システム』だ。
これは人の心が実体化した心の戦士 『イマージェン』。キャラクターの数は300種類以上という『イマージェン』は冒険の中で収集、育成ができる。それぞれがとても愛らしく、特徴的で、自分だけのイマージェンを育て、共に冒険を進めていく楽しみを味わうことができる。日野社長も「開発が遅れた原因でもあるが、100時間から200時間遊べるネタではないかと思う」と、言っていたほどだ。
スタジオ・ジブリとコラボということで、映像はすばらしく美しい。
デモの際にDSの画面を見せていただいたが、プロジェクターに映し出すことで、この美しさを十分に表現できないことを何度も日野社長が残念がっていた。公式サイトでぜひ確認してほしい。
『二ノ国 漆黒の魔導士』
対応機種:Nintendo DS
発売日:2010年12月9日
希望小売価格:6800円(税込)
魔法指南書『マジックマスター』同梱(どうこん)
http://www.ninokuni.jp/ds/
声優陣も非常に豪華だ。主人公のオリバー役には多部未華子、ヒロインのマル役には長澤まさみ、その他にも古田新太、八島智人、渡辺えり、大泉洋、溝端順平、黒田知永子などが顔をそろえる。今回この豪華な声優陣をみられなかったのは本当に残念。
音楽はジブリ作品に欠かすことができない久石譲、演奏は東京フィルハーモニー交響楽団だ。ちょっとぜいたくすぎでは。
テーマ曲は映画『崖(がけ)の上のポニョ』のイメージソング「ひまわりの家の輪舞曲」でボーカルを務めたアーティストの麻衣が歌う『心のかけら』、作詞はスタジオ・ジブリ作品『耳をすませば』のエンディングテーマである『カントリー・ロード』の日本語訳詞をてがけた鈴木麻実子、作曲は久石譲。まるでジブリのアニメの世界でゲームをするようなものだ。
説明を聞き、また実際にプレイしてみて、昔、友人の家で『ドラゴンクエスト』をプレイしていた時のことが浮かんできた。一人がゲームをプレイし、一人が呪文(じゅもん)やゲーム中で集めたヒントを書いたメモや地図を見ながら、ゲームをすすめる。ゲームをただ見ているだけの人もいる。ヒントを書いたメモや地図を『マジックマスター』に変えてみると思い出そのままだ。友人同士じゃなくても、家族でもいい、このゲームは一人ではなく何人かで集まって楽しむゲームではないだろうか。
このすばらしい映像や音楽が、小さなDSのだけのものとは(残念ながらDSには外部出力がない)、少しもったいない気がする。家のテレビに出力ができれば、別の楽しみ方が広がると思うのだが、任天堂さんいかがだろう。
その答えは据え置き版にあるのかもしれない。DS版の詳細紹介で行われた据え置き型ゲーム機版の発表、プラットフォームは『PlayStation3』だった。
2つの作品は同軸の物語でありながら、それぞれのコンテンツは全て1から別に制作されており、データや仕様、ストーリー展開など異なっているとのこと、両方の作品を遊ぶことによって二ノ国に隠された本当の謎(なぞ)が解けるらしい。
映像は公式サイトで公開されているが、『PlayStation3』の映像はアニメーションと比較しても全く遜色(そんしょく)のない仕上がりになっている。これこそ、まるでスタジオジブリのアニメの中でゲームするような感覚なのだろう。2011年発売予定とのことだが、こちらの作品も楽しみだ。
『二ノ国 白き聖灰の女王』
対応機種:PlayStation3
発売予定:2011年
http://www.ninokuni.jp/ps3/
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