堀江貴文氏に関する『週刊文春』の記事は裏取りをしていない?

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「ホリエモンが宮内被告に模した人形をゴルフクラブで打った」。このニュースは、『週刊文春』が2月26日号の “人物ワイド スキャンダラスな男と女” コーナーに書かれたもので、「(宮内人形は)顔は小麦色で、過去に宮内氏が着ていたという、緑色っぽいジャケットを模した服を着せていたそうです」とまで、こと細かく書かれている。

『週刊文春』から事実確認のために質問状がメールにて堀江氏に届いたようだが、この宮内人形の件に関しては「事実無根です。そんな面倒くさいことするわけないでしょう」と完全否定している。今回の件は、単なるゴシップ記事にだとしてもあまりにも現実味がない。元ライブドア社員であり、堀江氏をよく知る人物は当編集部の取材に「たとえ宮内さんを恨んでいたとしても、そんなチマチマしたことをする人ではない。中国の工場で人形を大量生産するっていうならまだ真実味がある話だ。どちらにしてもやらないだろうけど」と語る。

これは当編集部が取材をするなかで作られた堀江氏のイメージでしかないが、いちいち宮内人形なるものを作り、わざわざゴルフクラブで打つパフォーマンスをする人物とは思えない。『週刊文春』は、単に “自称・堀江氏と親しい友人が話しただけのコメントを鵜呑みにして載せているだけ” なのでは? そんな疑問もわいてくる。確かに堀江氏は最高裁に上告中の身ではあるが、だからといって不確定なネタをゴシップ記事として、事実確認をしないまま掲載していいはずがない。そこで当編集部は、『週刊文春』編集部に取材を行った。

<当編集部による質問の要約>
・堀江氏の親友が語ったとある宮内人形の話は「創作ではない」と誌面に書いているが、「創作ではない」という根拠はどこにあるのか?
・その親友が存在するのであれば、事実を誇張して御社記者にコメントしたり、極端な話、創作をして語っている可能性もあるのでは?
・親友と語る人物が他の人から聞いた “また聞き” の可能性もあり、そのあたりの校閲や事実確認は、どのように行っているのか?

<『週刊文春』編集部の回答>
・記事に書いてあることがすべてであり、個別の質問にはお答えしません。

『週刊文春』編集部の返答は「すべて事実である」とコメントしていることになる。『週刊文春』の2月26日号に「創作ではないことは改めて断るまでもない」と掲載されているからだ。このことに関してゴシップ週刊誌に精通しているM氏はこう語る。「なかでも女性週刊誌は最強なのですが、どこの週刊誌もかなり凄腕の専属弁護士がいますので、たとえ裁判に話を持っていったとしても面倒なだけですね。勝ってもこの程度では大金にはなりません」。

また、同氏は「訴えるとさらに噛みつかれたり、面倒なことになることが多い。だからタレントは事実無根でも慎重に対応します。騒ぐとマイナスイメージにある場合があるので、泣き寝入りしているタレントも多いですよ」と語る。堀江氏はタレントではないが、著名人のひとりであり、訴えないことをわかったうえで掲載している可能性もある。どうであれ、『週刊文春』編集部がいくら「創作(捏造)ではない」といったところで、読者を納得させる材料を明示できないのであれば信憑性が低いと言わざるを得ないのだが……。

こんなことを書くのは当たり前すぎて書く必要はないのだが、堀江氏が宮内人形に関して事実無根である場合、『週刊文春』に書かれたことでいちばん被害を被るのは何もしていない堀江氏であり、たとえそれが誰だったとしても「ない」ことを「ある」としてはいけない。『週刊文春』には数多くの興味深い記事が掲載されているだけに、そんな幼稚園児でもわかることを同誌のゴシップ記事担当者が続けていることを残念に思う(この記事の元記事はこちら)。
 
イラスト:ピョコタン
 
 
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