人気高まるラップ口座のメリットと注意点

金融機関に資産を預け運用してもらう「ラップ口座」が人気

人気高まるラップ口座のメリットと注意点

金融機関に資産を預け、一任して運用してもらう「ラップ口座」。2004年の制度改正で運用報告義務が簡素化されたことにより広がり始めました。以前は数千万円以上の預入が必要でしたが、最近は300万円から利用可能な金融機関もあり、最低預入金額が下がったことで注目されている投資商品です。

利用時は、担当者に「利回り」や「リスク」などについて希望を伝えることで運用プランを提案してもらえます。また、金融機関によっては、事前にライフプランニングを行った上での提案が受けられたり、自身の意見を具体的に反映して資産配分や投資対象を選択したりできます。現在、各金融機関は「ガン・介護などの保険とのパッケージ」や「定期預金などの他サービスとのセットプラン」など、独自のサービスを展開しています。

分散投資のため価格変動リスクが低く比較的安全

ラップ口座は、分散投資のため価格変動リスクが低くなり、比較的安全な投資といえます。「まとまった資産を運用したくても自分では難しい」「自分に合っている投資方法がわからない」「多忙で資産運用の時間が取れない」。このような悩みを持ち、資産に余裕がある人には向いているサービスです。

手数料に関しては、預入資産額に対して料金が決まります。売買ごとの手数料は発生しません。また、最初に決定した投資の方針の見直しも可能なので、手軽に始められるのもメリットといえるでしょう。

いつも「儲け」を目指して運用されるわけではない

投資全般に当てはまることですが、元本割れすることがあります。預金保険法の保険金支払いの対象とならないため、元本返済の保証はありません。そして、一般的にはTOPIXの動きを目安に資産運用が行われます。TOPIXがプラスの時はより利益を上げることが、逆にマイナスの時には損失を抑えることが、それぞれ目標となるため、いつも「儲け」を目指して運用が行われるわけではありません。この点を納得できるかどうかも検討する際には重要です。

他の注意点としては、最低預入金が設定されているため、まとまった資金が必要となります。もし、最低預入金を下回ると全額解約になってしまうので、注意しましょう。なお、費用は金融機関により異なります。成功報酬がかかる場合もありますので、費用面の事前確認は必須です。

ラップ口座の利用に関しては、「資産に余裕があるか」「手数料を払っても任せたいか」といったことを目安にして考えてみてはいかがでしょうか。

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