松葉杖の音が響いて…死んだはずの女が病室に…!北条秀司『山霧の深い晩』を倉本聰氏がラジオドラマ化
昭和時代に商業演劇で活躍した劇作家・北条秀司(1902-1996)の傑作『山霧の深い晩』。美しいバレリーナとその情夫との悲恋が紡がれていく原作を、『北の国から』の倉本聰氏が潤色・演出を加えたラジオドラマが2013年8月14日20時よりFM-TOKYOで放送されることになり、特設サイトでメイキング映像を観ることができます。
「ラジオは、究極の影像芸術だと思う。音だけで、リスナーが想像して、頭の中で影像を結ぶ。演出家や役者が表現するよりも、もっと奔放にイマジネーションが広がる」という倉本氏が「きっちり演出したら絶対に怖い」という『山霧の深い晩』では、原作にはない登場人物のキャラクター設定を加えて、松葉杖の女がホテルの古い階段を降りてくるクライマックスシーンのために、北海道の富良野演劇工場にわざわざ階段を作って収録したとのこと。怨念を音響だけで表現するためにこだわった模様は、メイキングで確認できます。
「アメリカのホラー映画と違って、日本人の恐怖感は、内臓にくるような恐怖感。そういうものをラジオで作ってみたいと思った」というように、静かで想像力をかき立てられるようなストーリーが期待されるこの番組。ホラー好きにとっては古典的作品を知るというお勉強の機会にもなりそうです。
TOKYO FM 倉本聰ラジオドラマシリーズ~『山霧の深い晩』
放送日時: 2013年8月14日(水) 20:00~21:40 東京ローカル
出演: 倉本聰・富良野Group
潤色・演出: 倉本聰
原作: 北条秀司「山霧の深い晩」
山霧の深い晩(TOKYO FM)
http://www.tfm.co.jp/kuramoto/
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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