美容大国では見た目が全て?! 韓国に根強くある“ルッキズム”をテーマにした注目作品3選

韓国を代表する世界的ヒットメーカー、ヨン・サンホ監督が、念願の企画を実現させた衝撃的なサスペンス・ミステリー『顔 -かお-』が8月28日(金)より全国公開となります。

『新感染 ファイナル・エクスプレス』の世界的な成功によって一躍脚光を浴びたヨン・サンホ監督は、今や韓国のコンテンツ産業を牽引するヒットメーカーのひとりとして、国内外から注目を集める存在だ。Netflixのオリジナル・シリーズ「地獄が呼んでいる」「寄生獣 -ザ・グレイ-」でも話題を呼ぶ一方、独立系のアート・アニメ作家としてキャリアをスタートさせたヨン監督は、社会と人間の暗黒面を鋭くあぶり出す特異な作家性の持ち主でもある。

そんな独自の世界観と作風で知られる鬼才が『新感染 ファイナル・エクスプレス』以前から構想していた企画に挑んだ最新作『顔 -かお-』は、2018年に発表した自身初のグラフィックノベルの映画化。2025年の第50回トロント国際映画祭「スペシャル・プレゼンテーション」部門におけるワールドプレミアで大反響を巻き起こし、韓国を代表する映画賞の青龍賞では作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞など10部門のノミネートを果たした。自らの原点に立ち返ったヨン監督が、まさしく“本当に作りたかった”プロジェクトを実現させた衝撃のサスペンス・ミステリーである。


主人公ドンファンとその父親ヨンギュを演じたパク・ジョンミン、クォン・ヘヒョは、共にヨン監督の過去作品に出演した経験を持つ実力派俳優。とりわけ『ただ悪より救いたまえ』『密輸 1970』などにも相次いで出演しているパク・ジョンミンは、本作で韓国のゴールデングローブ賞とも呼ばれる第62回百想芸術大賞で、『しあわせの選択』のイ・ビョンホンなどを抑え最優秀演技賞を受賞!1970年代の回想シーンに登場する若き日のヨンギュとその息子をひとり2役で体現し、迫真の演技で観る者を圧倒する。また謎めいたヨンヒに扮するのは、ヨン監督の前作にあたるNetflix映画『啓示』で鮮烈な印象を残したシン・ヒョンビン。物語のキーパーソンでありながら“顔”が覆い隠されたこの異色のキャラクターが、観客の好奇心と想像力をかき立て、映画への没入感を高めている。

韓国といえば“美容大国”と呼ばれ、韓国コスメ、美容医療や美容整形など、美容の最先端の国として知られている。また、見た目を良くするだけで就職活動が有利になるなど、「外見」や「容姿」について他者から評価される風潮が強いとされてきた、そんな韓国では近年“ルッキズム”について問いかける作品がとても多く、話題に挙げられている。

8月28日(金)より公開する、『顔 -かお-』では韓国の高度経済成長期にあたる1970年代を時代背景に、“醜い”と虐げられてきた一人の女性の顔が隠されたまま、彼女の“死”について現在と過去を行き来しながら物語が展開されていく。見た目によって判断されてきた彼女が向かえた最期。ミステリーが進むにつれ“心の醜さ”という人間の残酷な本質をヨン・サンホ監督がこのうえなく生々しいリアリティをもってえぐりだす。衝撃的なラストシーンは「最も罪深く、醜いのは誰なのか?」という問いを突きつけられ、誰かと語り合わずにいられなくなること間違いなし。

Netflixの韓国オリジナルシリーズ「マスクガール」も現代社会の闇とルッキズムについてリアルに描いた作品となっている。2023年に配信がスタートすると、配信後すぐに、週間グローバルトップ10のテレビ・非英語部門で1位を獲得するなど、その衝撃的なストーリーが高評価を得た。「マスクガール」は韓国のウェブ漫画を実写ドラマ化したブラックコメディ。外見にコンプレックスを持つ主人公が、思わぬ事態に巻き込まれていく様を描き、最初はブラックコメディとして始まるも、すぐにサスペンスとなっていき、復しゅう劇へとかたちを変えていく。

韓国のウェブ漫画をアニメ化した「外見至上主義」はNetflixで2022年より配信がスタートした学園を舞台にした物語。いじめられっ子だった主人公が、ある日目覚めるとイケメンになっていた?!「本来の姿」と「もう一つの体」を手に入れたことから、二つの体を行き来する二重生活をおくることになる。外見が“良い”自分と“良くない”自分から見た周囲の人々が描かれており、ルッキズムについて色濃く表現されている作品となっている。

■『顔 -かお-』 (8月28日(金)より公開)
生まれつき目が見えないハンデを克服し、韓国随一の篆刻家として名を馳せたイム・ヨンギュ(クォン・ヘヒョ)。息子のドンファン(パク・ジョンミン)は“生きる奇跡”と呼ばれる偉大な父を敬い、彼の事業を陰ながら支えていた。そんなドンファンのもとに警察から思わぬ知らせが届く。40年前に消息不明になった母親、チョン・ヨンヒの遺体が発見されたというのだ。しかも地中深くに埋められていたヨンヒは、何者かに殺された可能性があるという。ドキュメンタリー番組のプロデューサーの提案で調査を開始したドンファンは、行く先々でヨンヒが“醜い顔”をしていたとの証言を聞き、ショックに打ちひしがれる。やがてドンファンがたどり着いたヨンヒの死をめぐる想像を絶する真実とは……。

■Netflixシリーズ「マスクガール」(Netflixにて独占配信中)


人前で踊ることが大好きでアイドルを夢見るキム・モミ。しかし成長するにつれ、自分の容姿ではアイドルになれないと悟り、夢を諦める。27歳になったモミは、脚光を浴びたいという気持ちを抑えられず、仮面で顔を隠して「マスクガール」としてセクシー路線のライブ配信をすることで欲求を満たしていた。ある晩、憧れの上司の不倫現場を目撃したモミはショックで泥酔し、ライブ配信で裸をさらしてしまう。翌日から違反行為で配信ができなくなってしまったモミのもとに、「君の正体を知っている」という1通のメールが届く。

■Netflixシリーズ「外見至上主義」(Netflixにて独占配信中)


いじめられっ子がある日目覚めると、超絶イケメンに?主人公・蛍介は学校で酷いイジメに遭っていた。蛍介は人生をリセットする為、母を一人残し有名芸術高校に転校することを決意する。一人暮らしを始めたある日、蛍介が目覚めると鏡の前には自分と正反対な「超絶イケメン」が立っていた!もう一人の「自分」を手に入れた蛍介は、昼はイケメンの体で学校に通い、夜はブサイクの体でバイトをする奇妙な二重生活を始める。イケメンな自分と、ブサイクな自分、二つの視点から見る人々、そして社会を通じて蛍介はたくさんのことを学んでいくが・・・

(C)2025 WOWPOINT, ALL RIGHTS RESERVED.

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. 美容大国では見た目が全て?! 韓国に根強くある“ルッキズム”をテーマにした注目作品3選

藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。