7月15日「円盤ラボ」レポート/映画史上初! 長編映画『円盤』メインキャストと共に未公開脚本で実際に演技を行う
劇場用長編映画『円盤』の実際の初稿脚本をもとに公募により参加した俳優たちが演じる「円盤ラボ」が2026年7月15日東京都内で行われました。
長編映画を公開まで育てる企画:映画『円盤』プロジェクト
映画『円盤』プロジェクトは、プロットや脚本の制作・ブラッシュアップから資金調達、制作工程までを企画に共鳴した人々と共に、映画の劇場公開までを推し進める試みです。
円盤プロジェクトの責任者であり、映画『円盤』の企画・脚本・監督を務めるのは難波望監督。
https://getnews.jp/archives/3703169
今回の「円盤ラボ」もまた、この円盤プロジェクトの一環となる実験の場(アトリエ)であり、参加型イベントのひとつなのです。
「円盤ラボ」は脚本を磨くために演じる場
「円盤ラボ」の対象者は、演技経験や俳優活動をしている人による「実演参加」と、映画作りや「円盤プロジェクト」に興味のある「見学参加」の2種類。当日はスタッフも入れて約30名が1室に集結しました。
まずはプロジェクトの説明や自己紹介などのオリエンテーションからスタート。やや緊張感もありながらも、和やかな雰囲気で進みます。
円盤ラボには主演を務める星耕介さん、藤井太一さんも参加しました。主演内定している俳優と共に、未公開の初稿台本で演技を探っていくというのは、あまり聞いたことがありません。
実際に聞いてみたところ、
「映画の制作にあたり、初稿の台本をまるまる(全て)渡して、公募した方とやってみるというのは、少なくとも今まで聞いた事の無い試み」(藤井太一さん)
「こういう試みは僕の知る限りでは初だと思う」(難波監督)
……とのことですので、やはり演劇や映画史上でも類を見ない試みなのだと言えそうです。
演技で始まる濃密な時間
メインセッションとなる“ラボラトリー・アクティング”では、台本読み、台本通りの演技、エチュード(始まりと終わりだけ決まった即興演技)をあらかじめ募った参加者たちが演じます。
そこだけ聞くと、いわゆる舞台演劇などの「ワークショップ/WS」形式に似ているように感じますが、「円盤ラボ」はあくまで「脚本のブラッシュアップを目的としている」のが特徴です。加えて、作品のキャスティングを目的としたものではない点も興味深いところ。
このラボでは、『円盤』という作品に対し、各々の参加者が様々な角度から場面や演技の解釈を行い、作品を掘り下げていきます。
事前に設定された組み合わせで台本読みからスタートすると、場の空気が張るのがわかります。演じる方も、観る方も、真剣。全員、脚本が既に“入って”いたのも印象的でした。
場面ごとの演技は、俳優によって表現は本当に様々。試演の回数だけ、解釈が生じます。
場面解釈や表現について、都度、俳優と難波監督がコミュニケーションを交わし、場面が組み立てられていきました。
あっという間に過ぎた5時間半
緊張と緩和の入り混じる5時間半はあっという間に経過。筆者も観客のひとりとして見入ってしまう瞬間が多々ある、濃密なラボとなりました。
劇中のメインキャストと共に、本気のセッションが行えるアトリエというのは、やはり稀有でしょう。そして、演者、見学者に関わらず、作品のブラッシュアップの過程がライブで観られるというのも大きな魅力です。
最初は恐る恐る参加していた人たちも、ラボ終了時には「志」を共にしたような安心感を表情にあらわしていたのが印象的でした。そういった意味でも、共創を掲げた「円盤プロジェクト」は確かな効果をこのラボの中でも示したと言えます。
今回の円盤ラボを通し、次の脚本はおそらくまたブラッシュアップされるでしょう。そのころには、きっと新たな『円盤』イベントが起きるはずですので、引き続き、円盤プロジェクトの動きを見守りたいと思います。
■円盤ラボ
https://enban-film.studio.site/enban_news/enban-lab
■難波監督によるレポート
https://note.com/nozomu_namba/n/nfeed16952bd9?sub_rt=share_pb
『円盤』ストーリー
酒に溺れ、かつての栄光も大切な家族も失ったあげく、進行がんを告知された中年の役者・黒田。
人生の崖っぷちに立った彼がすがったのは、遠い昔の初恋の幻想だった。
北を目指す旅の途上で、彼は偏屈な自称UFO研究家・宇野と出会う。
オンボロのバンで旅をするふたりは、衝突を繰り返しながらも心を通わせていく。
その旅の行く手でふたりが目にしたものとは──!
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