【ライブレポ】乃木坂46、14周年の東京ドームで未来へバトン 菅原咲月4代目キャプテン就任を発表〈乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE〉DAY2

それは、14年という歳月を駆け抜けてきたアイドルグループが、自らの歴史と未来を同時に照らし出した「祝祭」だった。
開演の時刻を迎えると、これまでの東京ドームでのライブを振り返る映像が流れ始める。そして場内に「OVERTURE」が鳴り響くと、東京ドームは瞬く間に紫一色に染まっていった。ライブの幕開けを飾ったのは、乃木坂46の初期を象徴する代表曲「制服のマネキン」。鋭くキレのあるダンスと強い意志を感じさせるパフォーマンスで、会場の熱気を一気に引き上げていく。この楽曲は、グループにとって初の東京ドーム公演でもオープニングを飾った1曲。同じ場所で再び披露されたことからは、乃木坂46の歴史や想いを次の世代へ受け継いでいこうとする意思が強く感じられた。


ライブはそのまま「チャンスは平等」へ。この曲は、かつて東京ドームで卒業公演を行った山下美月のラストセンター曲でもある。そういった意味でも、この日のパフォーマンスには、グループが積み重ねてきた歴史を受け継いでいく意味合いがより色濃く表れていた。
続く「チャンスは平等」では現在の乃木坂46らしい多幸感を提示し、「夏のFree & Easy」「スカイダイビング」「太陽ノック」と、グループの夏曲を立て続けに披露。巨大な東京ドームが、まるで青春そのもののような開放感に包まれていった。
最初のMCでは、井上和が得意の「音が大きい拍手」を披露すると、ファンもクラップでその井上の声に応える。続く遠藤さくらは緊張しながらも、グループへのリスペクトを込めたパフォーマンスをすると宣言。会場全体から大歓声が送られた。


続いてのブロックでは、「Wilderness world」「命は美しい」「Actually…」といった、乃木坂46の強さや表現力を際立たせるダンス・ナンバーを続けて披露。グループ屈指のラテン・ダンスチューン「インフルエンサー」では圧巻のフォーメーションダンスで観客を魅了し、長年積み重ねてきたグループとしての完成度を改めて証明してみせた。
一方で、「誰よりそばにいたい」「私のために 誰かのために」「Rewind あの日」「悲しみの忘れ方」と続くブロックでは、乃木坂46が歩んできた歴史の中にあった“別れ”や“記憶”にもそっと光が当てられる。卒業していったメンバーたちの面影や、ファンそれぞれが重ねてきた思い出までも呼び起こすようなパフォーマンスに、会場は温かな感傷に包まれていた。
このライブでは、6期生がストーリーテラーとしてナビゲート役を担当。乃木坂46の「未来」を担うメンバーたちが、グループの歴史を振り返りながら、その魅力を伝えていく姿は、まさに今回のバースデーライブを象徴するような印象的なシーンとなっていた。



さらに、この日の大きな見どころとなったのが、「かわいさ」をテーマにした特別ブロックだ。スクリーンには乃木坂46公式ゲームアプリ「乃木恋」のゲーム画面が映し出され、池田瑛紗を主役に据えたミュージカル仕立てのライブが展開されていく。ブロックの幕開けを飾ったのは、「ロマンスのスタート」。会場を一気にポップな空気へと染め上げると、続く「白米様」では、一ノ瀬美空、小川彩、瀬戸口心月、矢田萌華の4人が“白米”をモチーフにしたユニークな衣装で登場し、観客を沸かせた。
続いて「嫉妬の権利」でクールに魅せると、舞台は水族館へ。カクレクマノミに扮した筒井あやめ、タコに扮した愛宕心響、カマキリ(!)に扮した黒見明香が登場。「魚たちのLOVE SONG」をパフォーマンスすると、今度は「あらかじめ語られるロマンス」を届け、乃木坂46というグループの豊かさを改めて提示。「かわいい」だけじゃなく「ユニークさ」が乃木坂46の魅力なのだと感じさせた。


ライブ後半では、4期生によるキラー・チューン「I see…」で会場のボルテージが再び急上昇。「裸足でSummer」「不道徳な夏」「真夏日よ」と夏曲を畳み掛け、東京ドームは巨大なフェス空間のような熱気に包まれた。そして、「君の名は希望」では場内の空気が一変。グループの末っ子である6期生から、徐々に先輩へと歌声のバトンを繋ぎ、乃木坂46というグループが14年間歌い続けてきた「希望」というテーマを改めて観客へ届けてみせた。
そしてライブはクライマックスへ。「人は夢を二度見る」「ごめんねFingers crossed」「おひとりさま天国」と、新時代の乃木坂46を象徴するナンバーを披露。過去を振り返るだけではなく、「今の乃木坂46」が確かに前へ進み続けていることを力強く示していく。


最後のMCではメンバーたちが14周年を迎えた現在の思いを語った。キャプテンの梅澤美波は、グループが積み重ねてきた歩みへの思いを口にし、「過去の乃木坂も大好きだし、いまここにいる乃木坂も大好きです。それは、いつの時代も乃木坂が愛されているからだと思います」とコメント。また池田瑛紗は「バースデーライブは、過去と今と未来が交差する場所だと思います。未来でも乃木坂46が誰かの希望であり続けられるように」と、グループの未来へ向けた思いを真っ直ぐに届けた。
MCを挟み、本編ラストを飾ったのは最新シングル「最後に階段を駆け上がったのはいつだ?」。14周年という大きな節目を迎えた今だからこそ響く、「それでも前へ、進み続ける」というメッセージが、東京ドームいっぱいに広がっていった。


アンコールでは「指望遠鏡」「ダンケシェーン」「キャラバンは眠らない」を広いスタジアム内を縦横無尽に周回しながら、パフォーマンス。メンバーと観客が一体となって笑顔を交わし合う光景は、まさに乃木坂46とファンが共に作り上げてきた14年間そのものだった。
アンコールでは、メンバーそれぞれが14周年を迎えた現在の思いと、グループの未来への決意を語った。まずは6期生を代表して瀬戸口心月が挨拶。「今回のバースデーライブでは、私たち6期生がストーリーテラーとして乃木坂46の歴史に触れ、お話しさせていただきました」と振り返り、「楽曲やダンス、衣装など、乃木坂46をつないできたものに触れて、よりグループを近くに感じることができました」と語った。
さらに、「先輩方がこれまで乃木坂46をつないできたからこそ、今こうして活動できていることが本当に特別だと感じました」と感謝を口にし、「これからも先輩方の姿や、この景色を大切にしながら、乃木坂46につないでいける存在になりたい」と決意を新たにした。
その言葉を受け、キャプテンの梅澤美波は、「6期生のみんな、本当によく頑張ったね」と優しく声をかけ、「初めての東京ドームで、乃木坂46の歴史を語るという重たい役割を背負わせてしまったけれど、本当によく頑張ってくれました」と6期生を労った。続けて、「私たち先輩は、みんなを我が子のように見守っています。みんなの成長をこれからも見届けていくから、のびのびと活動していってほしい」と温かな言葉を送った。
また、筒井あやめは、「こんな大きな会場に乃木坂46を大好きな方がたくさん集まってくださって、本当に幸せな時間でした」と笑顔を見せる。「バースデーライブは、乃木坂46の歴史を振り返るライブでもあるので、これまでの乃木坂46、そしてこれからの乃木坂46についてたくさん考えた期間でした」と語りつつ、「これから先、大変なことや辛いこともあると思うけれど、それ以上に、このメンバーだったらもっとすごい景色や達成感を見られると、この2日間を通して強く感じました」と前を向いた。

そしてMC終盤には梅澤美波が、「2022年2月から3代目キャプテンを務めてきましたが、私は明日でグループを卒業します」と改めて報告。続けて、「この場を借りて、次のキャプテンに引き継ぎたいと思います」と語り、4代目キャプテンに菅原咲月が就任することを発表すると、会場は大きな拍手に包まれた。
新キャプテンに指名された菅原咲月は、「1年半、副キャプテンとして活動する中で、これまでとは違う視点からグループを見ることができました」とこれまでを振り返り、「私も乃木坂46が世界で一番大好きです。このグループを守っていく覚悟もあります」と真っ直ぐな言葉で決意を表明。「まだまだ未熟なところも多いですが、皆さんと手を取り合って前に進んでいけたら」と呼びかけた。
そんな菅原に対し、梅澤美波は、「今はすごく重たく感じると思うけれど、自分次第でいくらでも強くなれる」と語りかけ、「周りの人たちからの信頼を守り続けていけば、絶対にみんな助けてくれるから大丈夫」とエールを送る。「乃木坂の未来を作ることは楽しいから、少しずつ頑張っていこう」と背中を押した。
それを受けた菅原咲月は、「梅澤さんが『まだいたかったな』と思うくらい頑張ります」と宣言。梅澤も「もう思ってるよ」と笑顔を見せながら、「手放したくないと思えるくらいの看板になるから大丈夫」と信頼を寄せた。


最後に菅原咲月は、「14周年を迎えて、また新しい道へ進み始めます。ここにいる皆さんと、思いを一つにできたら嬉しいです」と呼びかけ、ラストナンバー「乃木坂の詩」へ。東京ドームに集まった観客たちの大合唱が響くなか、ステージ上のメンバーたちはそれぞれに晴れやかな表情を浮かべていた。
常に変化を続けながら、歴史を紡いできた乃木坂46。それでも彼女たちが14年間愛され続けてきた理由は、「変わり続けながらも、乃木坂46であり続ける」ことにあったのかもしれない。東京ドームという巨大な舞台で示されたのは、14年間の歴史のその先へ進もうとする、現在進行形の乃木坂46の姿だった。

取材&文 : ニシダケン
セットリスト
〈乃木坂46 14th YEAR BIRTHDAY LIVE〉DAY2
2026年5月20日 @東京ドーム
0 OVERTURE
1 制服のマネキン
2 チャンスは平等
3 夏の Free & Easy
4 スカイダイビング
5 太陽ノック
6 Wilderness world
7 命は美しい
8 Actually…
9 インフルエンサー
10 誰よりそばにいたい
11 私のために 誰かのために
12 Rewind あの日
13 悲しみの忘れ方
14
a ロマンスのスタート
b 白米様
c 嫉妬の権利
d 魚たちの LOVE SONG
e あらかじめ語られるロマンス
15 I see…
16 裸足で Summer
17 不道徳な夏
18 真夏日よ
19 君の名は希望
20 人は夢を二度見る
21 ごめんね Fingers crossed
22 おひとりさま天国
23 最後に階段を駆け上がったのはいつだ?
EN1 指望遠鏡
EN2 ダンケシェーン
EN3 キャラバンは眠らない
EN4 乃木坂の詩
アーティスト情報
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