映画『プレデター:バッドランド』主人公のプレデター・デクに学ぶ“職場サバイバル術”! キャリアコンサルタント・十束おとはさんに学んでみた
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世界中でカルト的人気を誇る伝説的なシリーズである「プレデター」が、2025年11月に新たな歴史を刻む。1987年の記念すべき第1目から、高度な科学技術を駆使した宇宙最凶の戦士プレデターと人類の死闘を描き、その唯一無二の世界観でファンを魅了し続けてきた本シリーズ。今回シリーズ初となる、プレデターを主人公として描く新章が始動する―。
生存不可能と謳われる最悪の地<バッドランド>。この地に追放されたのは、掟を破った若きプレデター〈デク〉だ。シリーズ初、プレデターが主人公の完全なる新章。誇り高き戦闘一族から追放され、宇宙一危険な「最悪の地(バッドランド)」に辿り着いた若き戦士・デク。次々と敵に襲われる彼の前に現れたのは、上半身しかないアンドロイド・ティア。「狩り」に協力すると陽気に申し出る彼女には、ある目的があって――。「究極の敵」を狩って真の「プレデター」になれるのか、それとも「獲物」になってしまうのか。規格外のコンビが挑む、究極のサバイバルSFアクションが今始まる!
宇宙一危険な「バッドランド」に翻弄される若きプレデター・デク。戦っても戦っても倒れない敵たちは、私たちが生きている現実社会との類似点も…?!今回は、「プレデターに学ぶ職場サバイバル術」を、キャリアコンサルタントとして活動する十束おとはさんに学びます。
【十束おとはさんプロフィール】
MC・タレント・ライター・キャリアコンサルタントなどパラレルキャリアを邁進中。産業カウンセラー資格、メンタルヘルス・マネジメント検定も所持し、様々な人のキャリア相談などを行なっている。
https://x.com/totsuka_otoha [リンク]
“応援したくなる”新しいプレデター
――本作をご覧になった率直な感想を教えてください!
とっても新しいプレデターだなと、楽しく拝見いたしました。今までの作品で描かれていたプレデターって硬派で血も涙も無い強さというイメージがあったので、プレデターが狩られる側になるという設定も驚きましたし、「プレデターを応援したくなる」というハートウォーミングなストーリー展開もかなり意外でした。これまで「プレデターって怖そう」と思っていた方にも、ぜひオススメしたいです。
『プレデター:バッドランド』も制作しているダン・トラクテンバーグ監督の『プレデター:ザ・プレイ』(2022)がすごく好きな作品で、その時から「監督はプレデターが大好きなんだろうな」と感じていたのですが、本作でさらに強く感じました。新しいのに、プレデター愛が詰まった作品だなあ!と。
――おとはさんはアクション映画がお好きということですが、アクション好きからご覧になった本作はいかがでしたか?
プレデターの戦闘シーンで好きなのが、“重さ”を感じる浮遊感です。一般的に、キャラクターが飛んでアクションをする時に、ふわっとした感覚がありますが、プレデターが飛ぶ時って、プレデター自身の重さ、コスチュームの重さもしっかり感じるんですよね。本作でもスピード感がある中に重力も感じられるアクションを感じてすごくカッコ良かったです。俳優さんが実際に演じて、顔の部分をCGで加工しているという制作ストーリーを読みましたが、「プレデターが戦ったらこうなんだろうな」とリアルに感じられて、情熱を感じました。
『プレデター:バッドランド』の展開とハマる「マズローの欲求5段階説」
――ここからは「プレデターに学ぶ職場サバイバル術」として、本作でのあらゆるピンチと現実社会での様々なトラブルを当てはめてお話をお聞きしたいと思います!
お話をいただいた時にすごく面白い企画だなとワクワクしました(笑)。そして本作を拝見した時に、とても「キャリア論を語れる映画」であることに驚きました!
「マズローの欲求5段階説」というキャリア理論があるのですが、下から「生理的欲求」、「安全の欲求」、「社会的欲求」、「承認欲求」、「自己実現の欲求」と人間の欲求を5つの階層に分け、下の階層の欲求が満たされると次の階層の欲求を求めるようになるというものです。
物語の最初、デクは命の危険にさらされますのでまずは“生き延びたい”という「生理的欲求」があります。そこからバッドランドに辿り着き「安全の欲求」を求めますが、アンドロイドのティアと出会い仲間を見つける「社会的欲求」が満たされると、「承認欲求」が生まれます。本作では、狼の例え話が出てきますが、誰かを頼り頼られることで自分の承認欲求が満たされていくということが会社組織でもよくあります。
そして最後に自分のキャリアとしての地盤をしっかり固めて、どう生きていきたいかを考える「自己実現欲求」に辿り着きます。『プレデター:バッドランド』は、この5段階欲求の最下層から一番上まで100分ほどで上り詰めていって、まさにキャリアの縮図だなと。「自分はどう生きていくのか」という人生の話だなと思いました。
最初は未熟で、一族の中で“最弱”とのけ者にされていたデクが、生き方を自分で見つけて進んだことがすごいなと思いますし、キャリア論にピッタリの映画でした。
――今お話を聞いていると、デクの成長過程がまさに「マズローの欲求5段階説」に当てはまっていますね! デクは最初襲ってくる敵全てがむしゃらに戦っていましたが、ティアと出会ったことでアプローチが変わりますね。
現実社会でも愛と所属の欲求とも言われる「社会的欲求」を満たせていない方が多くて、やはり人間関係で悩まれるんです。デクはティアという素敵な仲間と出会えてとてもラッキーだなと思います。この映画もそうですが、会社には生まれも育ちもバラバラな人たちが集まります。考え方が違う人たちが仕事という目的のために集まっているので、合わなくて当然なのですがその中でどうやってチームワークを発揮して良い環境を作っていくかが大切になるので、デクとティアの関係性はとても素晴らしいなと思います。この現実世界も“バッドランド”ですから。
デクとティアのバディは「アサーション」から生まれた?
――会社や仕事で良い仲間を見つける、作っていくにはどんなことに心がけると良いですか?
自分の意見や主張を、相手を尊重しつつ適切に表現する「アサーション」いうコミュニケーションスキルがあるのですが、今回デクもティアもアサーションを使っていたなと思います。最初は出会い方ゆえに攻撃的な部分もありましたが、ティアと適切に意見をぶつけ合ったからこそ、あそこまで信頼関係が築けたのではと。
実際に、研修などでアサーションの大切さをお話しすることがあるのですが、「気を遣って意見を言えなかったから、相手の本心が見えなくてうまくコミュニケーションがとれなくなっていたのかも」と反応をいただくこともあります。
自分の意見を言って、相手の意見も受け入れていく「I am OK, you are OK.」という考え方がデクの行動から学べるなと感じました。
ティアがデクのことを「プレデターの一人」ではなく、「デク」としてコミュニケーションを取っていたので、そのことがデクにとっても嬉しく、そんなティアに承認されたという気持ちがあったではないかなと思いました。
――デクが、最初は襲われて戦っていた動植物を上手くサバイバルに活躍している所も面白いですよね。ピンチをチャンスに変えるメソッドとはどんなことがありますか?
ピンチをチャンスに変える、というのは思考の問題だと思っていて、「リフレーミング」という考え方ですと、ミスをした時って落ち込むと思いますが、「改善点をこの段階で早く見つけられた」と考えることも出来るんですね。仕事がもっと進んでからミスをするのでは無くその時点で気づけてラッキーととらえたり、計画が崩れた時こそ新しい発想が生まれるチャンスだととらえる、発想の展開は大切だと思います。
デクは何回もピンチをチャンスに変えていますが、発想の転換の仕方が学べますね。
“バッドランド並”に困った職場トラブルの対処法
――ここからは、バッドランドでのあらゆる敵たちと、職場のお悩み“あるある”を当てはめてお話を伺います。倒しても倒しても出てくる“ツル”が出てきますが、このツルの様に返信しても次から次へとメールが来る、家に帰ってからもチャットが鳴りやまない…という現代社会ならではのお悩みについてはどう感じますか?
現実的に、ずっと返信をし続ける、反応をし続けることは難しいと思うので、自分なりの攻略法を見つけることが大切だと思います。「ここまでは対応する」と線引きを決めて、スマホやPCの通知OFFにするということもそうですが、自分が心理的安全を図れる方法を見つけることが大事かなと。
――――爆発する芋虫のようなクリーチャーが出てきますが、急に怒りをぶつけてくる先輩や上司にはどう向き合えば良いですか?
そういうタイプの方は、どんな職場にもいるものだと思うのですが、一歩引いた視点を持つことは大事だなと思います。同じ熱でイライラしてしまうと、自分も疲れますが、「これは自分への怒りや攻撃では無くて、この人の内面が現れて、たまたまぶつけられているだけなのかも」と一歩ひいてみる。「この人は自分の中で感情的な不和が起きているんだ」と考えてみる。心理学用語で「防衛機制」という言葉がありますが、人間は自分の中で処理出来ないモヤモヤがある時に、周りの人に投影して八つ当たりの様な行動を取ってしまうことがあるそうです。バッドランドでの芋虫もそうですが、爆発しそうな時は近寄らないことが一番安全だなと思います。
――――カミソリのように鋭い草が登場しますが、鋭いクライアントを怒らせてしまったら?
怒らせてしまった時は一刻も早く直接謝りに行くことが一番で、そこが大前提になりますが、最近注目されている「レジリエンス」という言葉を紹介します。「弾力」「回復力」を意味する言葉で、困難やストレスに直面しても、それに適応して立ち直る力を指すのですが、トラブルとかパワハラなど外からの圧力でちょっとくじけちゃうかもって思った時に、柔軟に対応し、自分の力で再び立ち上がってキャリアを築いていくことを「キャリアレジリエンス」と定義しています。
外圧を自分なりにコントロールして、価値観を見失わないでキャリアを築いていく。自分のパフォーマンスを発揮する力をどう育てていくのか、ということを最近キャリアの研修や講習でお話することも多いです。今は終身雇用の時代じゃないので、、自分の生き方を自分で決めなきゃいけない時代だと思っていて、だからこそこの回復力が必要になってくるのだと思います。
厳しい社会=バッドランドで生き抜くには?
――『プレデター:バッドランド』はエンターテイメントとして面白い作品ですが、キャリア論と合致する部分が多くて驚かされますね。
「プロティアン・キャリア」という理論もデクに当てはまっていると感じました。これまでは、「組織によってキャリアは作られるものだ」と考えられてきましたが、時代と社会の変化と共に「キャリアは変幻自在に自分で作っていくものだ」と考え方が変化してきており、近年特に注目されている理論です。
本作でのデクは自分の生き方を種族やトップの意向など関係無く自身で決めていて、すごくプロティアン・キャリアだなと。一作目の『プレデター』(1987)では考えられない様なストーリー展開だと思いますので、キャリア論の面からも、この作品は“21世紀のプレテター“だなと。あの時代のプレデターも好きだし、本作の様に新しい価値観のプレデターが生まれたことがとても素晴らしいなと思います。
――デクの成長譚としても見応えのある作品ですね。
一つの強いエピソードがあってデクが成長するのではなくて、戦闘が続く中で起きた様々な出来事が成長させている所もリアルだなと思います。ティアと2人で敵を倒したり、守ったり守られたりすることの積み重ねで絆が生まれていって、日々のコミュニケーションを通して成長していくという描き方が好きだなと感じました。
――最後に、バッドランド並に厳しい現実社会を生き抜くために、おとはさんが大切だと思うことを教えてください!
私がバットランドを生き抜くために大切だと思うのは、“自分の軸”を見つけることです。
会社で嫌なことがあったり、想像していた仕事と違ったりすると、「自分ってこの道で良かったのかな?」と感じることもあると思うのですが、そういう時には「自分が何を大切にして生きているか」ということを思い出して欲しいです。
その仕事が好きなのか、仲間が好きなのか、お給料が良いから選んだのか、どんな理由でも良いのですが、その軸を大切に進んでいけば自ずと道は開けるのではないでしょうか。デクも自分がどうなりたいかということを途中で気付いてから、凄まじいスピードで前を向いて進んでいきました。その姿を見て、人が前に進むためには自分なりの軸を見つけることが大切なのだと改めて感じました。キャリアに悩んでいる方にはぜひ『プレデター:バッドランド』でスカッとアクションを楽しみながら、デクの成長にヒントをもらっていただきたいなと思います!
――今日は素敵なお話をありがとうございました!
作品情報
狩るか、狩られるか。すべてを飲み込む<バッドランド>が牙を剥く。ようこそ。“ヤバすぎる”世界へ──
『プレデター:バッドランド』は11月7日(金)世界同時公開。
https://www.20thcenturystudios.jp/movies/predator-badlands
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