映画『爆弾』山田裕貴&佐藤二朗インタビュー 「この作品のチーム力を感じたことがうれしかった」

日本最大級のミステリーランキング「このミステリーがすごい!2023年版」(宝島社)「ミステリが読みたい!2023年版」(ハヤカワミステリマガジン2023年1月号)で1位を獲得した呉勝浩によるベストセラー小説を、豪華キャストで実写化した映画『爆弾』が公開になります。

これを記念して警視庁捜査一課の類家役・山田裕貴さん、謎の中年男・スズキタゴサク役の佐藤二朗さんにインタビュー。

東京をまるごと恐怖に陥れる連続爆破事件、そして密室の取調室で繰り広げられる謎解きゲームを緊迫感とともに描く本作について聞きました!

●完成した映画をご覧になっていかがでしたか?

佐藤:原作がとてつもなく面白かったので、まずこれは映画にしてハズせないなと思ったわけですよ。だから、僕は完成した映画を観て、観ている途中からずっとうれしかったです。めちゃくちゃ面白いから。しかもその面白さが加速していく感じもあって。ホッとしたし、うれかったです。

山田:二朗さんが完成した映画を観た日に一緒に取材を受ける日だったのですが、二朗さんが「本当に面白かった!」と言ってくださったので、まずそこで安心しました。確実に面白い作品になったことは、みなさんのおかげなのですが、自分だけじゃなく、みなさんの総合力がすごかったと思うんです。この作品のチーム力を感じたことが共通項としてうれしかったです。

佐藤:面白いってみんなよく言うけれど、とにかく面白いというしかないと言うか(笑)。そこにはエンタメ性もあり、社会性もあり、人の悪意を問うなど、いろいろなものが凝縮されていて、でも一言でいうと「とにかく面白い」。これに尽きる気がして。

山田:文字にすると一緒なんですけど、その違う面白さを二朗さんから感じたので、あとはこれをどう伝えるか。

佐藤:お客さんに育てていただきましょう。育ててくれると思います(笑)。

山田:映画を観てくださった方や、こうしてインタビューしてくださる方たちのテンションも今回はちょっと違うなと感じているんです。それが手応えだと思うし、それはうれしいなと思います。

●おふたりのキャラクターの間にはとてつもない緊張感が走るような関係性ですが、たとえば撮影の時にあえて距離をとったり、そういう工夫もされたのでしょうか?

山田:役を離れていた時はお芝居の話をしていました。本番になった瞬間に類家とタゴサクとなり、カットがかかれば僕と二朗さんの関係になっていました。タゴサクって切り替えがめちゃくちゃ大変だと思うのですが、フラットにいてくださっていたので、本当にすごいなと思っていました。楽しかったです。

佐藤:いい悪いではなく、僕は役がそうだからあまり話さないみたいなことをするタイプじゃないんです。リハーサルも本読みもあったので、わりと裕貴とは話しましたよ。俳優はどんなシーンもセッションをしないといけないのですが、本当にセッションをしなければいけなかった。特に今回は対峙しているというか。

山田:二朗さんや渡部篤郎さんも、いろいろなお話をしてくださったんです。こんなに緊迫感のある撮影だったけれど、どこそこの店美味しいよとか、まったくお芝居に関係ない話もしてくださった。だから逆に、こういう現場にいながらスパッと一流を出せる人たちのところまで僕もいかないとなということを思わされたりしました。僕は現場でどれだけ原作を見つめ、台本を見つめ、うじうじしていたことか(笑)。だから、二朗さんたちみたいにお芝居はスパッとやって、コミュニケーションの時間は円滑にできたらいいなあと、それは反省でもありますし、こういう俳優さんにならないといけないととてもポジティブに思えた作品でもありました。

●今撮影などを振り返っていただいて、この『爆弾』という映画と出会って一番良かったと思うことは何でしょうか?

佐藤:これはキレイごとに聞こえるかもしれないですが、僕はやはりいい俳優たちとセッションできたということですね。それと、すごく面白い作品に出られたということで(笑)、永井聡監督に感謝ですし、岡田プロデューサーにも感謝です。ここまで骨太で、しかもちゃんとエンタメで、本当に自信を持って面白いと言えるので、本当に幸運でした。

●公開後に「あの映画観た???」という会話が起こりそうですよね。

山田:『国宝』がそうでしたよね。『爆弾』もその可能性を秘めている作品だなと思いました。みなさんの目についてないところで素敵な日本映画が年中生まれているものだと思うけれど、数字はそこまで行かなくても、「今年は『国宝』と『爆弾』だったね」となりそうな気がすると、そう思えることってそうそうないから、『爆弾』がそうなったらいいなと思っています。

●今日はありがとうございました!

■公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/bakudan-movie/ [リンク]

■ストーリー

街を切り裂く轟音と悲鳴、東京をまるごと恐怖に陥れる連続爆破事件

すべての始まりは、酔って逮捕されたごく平凡な中年男・スズキタゴサクの一言だった

「霊感で事件を予知できます。これから3回、次は1時間後に爆発します」

爆弾はどこに仕掛けられているのか?

目的は何なのか?スズキは一体、何者か?

次第に牙をむき始める謎だらけの怪物に、警視庁捜査一課の類家は真正面から勝負を挑む

スズキの言葉を聞き漏らしてはいけない、スズキの仕草を見逃してはいけない

すべてがヒントで、すべてが挑発

密室の取調室で繰り広げられる謎解きゲームと、東京中を駆け巡る爆弾探し

「でも爆発したって別によくないですか?」

その告白に日本中が炎上する

映画『爆弾』
10月31日全国ロードショー!
©呉勝浩/講談社 ©2025映画『爆弾』製作委員会

(執筆者: ときたたかし)

  1. HOME
  2. 映画
  3. 映画『爆弾』山田裕貴&佐藤二朗インタビュー 「この作品のチーム力を感じたことがうれしかった」
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。