育児の早期教育で中学生に赤ちゃんを知る機会を!ピジョンが「赤ちゃんを知る授業」特別版を開催
育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるピジョンは、“赤ちゃんにやさしい未来”を実現するため、日本全国の中学生を対象としたプログラム「赤ちゃんを知る授業」を提供しています。
そしてこの度、都内のかえつ有明中学校にて、特別版となる出前授業を開催しました。
ピジョンが実施する「赤ちゃんを知る授業」
赤ちゃんを知る授業は、ピジョンが日本全国の中学校向けに提供している教育プログラム。
2021年にスタートした本プログラムは、生徒たちが赤ちゃんにやさしい未来を想像し、自分にできることを考えるための学習教材を、希望校に対しピジョンが無料で提供。これまでに全国約500校、41,000名を超える学生が赤ちゃんや育児への理解を深める機会を得ました。
また、ピジョンの社員が講師として学校に赴き授業を行う「出前授業」も実施しており、学校ではなかなか体験できない赤ちゃん人形の抱っこや、妊婦ジャケットの装着、ベビーカー走行体験なども提供しています。
かえつ有明中学校で特別版出前授業を開催
都内のかえつ有明中学校で、ピジョンによる赤ちゃんを知る授業の特別版出前授業が行われました。

当日はピジョン株式会社から社員の瀧野八重さんが講師として登壇し、生徒たちに赤ちゃんについての基礎知識を伝えていきます。


「赤ちゃんはお母さんのお腹の中で約10ヶ月かけて成長していきます。最初は受精卵といって、皆さんが家庭科の授業で使う針の先をちょんと刺した時ぐらいの、本当に見えるか見えないかの小さなところからスタートします。それが10ヶ月頃、産まれる時になると、体重が2,500〜3,100グラムまで大きくなって生まれてきます。」
と、赤ちゃんについての基礎知識を伝えると、生徒たちもお腹の中でこんなに大きくなっていくのかと驚いていた様子でした。
その後、サイズや重さが本物と近い、赤ちゃんを模した人形を実際に抱くことに。


おっかなびっくりと人形を抱く生徒たちに、ピジョンのスタッフが正しい抱き方を丁寧に教えていきました。
赤ちゃんの様子を動画で見る場面では、思わず「かわいい…。」と声が出てしまう生徒も。
「母乳を飲む」「泣く」「抱っこ」「口に入れる」という赤ちゃんの特徴を4つピックアップし、生徒たちに分かりやすく伝えていきます。

赤ちゃんが行っている動作にはそれぞれ意味があることを知り、感心する生徒たち。
その後、妊婦ジャケットを着用し、教室内を一周する体験を実施。

この妊婦ジャケットの重さは約7kgとかなりの重量。体験した男子生徒は「思っていた以上に重くて驚きました。」と感想を述べました。
ベビーカーの走行体験では、狭い教室内でベビーカーを実際に押していきます。

ベビーカーを押すことに慣れていないため、机にぶつけてしまう生徒も。
「操作が想像以上に難しかったです。」
と、街中でベビーカーを押している方への理解を深めました。
「でこぼこの道や段差があったり、雨の日に傘を差したり荷物を持つことで片手で操作しないといけないこともあるので、本当に大変です。赤ちゃんがいつ泣くのかなと思いながら、ベビーカーを操作をしてお母さんやお父さんが街中を歩いていますので、そういったところをぜひ想像してみてください。」
と瀧野さんは生徒たちへ語りかけました。
さらに今回の特別版出前授業では、ピジョンが実施した調査結果をもとに、日常で赤ちゃんがいるお母さん・お父さんが不安・焦りを感じる3つのシチュエーションをAI動画で再現し、ケーススタディを紹介。

「電車」「レストラン」「スーパーマーケット」という3つのシチュエーションで、日常の見慣れた場面をお母さん・お父さん視点で作った動画に「私たちはどうしてあげればよいのか?」ということを考えるきっかけとなった様子でした。

そして授業の最後には、生徒たちが授業で学んだことをもとに「赤ちゃん川柳」に作ることに。

ピジョンのスタッフのアドバイスなどを聞きながら、それぞれが赤ちゃんの目線で、五七五のリズムで赤ちゃん川柳を作っていきます。


各班から集められた代表作をもとに、11月にはスペシャルゲストを招いた発表会を開催するほか、代表作はゆりかもめの駅や地域の掲示板などで掲示される予定とのこと。
こうした発信により、地域社会の空気を変える啓発にも繋がる試みとなっています。
「今はまだイメージが湧かないかもしれませんが、皆さんの中には、赤ちゃんを育てたり、赤ちゃんと関わる職業につく人もいらっしゃると思います。私たちピジョンは『この世界をもっと赤ちゃんに優しい場所にしたい』という想いのもと、様々な活動を行っています。将来、皆さんや身近な人に赤ちゃんが生まれた時には、ぜひ今日の授業のことを思い出してみてください。」
と瀧野さんは生徒たちに語りかけ、出前授業を締めくくりました。
「赤ちゃん、ママ・パパにやさしい社会をめざして」
今回の授業について、ピジョン株式会社 コーポレートブランディンググループ アソシエイトマネージャーで、本プロジェクトのリーダーを務める半澤ふみ江さんは、
※左から、コーポレートデザイングループの都媛媛(とえんえん)さん、半澤ふみ江さん
「今回の授業のポイントは赤ちゃん人形を抱っこ、妊婦ジャケット体験、ベビーカーの走行体験に加え、生成AIを利用した動画を新たに追加したことです。中学生自らが『赤ちゃんにやさしい社会』のために何ができるかを考えるにあたり、よりリアリティをもって育児を知ってもらうために、生成AIを使った動画という形にしました。」
このAI動画は1,000人の子どもを持つお父さん・お母さんらにピジョンが調査した結果をもとに作成したそうで、生徒や先生からの反応も良くとても嬉しいとコメント。
「まず興味関心を持ってもらい、赤ちゃんはこういう特徴があるんだよ、ということを理解していただいて、その後に社会に目を向けて、自分でもできることがあるんだということを、社会の一員として身近に感じたり、意識が少し芽生えてくれることに期待しています。」
授業を通し、生徒たちが自ら考え赤ちゃんにやさしい行動を起こしたり、意識を持っていってほしいと語りました。
今回の授業を受けた生徒に、授業の感想について聞くと、
「学校に来る時や帰る時、バスとか電車の中で妊婦さんや赤ちゃん連れ、ベビーカーを押している人を見かけることはありましたが、結構電車とかバスの中でスマホをいじってる人が多く、ずっと見て見ぬふりをしている人が多いと感じていました。私は席を譲ったり、話しかけた方がいいのかなと思うこともあったのですが、周りの視線が気になって、これまで勇気が出せませんでした。でも、この授業を受けて、妊婦さんや赤ちゃんを連れている人の気持ちを知ることができたので、勇気を出して挑戦してみようかなって思えました。」
とコメント。
別の生徒に「赤ちゃんにやさしい社会にしていくためにはどうすればいいと思うか?」と問いかけてみると、
「授業で見たAI動画では、電車の中で、赤ちゃんを抱えているお母さまが、赤ちゃんが泣いちゃったりして困っていました。私もこの動画を見て、積極的に席を譲ってあげるといった『どうすればいいのか?』ということに気づくことができました。」
と自身の考えを言葉にしており、生徒たちの心に今回の授業がしっかり届いていたのだと実感しました。
かえつ有明中・高等学校の家庭科主任を務める吉井小鈴先生は、出前授業では中学校にはまず置いていないベビーカーを実際に押したり、赤ちゃん人形を生徒全員が持つことができるといった「触れる時間が長い」ことが魅力なのだと語り、
「去年も授業が終わった後に『バスで席を譲りました』みたいなことを報告してくれたりする生徒がいました。授業でやったことが頭で分かるというだけでもすごく大事なことなのですが、次の行動に繋がっているというところがこの授業をやってすごくよかったところかなと思います。」
と高く評価しています。
子どもの出生率が下がり、兄弟姉妹がいないまま大人になる方も珍しくありません。
中学生の頃から赤ちゃんについての教育を行う意義は非常に大きいと感じた今回の授業。
ぜひ今後も取り組んでいき、多くの中学生たちに赤ちゃんについて知る機会を提供していって欲しいと感じました。
関連記事リンク(外部サイト)

国内のファッション&カルチャーなど流行を発信するメディア。流行に敏感なライター陣が、現代人が創り出す「モノ」や「コト」にフォーカスする事を方針として発信しています。
ウェブサイト: https://torso-jack.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。