【埼玉県朝霞市】出雲大社埼玉分院が夏詣として出雲の初夏の香りを感じる「真菰納涼祭」を開催

埼玉県朝霞市にある出雲大社埼玉分院は、出雲の真菰(まこも)の伝統にちなんだ「真菰納涼祭(まこものうりょうさい)」を、「夏詣(なつもうで)」の取り組みとして6月14日(土)〜8月3日(日)の期間に開催している。

新たな参拝習慣「夏詣」に参画

出雲大社埼玉分院は、昭和58(1983)年に宗祠(出雲大社)より分霊を授かって以来、埼玉県内唯一の出雲大社として地域を護ってきた。今を生きる人々はもちろん、次世代、次々世代まで、共に豊かに栄えていくため、貴い結びつきのある共同体を育んでいくことを目指している。人々の暮らしの中で産まれた信仰の場である埼玉の小さな社から、現在の価値観の多様性に合わせ、出雲大社の大きな縁を結んでいく。

「夏詣」は、平成26(2014)年に東京・浅草の浅草神社から提唱され、東京から全国津々浦々の神社・仏閣へ広がりを見せている。出雲大社埼玉分院は、今年より夏詣に参画。過ぎし半年の罪穢れを祓い清め、来たる“残り半年のはじまりの日”として、その節目を大切に想う我が国の新しい風習として共に育てていく。今回、埼玉分院における夏詣の取り組みの一環として、「真菰納涼祭」が行われる。

出雲に伝わる真菰の神事を体験

「真菰納涼祭」は、出雲大社で毎年6月1日に行われる「涼殿祭(すずみどののまつり、別名：真菰の神事)」に由来しており、真菰を用いて無病息災を祈る夏の風習として、古くから親しまれている。

「涼殿祭」は、夏の始まりに際し、真菰を敷いた道を宮司が進み、けがれを祓い、無病息災を祈願する神事。真菰は、古来より清浄な植物とされ、神事の中でも特に重要な役割を担っている。

近年では、この真菰を銅鳥居の内と外、神楽殿前に吊るして掲げ、参拝者がその下をくぐることで心身を清め、無病息災を願うかたちへと発展した。祭りの後には、神事で使用された真菰を参列者が持ち帰り、自宅に飾ったり、お風呂に入れたりして、家族の健康を祈る風習も続いている。

真菰の香りに包まれる飾りと花手水

「真菰納涼祭」の期間中は、出雲大社埼玉分院でも境内の鳥居や手水舎に島根県産の真菰を吊り下げた「真菰飾り」を設え、参拝者はその清々しい香りに包まれながら真菰飾りの下をくぐり、無病息災を祈る特別な参拝を体験することができる。

手水舎には、真菰飾りに加え、真菰と季節の花を組み合わせた「真菰花手水(まこもはなちょうず)」を設置。見た目にも涼を感じられる工夫で、出雲に根付く真菰文化の一端に触れることができる。

真菰の恵みを授かる特別な授与品を頒布

あわせて、真菰納涼祭期間中に、真菰の恵みを授かる特別な授与品「真菰福飾り(まこもふくかざり)」を頒布する。

6月21日(土)〜7月7日(月)には、七夕と、縁結びに縁起の良い令和七年七月七日の赤口の日を記念して、「彩玉(さいのたま)」と呼ばれる小型の出雲型勾玉と短冊・紙札が付いた「真菰七夕福飾り」2,000円を特別頒布。

7月8日(火)〜8月3日(日)には、紙札と出雲大社埼玉分院の絵馬が付いた「真菰福飾り」1,500円を頒布する。真菰福飾りは、神前にて受けた後も、日々の暮らしの中で真菰の清らかな力にふれることができるので、手に入れてみよう。

「真菰茶」を無料で提供

また、授与所前のカウンターには、真菰茶を試飲できる涼み所も設けており、島根県雲南市産の「真菰茶」を無料で味わうことができる。

日本棚田百選にも選ばれた山王寺の清らかな水と風で育った真菰を、最も元気の良い6月〜8月に手がりし、一番おいしい状態で焙煎した、ほんのり甘くて香ばしい味わい。神事でも使用される、真菰で作った「菰座」とともに、爽やかな香りで一休みすることができる。先着限定なので、興味のある人は早めに味わおう。

真菰の香りに包まれながら暑い初夏を乗り越え、心身を整える参拝体験「真菰納涼祭」を楽しんでみては。

■出雲大社 埼玉分院
住所：埼玉県朝霞市本町2-20-18
受付時間：9:00～17:00 年中無休
HP：https://izumotaisha-saitama.com
(山本えり)

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