【茨城県北茨城市】全国のあんこう料理が集結する第9回「全国あんこうサミット」開催！

茨城県の北茨城市漁業歴史資料館「よう・そろー」付近にて、3月8日(土)に第9回「あんこうサミット」が開催される。

「あんこうの聖地」宣言をしている北茨城市に、全国のあんこう料理が一挙に集まる、日本最大級のグルメイベントだ。

旬のあんこうを存分に味わう

あんこう、といって思い浮かべるのは、迫力のある顔にするどい牙のような歯を持つ深海魚というイメージではないだろうか。そのインパクトに気圧されてしまいそうな外見をしているが、実は食用として無駄のない魚で、骨以外はすべて食べられることから、皮・卵巣・えら・ひれ・胃・肝・柳肉の各部位は「七つ道具」と呼ばれ、さまざまな料理で使用されている。

そんなあんこう料理の定番といわれる「あんこう鍋」、そのベースとなった「どぶ汁」は北茨城市の郷土料理。その由来は、かつて平潟の漁師が当時は売り物としてほとんど価値がなかったあんこうを、船上で暖を取るために食べ始めたこと。あんこうの肝を直接鍋に炒りつけ、味噌を加え、あんこうと野菜から出る水分のみで煮込む野趣あふれる濃厚な味わいが特徴の一品だ。

3月8日(土)に開催する第9回「全国あんこうサミット」では、この「どぶ汁」「あんこう鍋」をはじめとした各地のあんこう料理を味わうことができる。

開催の地、茨城県北茨城市からは先述の2品以外にも「あん肝ラーメン」「あんこう押し寿司」が登場。

そのほか、そのほか、富山県滑川市「富山の深海で取れた絶品あん肝鍋」宮城県大衝村「海のフォアグラあんこう肝鍋」、山形県鶴岡市「あんこうのどんがら汁」、同じ茨城県の大洗町からは「あんこうと地野菜の食べるスープ」など、各地・各店自慢のあんこう鍋・料理が集う。あんこう以外の料理及び飲食以外も含む75ブースが全国各地から出店する。

また、石川県復興支援も行う同イベントでは、前回に引き続き石川県珠洲市が参加。能登地方に伝わる魚醤「いしる」を使用した「いしるあんこう鍋」を味わえる。イワシやイカの内臓を塩漬けにし、自然発酵させた後に煮詰めて作る醤油に似た調味料と濃厚なあんこうの味わいを一度に楽しめる一品だ。

ステージイベントでは、いばらき大使で俳優・声優・アーティストの安達勇人氏や、茨城県内のホテル・旅館の現役若旦那6人で結成した昭和歌謡曲ユニット「いばらき若旦那」の音楽ライブなどを実施。

過去開催時に会場を沸かせた「あんこう吊るし切り」の実演も12:15から行われるので、こちらもぜひチェックして。

会場近傍の施設「よう・そろー」には、あんこうの各部位「七つ道具」を模型で解説する「あんこうコーナー」、大津漁港の漁師が使用している漁具を展示・解説する「漁具展示コーナー」などがあるので、あんこう料理で舌鼓を打った後は地元の漁やあんこうのことを深く知って帰る「あんこう尽くし」のプランはいかが。

自然と芸術の美しさが調和した街

茨城県の最北端に位置する北茨城市は、雄大な太平洋に面しており、古くから農業や漁業を中心に栄えてきた地だ。

好漁場に恵まれてもいる北茨城市は、あんこう漁も盛んに行われ、江戸時代には毎年11月に水戸藩より徳川将軍へあんこうを献上していた歴史もある。また、漁師が船上であんこうを使って作った「どぶ汁」をベースに「あんこう鍋」が生み出されたことから、同市は「あんこう鍋」発祥の地ともいわれている。

美しい自然や景観があることも魅力のひとつ。海岸線には風光明媚な景色を楽しめるスポットも点在し、美術指導者として横山大観・下村観山ら著名な日本画家に指導し、日本美術院の創設者でもある岡倉天心がデザインした「六角堂」、その「六角堂」と岩礁に砕け散る波を望める「五浦岬公園」、県内随一の施網漁港で、まるで印象派の絵画のように美しい朝夕の出入船の情景も美しい「大津漁港」などがある。

また市内北部の海岸線は、温泉や鉱泉が湧き出していることから、民宿や旅館が立ち並ぶ観光の名所ともなっている。

特産品も豊かな自然の恩恵を受けた品々で、「北茨城方式」と呼ばれる方法で人工栽培した自然薯、大津港・平潟港で水揚げされた水産物を加工したさつま揚げや干物、同市で採れる蛙目(がいろめ)粘土と軟質粘土を利用して制作する、独特な風合いが特徴の陶器「天心焼」など、グルメから職人技が光る品まで実にさまざま。

そして、北茨城市の名物あんこうは「東のアンコウ、西のフグ」といわれており、数あるあんこう料理の中でも「あんこう鍋」は全国ご当地鍋フェスタ「鍋-1グランプリ」で優勝したこともあるほど。

あんこうは今がまさに旬。“あんこう鍋発祥の地”で各地のあんこう料理を味わう、そんなオイシイ体験を第9回「全国あんこうサミット」でしてみては。

■第9回全国あんこうサミット開催概要
開催日時：3月8日(土)9:30～15:00
会場：北茨城市漁業歴史資料館「よう・そろー」付近
住所：茨城県北茨城市関南町仁井田789-2
詳細：https://www.kitaibarakishi-kankokyokai.gr.jp/page/dir000777.html

(Kanako Aida)