株式会社アウトソーシングテクノロジー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:笠井 嘉明、以下OSTech)が2024年12月23日、AIキャラクター「ミライア・リンクス」を発表。感情表現豊かな3Dヒューマン技術と多言語音声に対応する音声入出力インタフェース、複数の生成AI技術を融合したAIコンシェルジュとして、さまざまな業界での人手不足の課題解決に向けた業務サポートなどをめざす。
AIキャラクター「ミライア・リンクス」が採用されたコンシェルジュロボットとは?
アニメ調のビジュアルでデザインされ、ピンクと白を基調とした近未来を感じさせる装いをまとったAIキャラクター「ミライア・リンクス」。同キャラクターは、広告ロボット「AdRobot」に、デジタルコミュニケーションプラットフォームを搭載したAIコンシェルジュロボットの標準仕様として採用された。
AdRobotは50インチのデジタルサイネージを機体前後に搭載した自律走行型ロボット。もともとはショッピングモールなどでの広告配信を主として開発され、属性を判定するAIを搭載することでユーザー別に適した広告を投影。また、あらかじめ登録を行った地図をもとにロボットが自分の位置を把握し、移動エリアに応じたコンテンツを表示するなどの機能を持つ。
AIコンシェルジュロボットでは、このAdRobotのデジタルサイネージにAIキャラクター「ミライア・リンクス」を投影し、多言語の音声に対応した音声出入力インタフェースを搭載することで、音声やテキストを使い、コンシェルジュサービスやヘルスケアサービスを提供。さまざまなお客様のサポートを行う。
海外人気を想定したアニメ調のデザイン!感情表現豊かで親しみあるキャラクターに
AIキャラクター「ミライア・リンクス」は「未来志向」「人とのつながり」をコンセプトに制作。コミュニケーションを円滑にするため、共感をもたらし、心のうちを引きだすような親しみのあるキャラクターにこだわった。感情に合わせて声質が変わるなど、感情表現も豊か。多様性の観点から性別のないニュートラルな存在として、また海外人気も想定して日本のアニメに近い表現で作り上げた。
ミライア・リンクスは白やピンクの5角形の皿形の花が開く「カルミア」という花がモチーフ。趣味は人間観察で特技は人の未来を応援すること。一方、いっせいに話しかけられると時々混乱するという弱点もあるよう。
名前には、「ミライア(Miraiya)」=「変化し続ける世界で、私たちが提供する技術が新しい価値やよりよい社会をつくる力になりたい」、「リンクス(Links)」=「人と人との絆や世界を結びつける架け橋」という意味が込められている。
AIコンシェルジュロボットでどんなことができる?
AIコンシェルジュロボットは、感情表現豊かな3Dデジタルヒューマン技術により、高い共感力を実現。多言語(日本語、英語、フランス語、韓国語、中国語)に対応した音声入出力インタフェース搭載で、世界各国の人とスムーズにコミュニケーションが取れる。
また、大規模言語モデルや検索拡張生成技術を含む複数の生成AI技術を採用することで多種多様な業務への適用が可能に。生体情報解析AIによる非接触バイタルセンシング機能を活用した利用者の心拍・血圧・血中酸素濃度・血糖値・乳酸値の測定と提示も可能だ。
実際に話しかけてバイタルチェックをしてみた!親しみやすさに好感
実際にミライア・リンクスに話しかけてバイタルチェックを体験。ゆっくり、はっきりと話さないと聞き取るのがむずかしそうに感じる場面も。また、若干ラグがあるため対人の会話と比べると少々不自然さは残るものの、コンセプト通り感情表現が豊かなため親しみやすい。キャラクターの表情と声の抑揚により無機質な感じはせず、むしろ話していて心地良いと感じた。聞き間違いは起こるが、好感の持てるキャラクター設定のおかげで許せてしまうところもミライア・リンクスを採用したメリットかもしれない。
バイタルチェックは10秒ほどカメラを見つめているだけでできるので、手軽に健康管理ができる点もとても良かった。
未来のヘルスケアロボ「AIコンシェルジュロボット」として大阪・関西万博に登場
株式会社アウトソーシングは、2025年の大阪・関西万博で、大阪府・大阪市が産官学民で連携しオール大阪で出展する「大阪ヘルスケアパビリオン Nest for Reborn」にスペシャルパートナーとして協賛。未来のヘルスケアロボとして、「AIコンシェルジュロボット」を展示予定だ。さらに、大阪ヘルスケアパビリオンでは、大阪・関西万博仕様のミライア・リンクスがAIコンシェルジュ役を務め、来場者をサポートする。
今後はロボットとしてだけでなく、タブレットなどに搭載し小型化することで幅広く活用できるとし、商業施設での買い物サポートや、ITインフラの整った街「スマートシティ」での道案内、公共施設での案内役、ホテルや会社の受付、工場でのオペレーションアシスタント、メンタルヘルスのカウンセラーなど多彩な活用方法が想定される。
また、病院や介護施設での転倒検知や独身者や高齢者の話し相手など、超高齢社会における課題解決にも一役買いそうだ。多様な業界、場面において、これからの活躍が期待される。