ニューヨーク人情酒場 NYCで独自進化を遂げた巻き寿司に仰天!スパイダーロール(蜘蛛寿司)・ピーナッツアボカドロール…派手なロールはつくるのも一苦労

一見華やかな大都会、ニューヨークでの暮らし。しかし、生活にはお金がかかる!
生活を維持するために多くの移民が働く場所、それは飲食店。
単身やってきたニューヨークで飛び込んだ先は大衆酒場。愉快な同僚と寿司との出会い、そして別れ。
仕事って、生活って、幸せってなんだろう?そんなことを考えながら寿司を巻く日々のこと。




アメリカで寿司をやるということ






アメリカ人の想像する寿司の大半はロールのことであり、大衆的な寿司店では握りはあまり提供されていません。
アメリカでの握り寿司は“OMAKASE”という名称で普及していて、高級店で提供されるとても高価なものから大衆的なものまであり、日本の“おまかせ”のイメージのように、知識と経験のあるシェフが新鮮な素材を使ってその日仕入れたものの中からおすすめを握ってくれる、とは限りません。
OMAKASEを名乗っていても経験のないシェフがつくっていることもあり、アメリカと日本の間でそのイメージには歴然とした差があります。
そんな環境の中で日本人として働くことは、魂の切り売りのようにも感じられますが、もはや日本人の思う寿司とアメリカ人の思う寿司は全く違うジャンルの食べ物であり、郷に入っては郷に従えという言葉があるように、この国で受け入れられるものを研究する時間を得られたことは自分にとっては本当に良い経験でした。
それにしても、クリームチーズを酢飯に合わせるというアイデア自体が狂気的だと感じましたが、案外これが合うものです。アメリカ人向けのRoll も意外と美味しいですよ。ぜひ一度試してみてくださいね!
スペイン語にもいろいろあるらしい




ほそぼそとスペイン語学習を続けていますが、これがなかなか難しいものです。
出だしからつまずきそうな中、ラテンアメリカ人の上司から教わったのは、国によって話し言葉もかなり違ってくるということです。スペイン語話者には言葉の端を聞いただけでどの辺りの出身かがわかるということで、日本でいうところの方言に近いのかもしれませんね。
レストラン業界ではラテンアメリカ人と仕事することが本当に多くなるので、スペイン語を体得していると仕事的に有利に働くことが多いと思います。
それにしても、同じような文化圏の国同士で自分たちのほうが上だという意識を持っているというのは各文化圏で、あるあるなのかもしれません――例えば、アメリカ人・カナダ人・イギリス人は同じ英語圏にもかかわらず、自国のアイデンティティーを尊重し、他国と区別してほしがっているように感じるからです。
ルイスは冗談で言っていましたが、意外といろいろな文化に共通している意識なのかもしれませんね!?

作者:ヤマモトレミ
89年生まれ。福岡県出身。2017年、勤めていた会社の転勤でニューヨークに移住。仕事の傍ら、趣味でインスタグラムを中心に漫画を描いて発表していたところ、思った以上に楽しくなってしまい、2021年に脱サラし本格的に漫画家としての活動を開始。2022年にアメリカで起業し個人事業主になりました。アメリカで食っていくために寿司をやっていくことを決意し、週4ブルックリンで寿司をつくっています。
●関連記事
ニューヨーク人情酒場 ついに拓かれた寿司職人への道! ニューウェーブ系SUSHI職人直伝の酢飯レシピも公開
ニューヨーク人情酒場 NY第3のチャイナタウン”Sunset Park”とは? 惚れてまうやろ!な理想のリーダー・兄貴の新人指導法
ニューヨーク人情酒場 寿司職人見習いは10時間体力勝負の過酷な労働。癒やしは絶品まかない飯と理想の息子すぎる同僚

~まだ見ぬ暮らしをみつけよう~。 SUUMOジャーナルは、住まい・暮らしに関する記事&ニュースサイトです。家を買う・借りる・リフォームに関する最新トレンドや、生活を快適にするコツ、調査・ランキング情報、住まい実例、これからの暮らしのヒントなどをお届けします。
ウェブサイト: http://suumo.jp/journal/
TwitterID: suumo_journal
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。