最高級のPC&インフラ環境がここに! 稼げるゲーミング賃貸「ゲーミングハウス」のモデルルームに潜入!!
2025年春より販売が開始されるリノベーション賃貸物件「CREATORZ WORLDゲーミングハウス」。ゲーマーやストリーマーらをターゲットに、超高性能のPCやスピーカーなどを備え付け、各種インフラ設備を家賃に吸収した、今注目の物件だ。
今回は、東京都内に用意されているモデルルームへの取材を決行。やや年季の入ったマンションの一室とは思えない、近未来的な空間がそこには広がっていた……!
本記事では部屋の内装をレポートするとともに、本件の開発、配信環境を組み込んだTFOA代表・島津秀和氏へのインタビュー内容をお届けする。
最高峰のゲーム&配信環境が整った未来空間
今回は訪れたのは、「CREATORZ WORLDゲーミングハウス」の販売に先駆けて展開されている東京都内のモデルルーム。この物件は実際にマンションの一部屋をリノベーションしたもので、ほぼ“本番環境”といえる。
マンション自体は築約40年とやや年季の入ったもので、お世辞にも外観からは最先端のゲーミングハウスがあるようには思えない。
しかし、扉を開けるとその考えが一掃される。玄関先にはゲームボーイやドリームキャストのコントローラーなどジャンク品のゲーム機器を再利用した展示物、黒一色の壁には「CREATORZ WORLD」のロゴが光る。なんとも未来的だ。
そして、玄関からすぐ右側にある純白のスライド式ドアを開けると、まるで宇宙船のような空間が広がっていた。部屋自体は5畳程度にもかかわらず、かなり広く感じる。
壁には特注のゲーミングPC、テーブルにはモニター2基とキーボード、マイク、ウェブキャスティングミキサー、STEREAM DECKなどが設置。音の反響なども、その道のプロが計算し尽くした設計となっており、まさに“ゲームをプレイするために特化した場所”といえる。
まずは特注壁掛けPCを詳しく見ていこう。製作を担当したのは、自作PC勢御用達の「オリオスペック」。今回の「ゲーミングハウス」用に製作した特注品で、CPU「Intel Core i7-14700F」、マザーボード「ASUS Z790-AYW WIFI W」、メモリ「DDR5 32GB」、GPU「GeForce RTX 4080Super」、SSD「2TB」、電源「850W」というハイエンド仕様。この約125万円相当のPCが家賃に含まれる形となっている。
ちなみに現状は配線が気になるかもしれないが、こちらは今後よりスタイリッシュに見せていくとのこと。
なお、近未来感のある部屋の内装に合わせたマイクやスピーカーも用意。音響環境はゲームに最適なものをプロが設計しており、マイク、スピーカーは共に少しだけ反響を残したセッティングとなっている。
実際に椅子に座りPC触ってみたところ、本当に“快適”の一言。ゲームに没頭できる究極の環境だ。なお、家賃にはPC設備のメンテナンスサポートも付いてくるので、そちらもより安心できる。
聞きにくいところまでじっくり聞いてみた
「CREATORZ WORLDゲーミングハウス」には、住居を提供するだけでなく、住人が稼げるようなプログラムも用意されている。任意ではあるが、マネジメント契約も締結することが可能だ。
具体的には、食生活のサポートやプロゲーマー・ストリーマーになるためのノウハウ提供、入居者同士のコミュニティ、コラボ、入居者限定の大会の実施・参加、またプロチームへのドラフト・斡旋など、様々なサポートプログラムが用意されており、まさに至れり尽くせりとなっている。
しかしながら、いい話ばかりでは逆に怪しさも感じられるもの。ということで、今回は気になった点をいくつかTFOA代表・島津秀和氏に伺ってみた。
――発表会の後の反響はどうでしょうか。
おかげ様で、企業様やオーナー様、ストリーマーとして活動されている方など、多くのお問い合わせを頂いています。なかには病気などで会社勤めができないなどの理由で、ストリーマーという職業で生きていくために契約したいという熱いメッセージも頂くこともあり、我々としてはぜひ利用して頂きたいと思っています。
――今後の展望としては?
4月頃には30~40部屋ほどを用意しまして、企業様やすでにストリーマー活動をされている方の仕事部屋として利用して頂く予定です。もちろんこれから先を見据えたeスポーツ選手の卵の方々、そのほか様々なジャンルの方にも利用して頂き、そのフィードバックで調整、展開していこうと思っています。また、1日、半日貸しなどのモデルも需要があれば対応する予定です。
――どの設備が家賃に含まれて、どれがオプションとして選べるのか、より明確化する必要があると思いますが。
詳細に関しては物件ごとによる場合もありますが、基本的には家賃の金額にすべてが包括されているわかりやすいモデルにする予定です。もちろん明確化しますので、今後の発表をお待ち頂ければと。
――実際の物件情報はどこに公開されるのでしょうか?
基本的には公式サイト(https://www.creatorz.world/about)の3Dマップにどんどん追加していく予定です。現状は東京にフォーカスしていますが、ゆくゆくは日本全体のマップにしていくイメージですね。そして気になる物件があれば応募して頂く形になります。
――物件情報を公開する上でのセキュリティの問題は?
もちろん、WEBで公開する物件情報はエリアのみで、詳細までは掲載しません。今後は数多くの部屋を用意し、もしも契約者様からハザードが出た場合は、別の部屋に移って頂くことも考えております。また、個人の配信者が家バレした場合は個人と悪意のある方との問題になりますが、今回のケースは我々会社側と悪意のある方とのやりとりになります。なにかあればいつでも裁判ができる状態ですので、個人間よりは安心かと思います。
――部屋のデザイン性、機能性は素晴らしいと思います。ただ、顔出しや部屋を映さなくても良いので外見的な費用を抑えたい。という声も多いのではないでしょうか?
はい、実際のところそういう声を頂くことも多いのは事実です。我々の算出によれば、顔出しや部屋を映さない場合と部屋の費用を抑えて自分で設備投資するケースと比べた場合、最終的なトータル費用は変わらないと見ています。実際のところスポンサー案件の写真などを撮影する場合、それなりの設備が必要になります。「内装は適当で大丈夫です」と言っても、後で必要になることも多いのです。
――そもそも内装にかかる費用はかなり高額かと思いますが、その分、家賃もかなり高くなるのでは?
普通に工務店さんに作ってもらうなら1000万ほどはかかると思います。ただ、私たちは部材を自分たちで集め、埼玉の小さな工場で作るといった、「下町ロケット」のような形で動いているので費用をかなり抑えられています。
――以前の発表会で、元々家賃月9万円の物件を改装し、月18万円にして貸し出すという例を見ました。PCやメンテナンスなどのサービス込みでは破格だと理解していますが、それでもこれから頑張っていこうという方には高額に思えます。
まず、我々が物件をお貸しする対象は大きく分けて3パターンあります。1つ目はストリーマー事務所、芸能事務所などの企業様。2つ目はすでにストリーマーとして活動し、ある程度収益を出している方。3つ目は、これから頑張っていこうという方々。じつはそれぞれで料金設定が異なります。先ほど例で挙げられた18万円でお貸しするのは、2番目のある程度収益を出している方向けというイメージです。じゃあ、実際にこれからの方々にいくらで貸すのかというのはまだ定まっていませんが、その方の実績などにもよりますが、ほぼほぼ利益を取らずにお貸しするつもりです。
――投資という意味合いも含んでいると。
そうですね。ゆくゆくはeスポーツ選手や有名ストリーマーに育って頂ければと。究極的に家賃を無償化し、家賃を稼ぐための時間を、その方がプレイスキルを磨いたり、視聴者・ファンを増やしていくことに専念して頂く。その状況を作り出していきたいと思っています。
――数年前にゲーマー向けのシェアハウスが話題になりましたが、複数人が住む部屋の展開も予定されていますか?
そうですね。PCを複数用意し、多人数が使用できる部屋も今後展開していく予定です。例えば、まだマネタイズが出来ていないeスポーツチームの方々に使って頂き、それが地方ごとに存在するような形になれば、かつてのJリーグの発足のように、もっとeスポーツ業界が活性化すると思います。また、シェアハウスとしてだけではなく、例えばMMORPGで高難易度クエスト実装時に各国がクリアタイムを競い合う「レイドレース」用に数日間貸出し、レンタル合宿場として利用して頂くことも視野に入れています。このように短期、長期どちらでも対応できる形にする予定です。
――少し現実的な話ですが、無名の配信者、ストリーマーがこれから成り上がるのはかなり厳しいと思っています。例え配信イベントを行っても人は集まりにくいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
その認識は正しいです。そのため、イベントなどを行う際は、すでに活動されている方が新規の方々を引っ張ることができるようにしていきたいと思います。また、今後は億円級のリーグ大会も開催していく予定です。今は海外での開催が多いですが、これから日本の会社が世界大会を行い、我々のテナントから億円プレイヤーを出していくことが、この2年間での一番の目標としています。今までゲームの仕事はロマンでしかなかったものが、いよいよ資本という考え方が生まれる。「億円を得るためにはどうしたらいいのか」→「そうか、この部屋に入ったら良いんだね」という流れが生まれてしまえば、究極的には我々がマーケティングというものをする必要すらなくなります。そのラインまで到達できれば感無量ですね。
――仕事はもちろん、生活面のサポートも行うとのことですが、具体的にはどのように?
仕事に関してはウェブコマースなどの斡旋などを予定しています。生活面に関しては、まずゲーマーが疎かにしがちな食事のサポートですね。
――宅配業者と連携しておかずを届ける、などでしょうか?
もう少し足を踏み入れたことをやりたいと思っています。eスポーツ選手はアスリートですから、しっかり栄養バランスが考えられたメニューが必要です。じゃあ、どこの企業と組めばいいのかというお話ですが、ゲーミングハウスは地方にも多く作っていくので、それぞれの場所でのおばちゃん(調理員)たちを再雇用したいと思っています。対象物件から近い場所に住む方にお願いすることで、選手たちにちゃんとしたご飯を提供することができます。これが、住居される方のお父さん&お母さんの安心に繋がるかなと。そして、それぞれが「自分はスポーツ選手である」という意識を持ってもらえる一歩目になるかとも思っています。
――地方創生の一助にもなりそうですね
元々、空き家問題を解決する新たな手段として、不動産オーナーにもメリットのあるスキームになっていますからね。多角的なアプローチを持って、「ゲーミングハウス」を展開していきたいと思います。
――ありがとうございました!
実際に訪れてみて、ゲーム・ストリーマーにとってかなり魅力的な「インフラ設備」が整っていることが分かった。2025年春より、いよいよ入居開始となる「ゲーミングハウス」。ここから日本のゲーム業界が大きく賑わうことに期待したいところだ。
(執筆者: sasuke_in)
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