福岡県糸島市で太陽電池など備えた街路灯「エネルギーポール」実証開始。非常時はスマホなどの充電も


岩崎電気は、フレキシブル太陽電池や無線給電、直流LED照明を実装した「エネルギーポール」の実証実験を、福岡県糸島市にて開始した。

「エネルギーポール」の特徴

「エネルギーポール」の活躍するイメージ図

「エネルギーポール」は、街路灯としての役割を担うほか、ドローン用無線給電ステーションや蓄電池を備えている。再生可能エネルギーによる自立運転ができるのも特徴だ。

直流LED照明を採用することで、エネルギー効率を高め、街を照らす照明とドローン用無線給電ステーションとして、通常時・非常時ともに変わらない光環境の提供およびドローンによる災害時などのインフラ監視・確認が可能となる。

また、非常時は、スマートフォンなどの小型機器を充電できる“非常用臨時電源スポット”として機能する。

「エネルギーポール」は、SVI(糸島サイエンス・ヴィレッジ)構想の中で、DC Power Vil.が行っている、地域の電力供給を再生可能エネルギーによる“直流給電システム”と連携。無線給電技術は、ビー・アンド・プラスより提供を受けている。なお、意匠特許出願済みだ。

実証実験の内容および今後の計画

今回の実証実験では、1stステップとして、フレキシブル太陽電池および無線給電部の耐環境性能や電源供給能力の検証を計画している。

また、2ndステップとして、ドローンの運用方法の検証を含めた総合的な検証を、2026年までの期間を予定に計画しているそうだ。

岩崎電気の目指すもの

近年、日本では数十年に一度といわれる自然災害が頻発し、道路インフラや人々の生活に大きな影響をもたらしている。

岩崎電気は、非常時の情報収集が迅速に行えること、そして人々の不安を可能な限り解消することが、サステナブルな社会の実現には不可欠だと考えている。

同社は、「エネルギーポール」の実装により、通常時・非常時ともに変わらない光環境を提供するとともに、プラスアルファの技術でサステナブルな社会の実現に貢献することを目指していく。

DC Power Vil.およびビー・アンド・プラスについて

DC Power Vil.(ディーシーパワービル)は、直流機器開発、直流安全技術の実装、そして導入支援などの提案をする企業。直流のパイオニアとして、そのメリットを最大限いかす直流に関するコンサルティングを行っている。

再生可能エネルギー、バッテリ、EVシステム、負荷機器との接続を直流接続によってシンプルにすることで効果的でスマートな電気の流れを生み出す。

ビー・アンド・プラスは、ワイヤレス給電、ワイヤレス充電の専業メーカー。電磁誘導・電界結合・マイクロ波のワイヤレス電力伝送技術の研究開発や試作開発、量産設計、製造を手がけている。

非常時に役立つ機能を搭載した街路灯「エネルギーポール」の実装への取り組みに注目したい。

岩崎電気:https://www.iwasaki.co.jp/NEWS/release/2025/EnergyPole.html

(Higuchi)

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