ボブ・ディラン、全米でTikTok禁止法迫る中アカウントを開設

 TikTokが米国で禁止される可能性がある中、ベテラン・ミュージシャンのボブ・ディランのアカウントがついにこの人気動画共有アプリに開設された。

 現地時間2025年1月14日、83歳のディランはTikTokデビューを果たし、アカウントに「ボブ・ディランの世界を探検しよう、TikTokで」とフォロワーを誘う投稿が行われた。この動画には、ディランの長いキャリアを振り返る数多くの映像、静止画、ジャケ写が収められており、「Like a Rolling Stone」や「Knockin’ on Heaven’s Door」、「Hurricane」といった代表曲がサウンドトラックとして使用されている。

 多くのファンから好評のジェームス・マンゴールド監督による伝記映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』の全米公開をきっかけに、ディランはTikTokに登場したようだが、アプリが米国で禁止される可能性が迫る中でのアカウント開設には注目が集まっている。ディランの投稿のコメント欄には、「あと30分の命だよ、キング」や「ボブ・ディラン、TikTokを救ってください」と訴えるユーザーも見られた。また、彼の楽曲にちなんで「TikTokは天国への扉をノックしている」と投稿するユーザーもいた。

 現在、TikTokの親会社が中国のバイトダンスであることをアメリカ政府が懸念しているため、TikTok禁止の可能性が差し迫っている。先月、米最高裁はバイトダンスがアプリの米事業の売却を行うか、米国での利用を禁止する法律に対するTikTok側の異議申し立てを審理することを決定した。この結果によってバイトダンスはアプリを売却するか、現地時間1月19日より即時禁止に直面することになる。

 一方で、ディランの未来は明るい。伝記映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』への注目が高まる中、彼の楽曲の米国でのオンデマンド・ストリーミング再生は2024年12月26日までの1週間に1,160万回を記録した。

 ディランのTikTokデビューが、伝記映画に触発された新たなファン層を取り込むための戦略の一環かどうかは明らかではない。しかし、彼がSNSの利用を最近活発化させているのは確かだ。昨年11月には、フランスで行われたニック・ケイヴ・アンド・ザ・バッド・シーズのパフォーマンスを称賛するツイートを行い、これに対しケイヴは自身のウェブサイトRed Hand Filesに、「ボブ・ディランが客席にいたと考えると興奮しました」と綴り、「彼に直接お礼を言う機会はないだろうから、ここで伝えたい。ありがとう、ボブ!」と感謝の言葉を述べていた。

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