風間俊介が就職氷河期世代へエール
厚生労働省が行っている就職氷河期世代を支援するプロジェクトの広報キャラクターに起用された俳優の風間俊介さんが、この世代特有の悩みや不安や将来への希望について、インタビューに答えました。
就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の1990~2000年代の雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った方々(就職氷河期世代)のことであり、風間さんは、高校時代から「就職氷河期」という言葉がニュースで飛び交っていたことを鮮明に覚えており、自分たちが社会に出ていく時代が不安定であることに強く影響を受けたと述べています。「社会に出られるのか」という漠然とした不安が自分の世代に根付いていたとし、将来に対する希望を持ちながらも厳しい現実を直視する必要があったと振り返ります。
日本では1990年代初頭のバブル崩壊以降、経済が長期にわたり低迷し、企業が採用枠を抑制したことにより多くの若者が安定した職に就けず、厳しい就職環境が続きました。このような状況で育った就職氷河期世代は、キャリア形成において苦しい選択を余儀なくされ、社会進出へのハードルが一層高くなったのです。風間さんは、自身が社会に出る頃には景気が落ち込み、「自分たちは不利な戦いを強いられるのでは」と感じたと語ります。希望する会社に入社できたのは少数であったことや、同期入社の人数が少なかったことで、時に孤独を感じたことを話してくれた友人もいたそうです。また、芸能界にいなかったとしたら、思うような就職ができなかったかもしれないが、選んでもらえなかったことを心の中で押し殺しながら進んでいたんじゃないかと語りました。
現代の日本経済も依然として安定とは言えない状況が続いており、就職氷河期世代は、正規雇用への移行が難しく、雇用の不安定さに悩まされる人が少なくありません。また、終身雇用制度の崩壊が進む中で、企業も終身雇用を維持する余裕がない状況であり、社会全体が変革期にあります。このような厳しい現状に対し、風間さんは、就職氷河期世代が「時代のせいにせず、ひたすら自分と向き合いながら懸命に生き抜いている」と強調します。そして、これからの人生において、何歳になっても「新しい一歩を踏み出すことの大切さ」を訴えます。
特に、「年齢を重ねるほど、次の一歩を踏み出すのが難しくなる」としながらも、「その一歩が未来の自分を救うかもしれない」と勇気を持つことを勧めています。日本の厳しい労働環境で戦ってきた世代の葛藤や悔しさを理解し、その上で「今頑張っている自分が、未来の自分にとって誇りになる」と信じて一歩を踏み出すことの大切さを語りました。
さらに、風間さんは国の支援制度や支援者の存在の意義についても触れ、「相談員は悩みを抱える人に寄り添い、一緒に道を切り開く存在である」と評価しています。彼は、就職氷河期世代が困難に立ち向かう中で、「相談する勇気」を持つことが人生の新しい展開につながると強調しました。
最後に、風間さんは「これまで懸命に頑張ってきた皆さんに『頑張って』とは言いたくない」と述べつつも、「それでも一歩踏み出してほしい」とメッセージを送りました。現在の日本経済情勢の中で奮闘する就職氷河期世代に向けて、彼の言葉は同じ困難に立ち向かう人々にとって強い励ましとなり、世代を超えて共感を呼ぶメッセージとなっています。
【就職氷河期世代活躍支援】風間俊介さん インタビュー&メイキング動画
就職氷河期世代支援 特設サイト
https://www.mhlw.go.jp/shushoku_hyogaki_shien/
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