新しい観光列車「SATONO(さとの)」で郡山→喜多方への東北列車旅
ご乗車ありがとうございます! 鉄道大好き芸人、ダーリンハニー吉川正洋です。2024年4月にデビューした観光列車「SATONO(さとの)」に乗ってきました。新しい観光列車はやっぱりテンションが上がりますね! それでは、今回も一緒に旅をしましょう! 出発進行!!
東京駅を出発
乗るぞ乗るぞ「SATONO」
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まずは郡山まで行きます!
JR東京駅からJR郡山駅は東北新幹線「やまびこ」で1時間24分。車窓の景色を眺めているとあっという間に到着です。ちなみに、「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」なら、列車と宿をお得なセットで予約できます。
郡山駅の磐越西線ホームで観光列車「SATONO(さとの)」の入線を待ちましょう。このご対面前の時間がまたいいんですよね!
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うれしい! SATONO登場!
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号車によってカラーリングや内装が違います
SATONOは元々「リゾートあすなろ」という名称で青森県や岩手県をメインに走っていましたが、この度リニューアルして復活。これから乗るのは郡山駅とJR喜多方駅を結ぶ「あいづSATONO」。時期が変わるとJR仙台駅とJR山形駅を結ぶ「いろどりSATONO」にもなります。そちらも乗ってみたい!
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1号車はグリーン車指定席
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2号車は普通車指定席
観光列車「SATONO(さとの)」に乗車
SATONOの旅が始まる
10時5分、郡山駅をゆっくりと発車しました。
駅員のみなさんが手を振ってくださって早くも感動……。
私が乗ったのはありがたいことにグリーン車。ボックスシートや一人掛けシートもあって、ふかふか&色も個性的です。
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みんなでワイワイ・ボックスシート
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車両前後にフリースペースもあります
停車駅は磐梯熱海駅、猪苗代駅、会津若松駅、喜多方駅です。途中、すれ違い待ちをしたり、走行中にハッとする景色に出会ったり。
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見えてきました宝の山「磐梯山」
猪苗代湖を過ぎると見えてくるのが会津のシンボル「磐梯山」。SATONOから磐梯山を見ると、いつにも増して「名物感」がグググっとアップ。
あぁいいなぁ。きれいだなぁ。と見惚れていると、お腹がグーッと鳴りました。自然の中を走っているうちに、身体がどんどんリラックスしているようです。
SATONOうけとりっぷ
車内でお食事をいただきましょう
お食事は「『あいづSATONO』限定 宝の山100th弁当」。事前予約サービス「うけとりっぷ」(※)で予約をして、当日SATONOで受け取ることができます。スマホで注文できてとっても便利ですね!
※編集部注:商品により、予約の締切日は異なります。車内での当日販売はありません
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「あいづ SATONO」限定、宝の山100th弁当
こちらは、あいづSATONO限定のお弁当。つくっているのは、私の大好物「海苔のりべん」を販売している郡山の福豆屋さん。福島の食材にこだわりまくったお弁当です。のんびりした景色とやさしいお味が相互直通運転!
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おいしいー!
さらにさらに!!
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福島の地酒&おつまみ&SATONOオリジナル唎き猪口が付いた、「地酒の森『あいづSATONO』唎き酒セット」も!
これぞ列車旅! ちょっとちょっと、SATONOを楽しみすぎではありませんか?
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さっぱり甘口で飲みやすい!
お猪口はお土産にもなるのでうれしいです。
ほろ酔いで揺られ、思わず指差し確認。
風景よし! 列車よし! お弁当よし! お酒よし!
揺れと共に首が動いてかわいい赤べこ。
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喜多方駅に到着
あいづSATONOは12時1分に喜多方駅に到着しました。
2時間弱のSATONO旅、大満喫!
SLばんえつ物語
珈琲蔵ぬりの里
喜多方で蔵カフェへ
喜多方といえば喜多方ラーメンが有名ですが、今回は違った一面もご紹介しましょう。
それが漆器製造! 喜多方の会津漆器は、なんと室町時代からつくられていると伝えられているそう。
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老舗の会津漆器専門店「北見八郎平商店」に併設された「珈琲蔵ぬりの里」は、1877年(明治10年)に建てられた蔵を生かした蔵カフェです。
喜多方駅から徒歩10分ほどで到着です。
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蔵の風情と落ち着く照明でホッとします
ご主人のおすすめは「田舎もち膳」。「お餅は毎日お店でついているんですよ」と教えてくれました。
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漆器でいただく田舎もち膳(コーヒー付き)
私がいただいた「田舎もち膳」は冬セットで、お餅は「あん」「大根おろし」「つゆ」の3種類。これに会津の伝統料理「こづゆ」も付きます。漆器で食べるとすごく高級なお食事に感じますね。そして、餅のおいしいことおいしいこと!
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お隣の「漆器蔵」では漆器を購入できます
SATONO&駅弁&地酒&餅&漆器で大満足の初日が終了。この日は、喜多方駅から車で20分ほどの熱塩温泉で1泊しました。
日中線記念館
日中線記念館に行こう
2日目は、熱塩温泉から徒歩10分ほどのところにある「日中線記念館」へ。国鉄日中線は1984年まで運行していた路線で、喜多方駅から熱塩駅までの11.6キロメートルを結んでいました。
終点の熱塩駅を改装して、日中線記念館として保存・利用されています。開館時間は午前9時から午後4時まで。
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欧風のムード漂う日中線記念館
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改札口も当時のままの雰囲気
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たくさんの展示があります
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ホームだった側も素敵!
日中線といえば「日中走らぬ日中線」というフレーズが有名でした。私が生まれた1977年の時刻表を見ると、走っているのは朝、夕方、夜の1日3往復のみ。確かに日中は走っていません。乗客はおそらく学生さんが中心だったのでしょう。
廃線になってしまったのは残念ですが、駅がいい形で残っているのは鉄道ファンとしてありがたいです。
さらに、
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ラッセル車も保存されていますし、
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オハフ61客車も保存されています。そして、なんとこのオハフ61客車、
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スイッチをONにすると当時の音が流れるのです!
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頭の中で日中線が復活! これはいい時間!
他にも転車台が残っていたり、当時の踏切が残っていたり。トレイン・タイムスリップが楽しめる日中線記念館へぜひ!
山都駅
山都駅の近くにはこんな名所も
この日は天候不良のため行けませんでしたが、喜多方駅のお隣、JR山都駅にも見どころがあります。2024年6月に『鉄道ひとり旅』という番組で降りましたので、その時の写真を使って少しだけご紹介させてください。
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喜多方駅から約10分、山都駅
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ホームには明治42年に建てられた油庫が
かつてのランプ保管小屋(油庫)がまだきれいな形で残っています。よく見ると入り口がアーチ型で、段ごとに煉瓦の小口や長手面が交互に現れるイギリス積み。この「油庫」は近代化産業遺産に認定されています。磐越西線ではJR馬下駅にもありますが、色や形が微妙に違っていて面白いです。
そして山都駅から徒歩20分ほどのところにあるのが、
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一の戸橋梁!(逆光ですみません)
この一の戸橋梁は、1910年(明治43年)に開通した橋で、完成当初は東洋一とも呼ばれていたそうです。なんと言っても形がカッコいいです。こちらも近代化産業遺産に認定されています。
土日はSLばんえつ物語号が走るので、撮影地としても有名。
次は晴れた日にビシッと撮りに来ましょう!
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どーんと山都駅に向かう姿もカッコいい
今回はSATONOを中心とした旅をお届けしました。
観光列車は車両が豪華なので非日常感が味わえますし、乗っていると「へぇ、こんなところがあるんだ!」という新たな発見があります。磐越西線は何度も乗っている路線ですが、SATONOから見える景色はいつもと違って見えました。みなさんもぜひ乗りに行ってみてください!
東京駅に到着
信越本線【新潟―直江津】の旅。鉄道のまちや海沿い駅で途中下車
掲載情報は2024年11月12日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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