雪の現状とその未来を皆で考えるイベント、富山で2日間開催。絵本読み聞かせも


富山県富山市に本社を構えるTOYAMATOは、冬季産業再生機構、島屋、シマキュウ、富山県スキー連盟と連携し、気候変動により影響を受ける雪の現状と、その持続可能な活用方法について世代を超えて皆で考えるイベントを、11月29日(金)・30日(土)に開催する。

イベント開催の背景と目的

昨今の訪日外国人の増加に伴い、日本の雪が持つポテンシャルが「雪資源」として関心を集め、地域産業や観光業、さらには交通インフラの整備など、さまざまな分野で冬季産業が注目されている。

2020年までの50年間での降雪量の変化(cm)
(赤色は統計的に有意なところを示す)

2000年代から気温が2℃上昇した2030年代の積雪地域の予測図
(白馬岳上空から見た富山湾と富山平野の積雪)

しかし、地球温暖化による雪資源への影響は非常に深刻であり、雪国である富山県も例外ではない。同県では、年々雪の量が減少しており、過去50年で平地の降雪量が大幅に減っているという。

雪国である富山県では、雪は生活や産業に深く根ざした資源であり、水資源の供給、発電、観光など、さまざまな分野で重要な役割を果たしてきた。このような雪資源を守り、同県の自然環境と地域社会の未来を維持するためには、住民一人ひとりの意識と行動が不可欠だ。そこで、同イベントを通して、子どもから大人まで、この現実に向き合う機会となること、そして富山の冬季産業を持続可能にし、地域の発展を促進することを目指す。

絵本『ゆきゆきだいすき』の読み聞かせイベント


11月29日(金)16:00~は、富山市立中央児童館にて、絵本『ゆきゆきだいすき』(え・うえむらあいこ/さく・やおりょうたろう)の読み聞かせイベントを実施し、雪の大切さについて子どもたちに伝える。


『ゆきゆきだいすき』は、冬季産業再生機構のアンバサダーで、元フリースタイルスキー・モーグル日本代表の上村愛子氏がイラストを手掛けた絵本。冬季産業再生機構「SAVE THE SNOW」プロジェクト第1弾として、素晴らしい雪のある風景をいつまでも残していきたい、みんなに伝えたいという想いから制作され、2022年11月に発売された。


当日は、上村愛子氏のほか、冬季産業再生機構の代表理事で、元アルペンスキー日本代表の皆川賢太郎氏、


同機構の専務理事で、TOYAMATO代表取締役社長の青井茂氏が登壇する。

パネルディスカッション&立食パーティー実施

11月30日(土)10:00~14:00には、富山県美術館3Fの「ビビビとジュルリ」にて、パネルディスカッション・立食パーティーを実施。定員は、大人25名、高校生以下15名の計40名で、専用フォームにて申し込みを受け付けている。入場料は、食事代込で大人6,000円、高校生以下は無料だ。

会場では、富山県内の雪資源や冬季産業の課題についてパネルディスカッションを行い、立食パーティーでの親睦を通じて、地域社会における雪の果たす役割とその未来を共に考える。


当日は、全日本スキー連盟ナショナルデモンストレーターの高瀬慎一氏や、皆川賢太郎氏、青井茂氏が登壇する。

富山まちづくり会社・TOYAMATO

TOYAMATOは、富山にゆかりのある青井茂氏、富山を代表する北日本新聞社、富山出身のプロ野球選手・石川歩氏の異業種三者によって2019年12月に設立された富山まちづくり会社。富山と何かをつなぎ、富山と共に新しい事業を創造するチームであり、富山を世界一ワクワクするまちにすることをミッションとしている。

冬季産業再生機構の活動

冬季産業再生機構は、2021年に設立された財団。皆川賢太郎氏が代表理事を務めている。雪を資源と捉え、刻々と変化する地球環境に配慮するとともに、地球温暖化や海洋汚染、森林破壊や大気汚染といった環境破壊がもたらす影響の調査・研究、および問題解決に向けて持続可能な取り組みを推進し、循環型社会の実現に寄与することを目的としている。

中心事業として「SAVE THE SNOW」を主催。「SAVE THE SNOW」の富山県での活動として、絵本『ゆきゆだいすき』100冊の寄贈や、富山第一高等学校スキー部などとの「プロギング」の実施などがある。

プロギング(plogging)は、ジョギングしながらゴミを拾うフィットネスで、同機構が掲げる「SAVE THE SNOW」の精神と合致する取り組みであり、アスリートや県内外の経営者も不定期で参加している。

この機会に、富山県の雪の現状と未来について一緒に考えてみては。

イベント詳細:https://toyamato.jp/topics/archives/659

■絵本『ゆきゆきだいすき』読み聞かせイベント
日時:11月29日(金)16:00~
会場:富山市立中央児童館
住所:富山県富山市新富町1丁目2-3

■パネルディスカッション・立食パーティー
日時:11月30日(土)10:00~14:00
会場:ビビビとジュルリ
住所:富山県富山市木場町3-20 富山県美術館3F
定員:40名(大人25名、高校生以下15名)
申込みフォーム:https://forms.gle/Ma9rGPyadHA25qEv5

※資料提供:富山県環境科学センター
https://www.pref.toyama.jp/1730/otenkifair2022/raininfuture_toyama.html

(Higuchi)

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