ニューヒロイン「Rain Tree」17人に幸あれ 歓喜と試練のメジャーデビュー
その瞬間、メンバーの何人かから「珠」のような涙が流れました――。
2015年1月、キングレコードよりメジャーデビュー決定。バックスクリーンにその文字が踊り出た時、ステージ上の17人は涙しました。確かに嬉しいには決まっています。が、彼女たちのここまでの道のりを考えると、その涙にはワケがあると思うのです。そして、壇上で流した「第二の涙」のワケも。
秋元康・総合プロデュースIdol 3.0 projectでは新たなアイドルを生み出すため、半年間のオーディションを経て、11人が選ばれました。彼女たちは「WHITE SCORPION」として2023年10月に『眼差しSniper』でデビュー。現在、6thシングル『動く唇』が披露。ダンスとパフォーマンスのキレは新人らしからぬ大物感を出しています。そしてステージ上では、独特の存在感を示しつつあります。
そのWHITE SCORPIONにセレクトから漏れたけれど、最終審査まで行き、文字通り「FINALIST」という名前で今年の猛暑の中、各地でパフォーマンスを繰り広げてきました。メンバーは17人。オリジナル楽曲『命しか捧げるものがない』を都内近郊で披露してきました。
まだデビューしていないにも関わらず、酷暑・猛暑でのパフォーマンス。そして、「もはやプロ」として認識せざるを得ないのが2024年8月18日「有明ガーデン」でのトラブルでの対応でした。2倍速で『命しか捧げるものがない』かかりました。サビの前で停まりましたが、ここまでを2倍速でダンスをする17人。リスタートしますが、今度はサビで音が止まってしまいます。17人はどうしたか。アカペラで歌い続けました。デビューしていないにも関わらず、そのプロ根性にネット上では拍手されています。
ステージ上では、笑顔で「びっくりしたー」と話し合うメンバーたち。当時の様子をメンバーのタマは
「音源では得られないものが生歌にはあるなって、他のアイドルの方を観ていて思っていました。熱量や想いがちゃんと乗るじゃないですか。それが伝わりやすいパフォーマンスにはなったと思うんです。けど……やっぱり初披露だったので悔しい部分はありました。」と幣サイト「TABLO」で語っています。(涙を勇気に変えて 「FINALIST」『タマ』インタビュー「王道を歩いていきたいです」 | Page 2| TABLO)
こういった「17人で何事も乗り越えていこう」という姿勢は、見ている側にも伝わっていたでしょう。
そして2024年10月9日に、とうとうキングレコードよりメジャーデビューが発表されました。冒頭の涙の描写はこの瞬間です。挫折から立ち上がり、1年間を実は不安の中で過ごしてきた17人。歓喜の次には試練が待っていました。楽曲は選抜制をとるというアナウンス。メンバーの表情やコメントも「17人で歌えるものだと思っていた」といったコメントがなされました。「第二の涙」です。
この「歓喜と不安」は、当時のAKB48を追想させました。名物となった「AKB総選挙」も大きな選抜制です。ステージでは、順位が上がって笑顔のメンバー。下がって涙を流すメンバー。悲喜そのものを、ファンの前に出していきます。ここが従来のアイドルと異なる点でした。過酷と言う人もいました。が、逆にその努力を支えようとファンの推しが支えにもなったと言えます。順位発表で号泣した、あるメンバーは「良い経験だった。今のメンバーにもあの経験は味わっても良いのではないか」とも語っています。
AKB選抜を彷彿させるのであるならば、あの頃のマインドを持った新しいファンがこのRain Treeを推す可能性は多いにあると感じました。
今夏の「お台場冒険王」でWHITE SCORPION(「ホワスピ」)がAKB48の夏の代表曲『Everyday、カチューシャ』をパフォーマンス。ホワスピのカラーではないキラキラ感ですが、それを完全に自分たちのものにしたステージでした。鳥肌モノでした。Rain Treeも2025年1月デビュー以降、AKBグループの代表曲を演じても良いのかも知れません。『命しか捧げるものがない』の世界観とは真逆なギャップを出せば、Rain Treeの新しい魅力を出せる気もします。
現在は、アイドル戦国時代です。韓流アイドルが時代を席巻。20年以上続いている岩盤支持層がある伝統のハロプロ。時代を巻き込み、15年輝いているAKB48グループ。そしてトップの座に君臨し続ける坂道グループ(乃木坂、日向坂、櫻坂)。指原莉乃プロデュースのイコールラブ、ノットイコールミー、ニアリーイコールジョイ(カタカナ表記にしています)。それ以外にも地下アイドルと呼ばれていたのも過去の事、地下の枠を超えてしまったiLIFE!やFRUITS ZIPPERらの新勢力。
今のアイドル界は、どこに目標を定めて良いのか分からない大きな海のようで、アイドルはそこに乗り出す舟のようだと感じます。Rain Treeは挫折を味わいました。試練を与えられました。これを乗り越える姿をファンに見せていけば、アイドル界という大海原を進んで行けるのではないかと思っています。
17人に幸あれ
と9日の歓喜と試練のデビュー発表を見て感じました。(文・写真@久田将義)
関連記事リンク(外部サイト)
羽生結弦の親密ベッド写真が流出…お相手の女子選手は過去に「黒い疑惑」も
ヤラセの証拠撮った! 日テレ24時間テレビの捏造疑惑 女優・黒木瞳のそばでずっと黙っていた“アイツ”
2020年度女子アナ界(バストの)大型新人!? フジTV・渡邊渚アナがデカいと話題! 「Gか」と推定する人も!
TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。
ウェブサイト: https://tablo.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。