Diana Chiakiによる、夜の時間のためのアルバム「UNDER CONTROL」

2024/10/07 17:00 NeoL／ネオエル

ミニマルで乾いたサウンドとリヴァーブが、音と音の隙間に現れる空間を描き、夜の時間を舞台にしたサウンドスケープを創り出す

実験的でダークなサウンドを得意とするDiana Chiakiが、新アルバム「UNDER CONTROL」をMars89主宰のレーベルNocturnal Technologyからリリースする。
これまでBoiler Room やFUJI ROCK FESTIVALなどの大型フェスティバルから、東京のアンダーグラウンドなテクノシーン、さらにDiorやGUCCIといったハイブランドのイベントにまで出演。UKのNTS RADIOでは、彼女が得意とするサウンドを活かしたミックスを数多く提供、他のアーティストの楽曲プロデュースやCMの楽曲制作でもその才能を発揮してきた。

新作「UNDER CONTROL」は、深夜0時から日が上る6時までの世界を描いた作品で、静寂の中に秘められた夜の世界のエネルギーが、乾いた音と、その隙間を漂うリヴァーブで表現されている。静かな中にも緊張感が漂う音の世界が広げられ、聴く者たちと夜の時間帯を共有する。
音楽的にミニマルさを追求することにフォーカスした彼女は、製作中には、身心もミニマルであることを意識し、眠っている間の時間や無意識の思考などオートマティズム的な状態と、意識的に自分自身をコントロールするという状態の両端を意識することを考えていたと語る。
夜を思わせる怪しさと、何かが始まるような期待を感じさせる「00:00」を導入に、パワフルで歪んだベースラインが特徴のスローテクノチューン「02:00」などを経て、時計の音が静けさとともに焦燥感を煽るような「04:00」へと繋がる。そして低い重心で走り抜けて行くような「06:00」が最後を締めくくる。
アートワークにはパリを拠点に活動するタトゥーアーティストliliknightlyのドローイングを起用。サウンドと同じく、怪しくもゴシックな美しさが表現されている。

フォーマットはデジタルとカセットテープの二種類。物理的に作品を所有する喜びと、未来のための持続可能性を両立させるための方法として、再生プラスチックを使用したカセットテープが採用されている。