【ライヴ・レポート】安月名莉子、mekakusheとのツーマンで二人でつくり出した優しく特別な世界

2024/08/21 18:00 OTOTOY

2024年8月12日。アニソンシンガー・SSWとして活躍する安月名莉子が主催するツーマンライヴ・イベント〈Rikommend vol.2〉が東京・渋谷STAR LOUNGEにて開催された。

タイトルの通り、安月名莉子が「オススメする」アーティストとのツーマンライヴイベントである、この〈Rikommend〉。第2回である今回は、mekakusheを招いての開催。ふたりの音楽でどんな化学反応が起きるのか、期待に胸を膨らませて会場へと向かった。

ライヴは、mekakusheのステージからスタート。まずは“片想いマグネット”、“ペーパークラフト”を披露し、会場を自らの色に染め上げていく。今回のライヴでは、ピアノ1台による弾き語りのスタイルでのパフォーマンスを行ったmekakushe。バンドセットや音源としてリリースされているカラフルなものとは異なり、すごくシンプルなアレンジでのライヴだ。様々な要素を削ぎ落としているからこそ、その優しくも甘い歌声がまっすぐに届き、彼女が作り出す世界にどっぷりと浸かることができた。

【ライヴ・レポート】安月名莉子、mekakusheとのツーマンで二人でつくり出した優しく特別な世界

2曲を歌い終えたあとは、MCへ。今回の公演の主催である安月名莉子について「たまごっち友達」だと語っていたmekakushe。ちなみに、最新バージョンのたまごっちを持っているmekakusheに対して、安月名のものは白黒のものだとのこと。いつか通信をしたいと話し、独特の空気感で客席を和ませていた。

続いて披露された“想うということ”は、「あれ?キー合ってるかな?」とキーを探すところからスタート。マイペースな一面も彼女の持ち味である。ライヴはそのあとも、ゆったりとした雰囲気で進む。mekakusheはさらに、「世界が終わる前日」を描いた“日曜日”という曲を歌唱。その歌声は様々な恐怖や不安が世の中を襲う現代において、聴く者の心を少し安心させるようだった。

ライヴはさらに、“グレープフルーツ”、“ばらの花”へと展開。吐息でさえも、美しく感じさせるほど透明感のある歌声を届けていくる。最後は、愛する人への想いを宇宙に重ねて描いたファンタジー・バラード“うわのそら”を、浮遊感たっぷりに歌唱。最後は、丁寧なお辞儀をしてステージを後にした。

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少しのインターバルを挟み、SEと共にこの日の主催である、安月名莉子が登場。『彼方のアストラ』EDテーマ“Glow at the Velocity of Light”をクラップと共に歌い上げ、観客を一気に盛り上げていく。安月名はさらに、トレードマークであるアコースティック・ギターを携え、“はいてはすう”をパフォーマンス。続いて、「一緒に音楽を作っていきましょう！」と叫び、オケのビートに、アコギの音色を重ねながら、“Shouting My Soul”を熱唱。これまでのmekakusheの空気とはまた違った、個性を打ち出していく。
安月名はさらに、自身で初めて作詞・作曲した楽曲“Forever”、エモーショナルなロック・バラード“シルバーフラワールド”と繋げ、うたに込めた想いを届けていく。エッヂの効いたギターの音に負けない、力強い歌声が安月名の大きな魅力であり、その力が多くの人に愛される所以なのだと感じた。

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MCのなかでは、今回の「リコメンド」相手であるmekakusheについて語る。安月名から見た、mekakusheの魅力とは、歌詞がすっと心に入ってきて、キュンとするところにあるという。その後、安月名は自分の大好きなアーティストとともにライヴができる喜びを伝え、この日を選んで来てくれた観客へ大きな感謝を言葉にした。

後半は、“ないものねだらせたもん勝ち”からスタート。ギターをかき鳴らしながら、客席一体となって、「Wild & Free! Go my way!」と叫び、ロックな安月名の姿を見せつける。続いては、「心の青い炎を燃やしていきます」と宣言し、自身が作詞・作曲を手がけた“BLUE CYALUME”へ。客席には、タイトルの通り、青いペンライトが輝き、安月名の歌に聴き入っていた。

“DAISY”で熱気のこもった歌唱を聴かせ、本編ラストはTVアニメ「メイドインアビス烈日の黄金郷」OPテーマである“かたち”を披露。熱い想いと優しい歌声が、最後まで響いていた。

【ライヴ・レポート】安月名莉子、mekakusheとのツーマンで二人でつくり出した優しく特別な世界

アンコールは、安月名がステージに現れ、少し照れながらも嬉しそうに、2024年11月16日にワンマンライブを開催することを発表した。そのタイトルは〈Littt!!!〉。ちなみに「Lit」とは、主にヒップホップ文化で使われるスラングで、「素晴らしい」「盛り上がっている」などの意味を持つ。安月名は、その「Lit」にさらに「t」を2つ、「!」を3つ追加して元気な感じにしました! と語っており、タイトルからもこの日に向けた気合いが伝わってきた。

その後、安月名莉子に呼び込まれたmekakusheがステージに登場。この日限りのスペシャルコラボが行われた。歌う前でのトークでは、互いの共通の趣味である、たまごっちの話で盛り上がる。ふたりは以前からずっと知り合いだったわけではないとのことだが、とても良い雰囲気が出来上がっており、今後どんどん仲良くなっていきそうな予感がした。

【ライヴ・レポート】安月名莉子、mekakusheとのツーマンで二人でつくり出した優しく特別な世界

コラボの1曲目は、mekakusheの楽曲“かくれんぼ”。こちらは安月名もYouTubeでカバーしていた楽曲だ。mekakusheのピアノ伴奏に合わせて、ふたりは息のあったコンビネーションで観客を魅了。最後は、安月名のデビュー曲“君にふれて”を、今度は安月名のギターとともに歌い上げる。ふたりの優しさと強さが歌となって、空気に溶けていく。とても素敵な、特別な時間だった。こうして、安月名莉子のツーマンライヴ・イベント〈Rikommend vol.2〉は、大きな拍手に包まれながら、幕を閉じた。

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