【ライヴ・レポート】「最高の夏の思い出を作りましょう！」──岡咲美保、”ハッピー”と笑顔で会場を包み込んだ2ndワンマン・ライヴ

2024年8月10日。声優・アーティスト、岡咲美保のワンマンライヴ〈Miho Okasaki 2nd LIVE 2024 〜ハッピーメモリー〜 supported by animelo〉が、東京・文京シビックホール 大ホールにて開催された。

声優として、TVアニメ「転生したらスライムだった件」の主人公のリムル役のほか、様々な方面で活躍する岡咲美保。2024年の1月に行われた初のワンマンライヴを大成功に収め、アーティストとしての活躍にも大きな期待が高まるなか開催される、今回の2nd ワンマンライヴ。会場には多くのファンが集結し、開演前から彼女の登場を今か今かと待ち望んでいた。

ライヴは「最高の夏の思い出を作りましょう！」という岡咲の言葉と共に元気よくスタート。セットリストの1曲目は、先日リリースされたばかりの4th シングルの表題曲“ハピメモ”。岡咲は、「夏のお嬢さん」をテーマに、イメージカラーの黄色に夏らしく爽やかなブルーをあしらった衣装で会場全体に笑顔を振りまいていく。そこからさらに、岡咲のアーティスト・デビュー曲の“ハピネス”、そして“MY SPIRAL”へと繋ぎ、とにかく楽しさ全開の、タイトルの通りのハッピーな世界を序盤から展開していった。

序盤から一気に盛り上げたあとのMCでは、この夏の日の天気にも触れ、「暑いですよねー。こんな時には扇子があったら良いんじゃないでしょうか？あ！こんなところに扇子が！」とグッズの「ハピメモ扇子」を紹介。抜群のユーモアのセンスも、彼女の魅力のひとつだ。

そして次のブロックでは、その「ハピメモ扇子」を振り回して、“アンビリバボーアンセム”を披露。大歓声のコール&レスポンスを巻き起こしたかと思えば、次の“バブルス”では、圧巻の歌声で魅了。ライヴはさらに、この日が初披露となる“結ぶ因果率”や、“片想いのサイン”、“Maybeヒロイン”といった2nd アルバム『DREAMING』の収録楽曲を披露していく。これが2ndワンマンライブとは思えないほど、堂々とした佇まいで観客を大いに沸かせた。

ライヴはここから中盤戦。MCコーナーで会場のステージ横の花道まで移動し、ファンと近い位置へとトラベルしたあとは、ブルーのペンライトが会場中に輝くなか“ココロトラベル”をパフォーマンス。続く“カレイドスコープ”では、ステージ中央に用意された高い台へと登り、大きな存在感を見せた。

岡咲自身が作詞した“あと、ちょっと”で、観客の心をグッと掴むと、岡咲はステージを後にする。その間はバンドメンバーである「美保のこと支え隊」によるセッションへ。安定感のあるド迫力の演奏を見せつけると、白い衣装に包んだ岡咲がステージへと再び姿を現す。

ここからは、“マボロシマジック”、“ミラー”と言ったダークな楽曲をパフォーマンス。序盤からのハッピーな空気をガラッと雰囲気を変え、新たな魅力を作り出していった。こういったイメージの違う楽曲を歌いこなすことができるのも、彼女が声優というフィールドで、様々な表現を会得してきているからなのだろうと感じた。

4thシングル収録の楽曲“夜ふかしダンス”まで歌い終わると、「まだまだ盛り上がれますか!」と客席を盛り上げ、壮大なナンバー“琥珀の心音”、ゴリゴリのロック・チューン“Starting Bell”を立て続けに。全身全霊を込めた熱唱が、聴く者の心を震わせた。

ライヴはここから終盤へ。バラード曲のコーナーでまず披露されたのは、“フリージア”。こちらは、はじめての挑戦となるアコースティック・バージョンでの歌唱。音数が少ないからこそ、岡咲の歌声がまっすぐに届いてくるのを感じた。続く、TV アニメ「THE NEW GATE」のED主題歌“カナタボシ”では、ステージ上に星空が輝く。ハッピーなオーラが持ち味の岡咲だが、こういったバラード曲においてもしっかりと聴かせることのできるのは、歌の表現力の強さがあるからこそ。これからも彼女の歌は多くの人の心を掴んでいくのだと、確信したコーナーだった。

本編ラストは、2ndアルバムのリード曲“スターフラワー”。岡咲のリクエスト通りに、ペンライトで雪景色に彩られた会場に、クラップが鳴る。さらに、随所で観客席から大合唱が響き、ライヴというものの醍醐味を存分に感じさせた。

大きな大きな「おみほ!」の声に応えるように、アンコールは“ワラウカドニハ！”でスタート。岡咲は、岡山出身らしく桃太郎・・ではなく、美保太郎として登場し、サインボールのきびだんごをステージ上から投げ、集まったファンを次々にお供にしていった。次に披露した『ペタルズ』では、スマートフォンでの撮影OKの“ハッピーメモリータイム”と称されたコーナーへ。岡咲は、客席に向けて全力の笑顔を振り撒いていく。後に、「変に緊張しちゃって、歌詞間違えちゃったー！」と素直に話していたが、その姿も素敵な夏の思い出のひとつになるのだろう。最後は、『インフィニット』をパフォーマンス。〈Miho Okasaki 2nd LIVE 2024 〜ハッピーメモリー〜 supported by animelo〉は、終始ハッピーなオーラに包まれて、幕を閉じた。

こうして、集まったファンと共に幸せな夏の思い出を作り上げた岡咲美保。終盤のMCの中で、彼女は「武道館に行くぞー！えいえいおー！」と宣言していたが、この日の盛り上がりを見ていると、その夢が叶うのはそう遠くない未来のような気がしてくる。声優として、アーティストとして、岡咲美保はこれからもたくさんの幸せな思い出を作っていくはずだ。

取材&文 : 西田健

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ライヴ情報

■岡咲美保〈Miho Okasaki 2nd LIVE 2024 〜ハッピーメモリー〜 supported by animelo〉セットリスト
M1.ハピネス
M2.ハピメモ
M3.MY SPIRAL
M4.アンビリバボーアンセム
M5.バブルス
M6.結ぶ因果率
M7.片思いのサイン
M8.Maybeヒロイン
M9.ココロトラベル
M10.カレイドスコープ
M11.あと、ちょっと
M12.マボロシマジック
M13.ミラー
M14.夜ふかしダンス
M15.琥珀の心音
M16.Staring Bell
M17.フリージア
M18.カナタボシ
M19.スターフラワー
M20.ワラウカドニハ！
M21.ペタルズ
M22.インフィニット

インフォメーション

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