今では考えられないような凡ミス!国会図書館で起きた大珍事

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1972年(昭和47年)の4月、ドラマ「中学生日記」放送開始(9日)、日銀が創業以来初の赤字決済(14日)、漫画「ドカベン」連載開始(24日)などがありました。これら時代を表す様々な注目ニュースの裏で、密かに注目を集めた三面記事をご紹介します。

国会図書館の緩すぎる管理 マルクスの「資本論」初版本盗難
世界でも100部ほどしか残っていない貴重本である、経済学者カール・マルクスの著作『資本論』の初版本が、国会図書館から昭和46年末に盗まれていたことが4月27日、明らかになった。犯行は館内閲覧に限定している同図書館の貸し出し業務が、貴重本でも入館票の提示だけで行われていることに目を付けた巧みなもの。入館後「入館票を紛失した」と再交付を受けた犯人は、初めに手に入れた入館票で本を借り、貸出印の押されていない白紙の再交付入館票を退出時に見せて館外に出たとされる。新聞報道で事件を知った都内の古書店主が「来店した男から『資本論』を購入した」と届け出て、同書は国会図書館に戻ったが、同時にそのずさんな管理体制に避難が集まった。

【出典】週刊昭和タイムズ(昭和47年)

いつの時代も抜け道を考える輩は出てくるようですが、それにしても無事に貴重な本が戻って来て本当に良かったですね。

(Written by 山岸悠也)

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