奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!

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奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!
「奨学金」とは簡単に言うと、学習意欲のある学生が経済的な理由などで進学をあきらめなくてもいいように支援してくれる制度のこと。

ごく限られた人が利用するイメージかもしれないけれど、実は日本の学生の約2人に1人が使っているほど身近な制度になりつつあるんだよ。

そこで今回はファイナンシャルプランナーの冨士野喜子さんに奨学金について話を聞いてみた!

【教えてくれるのは】
冨士野喜子さん
奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!
ふじのFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー。
教育出版会社、外資系生命保険会社を経て、2012年にFPとして独立。「わかりやすく、親切、ていねいに」をモットーに、個人向けのマネー相談やFPの資格取得講座等を行う傍ら、ラジオ出演や子ども向けのマネー講座の講師をするなど幅広い年代に向けてお金に関する情報発信を行っている。

奨学金とは?制度の概要をわかりやすく解説

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!まずは奨学金制度を利用するために知っておきたい基本的な話をしよう。

ここでは日本の多くの学生が利用する「日本学生支援機構(JASSO)」を例に解説していくよ。

実際には、奨学金事業を取り入れている団体はほかにもたくさんある。

この後、記事の中で具体例をいくつか紹介していくけど、「どんな人がもらえるのか?」「いくら受け取れるのか?」といった内容は団体によって違うので、詳細は各ホームページで確認してみてね。

奨学金制度ってどういう仕組みなの?

奨学金制度は、能力のある学生が、経済的な理由で進学をあきらめなくてもいいようにとつくられたもの。

代表的なのは、国の奨学金事業「日本学生支援機構(JASSO)」だ。

また、地方自治体や大学、企業なども奨学金事業を取り入れており、その数はおよそ3800団体にのぼる。

奨学金は誰でも借りられる(もらえる)?

JASSOの奨学金は、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校に進学予定、もしくは在学中の学生が利用することができる。

申し込みの際は、返還不要の「給付型」要返還の「貸与型」で条件が異なるので、それらを満たす必要がある。

また奨学金を受け取るためには「学力基準」「家計基準」をクリアしなければならない。

奨学金はどんな人がもらえるの?

JASSOの給付型奨学金の利用は、住民税非課税またはそれに準ずる世帯など、経済的にとくに厳しい家庭の学生が対象となる。

家庭の収入が少ない人ほど、支給額も優遇される仕組みだ。

また国の制度により、対象学生は給付型奨学金と合わせて、大学などの授業料や入学金の免除あるいは減額も受けることができるようになった。

奨学金は何人に1人が利用してるの?

日本学生支援機構(JASSO)の「2020年度学生生活調査」によると、日本の学生のおよそ2人に1人が奨学金制度を利用している。

奨学金の使い道や用途に制限はあるの?

奨学金の使い道については、特に規定はない。

学費や教材費のほか、家賃や生活費として使う人もいる。

「予約採用」と「在学採用」の違いは?

JASSOの奨学金には「予約採用」と「在学採用」の2種類がある。

「予約採用」は高校3年生の春以降のタイミングに、進学後の奨学金受給を事前予約しておく方法。

「在学採用」は、進学先に入学した後、在籍する学校を通じて申し込むやり方だ。

予約採用は高校の先生が申請をサポートしてくれるが、在学採用は自分から情報をとりにいく必要がある。

予約採用の場合、高校卒業後でも2年以内なら出身校を通じて申し込むことができる。

一方、在学採用については、原則として春と秋の2回、募集がある。

高3の時点で「予約採用」に申し込むタイミングを逃してしまった人や、予約採用の審査で不採用だった人も、条件を満たすことができれば再度申し込める。

奨学金の申し込み時期は?

申し込む団体等によって違うので、詳細は各ホームページで確認してみてほしいが、ここではJASSO利用の学生の多くが申し込む「予約採用」を例に挙げよう。

【高校3年生】
春〜 在籍する学校を通して奨学金の申し込み

秋〜冬 採用候補者の決定通知の受け取り

【進学後】
春~ 進学届の提出

奨学生として採用・通知

奨学金の振り込み開始

奨学金申し込みの注意点とは?

これも申し込む団体等によって詳細が異なるが、以下のような点は確認しておきたい。

特に「予約採用」で決定通知を受け取ったとしても、志望校に無事合格し入学後に正式に手続きをすることで、初めて奨学金を受け取ることができる(つまり、入学前に必要なお金は用意する必要がある)ことが多いということは頭に入れておこう。

・本人と生計維持者(原則として父母)のマイナンバーが必要

・貸与型は連帯保証をつけなければならない。もし親族に保証人を頼む場合は、印鑑証明なども提出するので事前にお願いしておくこと。

・奨学金は入学前には振り込まれないので、入学までに必要なお金は別に用意する必要がある

奨学金の種類の違いを徹底解説!

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!基本がわかったところで、ここからは実際に利用を検討するうえで知っておきたい奨学金の違いについてくわしく説明していくよ。

公的奨学金とは?

公的奨学金とは、国や地方自治体で行っている奨学金のこと。

その代表とも言えるのが日本学生支援機構(JASSO)だ。

もともとは、1943年に創立された大日本育英会の利子なしの貸与型(=返さなければならない)奨学金制度から始まり、その後利子ありの奨学金もスタート。

2017年には、経済的にとくに厳しい世帯に向け、給付型(=返さなくてもよい)の奨学金制度も始まった。

民間奨学金とは?

民間奨学金とは民間企業や公益法人、個人などが独自で行っている奨学金事業のことをいう。

申し込み時期にはばらつきがあり、入学前の事前申し込みのほか、進学後に募集するケースも多くみられる。

主に在籍する学校を通じて応募する場合と、自分で直接応募する場合がある。

奨学金の情報収集については、インターネットやSNSのほか、学校の掲示板などもうまく活用しよう。

給付型奨学金とは?

給付型奨学金とは返済不要の奨学金だ。

JASSOの場合、「学力」「家の収入・資産」などの条件をすべて満たす学生なら誰でも支給を受けることができる。

支給額は世帯の所得に合わせて3段階にわかれ、それぞれに定める金額が毎月振り込まれる仕組みだ。

学力基準は5段階評価で3.5以上という規定はあるものの、当てはまらなくても学ぶ意欲が重視される。

ただし、しっかり勉強しないと、途中で支援が打ち切られることも。

2020年、国は教育の機会の平等化を進めるため「高等教育の就学支援新制度」を設立し、給付型奨学金を受ける学生は、大学などの授業料や入学金の免除あるいは減額も受けられるようになった。

進学先の学校で別途申し込むことができるので、聞いてみるといいだろう。

奨学金給付の前提として、進学先の学校が国や自治体などから給付対象校として認められている必要がある。

進みたい学校が対象となっているか、文部科学省のページから確認してみよう。

<支援の対象となる大学・短大・高専・専門学校一覧>

貸与型奨学金とは?

貸与型奨学金は「借りるお金」なので、卒業後に返済する必要がある奨学金のこと。

「第一種奨学金(利子なし)」と、「第二種奨学金(利子あり)」の2種類があり、それぞれに「学力基準」「家計基準」は異なる。

定められた基準を満たせば「第一種奨学金」と「第二種奨学金」を併用することもできるが、借りすぎには注意が必要だ。

貸与型奨学金も給付型奨学金と同じように、進学先の学校が国や自治体などから、奨学金貸与の対象校と認められていなければならない。

大学・短期大学・高等専門学校はほぼすべてが対象だが、専門学校は学校や学科によるため、事前にチェックが必要だ。

<専修学校(専門課程)の貸与奨学金対象学科登録校>

留学でも奨学金は利用できる?

JASSO含むいくつかの団体等においては、留学に向けた奨学金制度もある。

給付型奨学金は海外大学に直接留学する人や、海外大学との交流協定の下実施される短期派遣プログラムへの参加学生への支援のほか、「トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム」という高校生や大学生・短期大学生・専門学校生などを対象とした支援制度がある。

また、このほかに有利子の貸与型奨学金制度も設けられてる。

奨学金と教育ローンの違いは?

奨学金の場合、お金を借りるのは学生自身だ。

在籍する学校を通して申請し、毎月一定額が本人の口座に振り込まれる。募集期間が決まっているのも特徴だ。

一方教育ローンは、親が借りるもの。

国の教育ローン「日本政策金融公庫」の場合、利用したいときに申し込むことができて、1年のうちに必要なお金を一度で受け取れるのが奨学金と違うところだ。

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専門家が回答!奨学金の気になるQ&A

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!ここからはは奨学金についてみんなが気になっていることをQ&Aで紹介していくよ。

Q:奨学金はいくら借りられる(もらえる)?

A:給付型か貸与型かなど、条件により変わるのでひとことでは言えないが、ざっくり言うと月額数万円前後~10万円前後のイメージ。

ここでは目安として「私大・自宅外通学・4人家族・会社員」の場合を以下に記載するよ。

<貸与型奨学金・利子なし>
年収の上限額目安は803万円 →月額2万円~6万4000円借りられる

<貸与型奨学金・利子あり>
年収の上限額目安は1250万円 →月額2万円~12万円借りられる

<給付型奨学金>
・年収271万円以下 →月額7万5800円支給
・年収303万円以下 →月額5万600円支給
・年収378万円以下 →月額2万5300円支給

また、JASSOの奨学金は以下の条件によって支給される金額が変わる。
・家の収入額
・貸与型or給付型
・進学先の学校(大学・短期大学・高等専門学校・専門学校など)
・国公立or私立
・自宅通学or一人暮らし
・家族構成
・第一種奨学金(利子なし)or第二種奨学金(利子あり)

JASSOホームページの「進学資金シミュレーター」にデータを入力すると、「奨学金に申し込めるか」「いくら借りられるのか」といった情報を知ることができるので便利だ。

ひとつの目安として一度シミュレーションしてみると、イメージがしやすくなるだろう。
<進学資金シミュレーター>

「進学資金シミュレーター」を使う際は親の年収などの入力が必要になるので、親と奨学金について話をするきっかけにもなるかもしれない。

Q:奨学金の返還方法は?

A:JASSOの貸与型奨学金は、卒業して7カ月めから口座引き落としでお金を返していく。

返還方法は2種類ある。

ひとつめは収入が少ない時期は少なく、収入が増えたら多く返す「所得連動返還方式」という方法。

そしてもうひとつは、ずっと一定の金額を返還していく「定額返還方式」だ。

「所得連動返還方式」は前年の所得に応じて、毎年返還金額が見直される。

無理なく返すことができるのがメリットだが、収入が少なければ返す期間はその分長くなっていく。

もうひとつの「定額返還方式」は毎月同じ金額なので、返す計画は立てやすいと言えるだろう。

利子なしの場合、どちらの変換方法にするかを選べるが、利子ありの場合は選ぶことはできず、定額返還方式で返していく。

Q:奨学金の返還期間や金額はどのくらい?

A:第一種(利子なし)で5万円を4年間(240万円)借りた場合、返還期間は15年間、月額約1万3333円(+利息)を返すことになる。

「所得連動返還方式」は毎月の返還金額によって返す期間が決まるが、「定額返還方式」は借りた総額によって期間が定まり(最長20年)、そのうえで毎月の返還金額が決定する。

Q:月々ちゃんと返していけるのか不安。毎月返済するお金の目安は?

A:確かに卒業してから返済することも考えていかないと、後々の生活が苦しくなることもある。

冨士野さんに聞いてみた。

「目安として、手取りに対して1割くらいの金額が無理なく返せるでしょう。

例えば手取り20万円なら、月に2万円返すイメージでしょうか。

これ以上になると、生活にもしわ寄せがくる可能性があります(冨士野さん)」
奨学金を返す金額や期間を具体的に知りたい人は、「奨学金貸与・返還シミュレーション」で試算してみて。

<進学資金シミュレーター>

Q:奨学金は本人が返さないとダメ?

A:もちろん、自分が借りた奨学金は自分で返さないといけない。

国の奨学金は利子が低く設定されているので、利用はしやすいと言えるけれど、あくまでも借金なので金額を決める際は慎重に。

「奨学金は借りる金額によっては、卒業後の生活にとても大きな影響を与えます。

この先、結婚や出産、子育てなどもあるかもしれません。

返済のシミュレーションをしてみて、「そこまでして勉強したいことなのか?」「社会人になった後でも勉強できることではないか?」など、親と一緒によく考えて決めましょう(冨士野さん)」

Q:奨学金の返還が難しいときはどうすればいいの?

A:病気や失業などで返還が難しい場合、救済制度を利用する方法がある(収入などの基準を満たすことが条件)。

月々に返す金額を減らしたり、一定期間返還を先送りにするなどするんだ。

もし返還期間が長くなったとしても、その分利息が増えるということはなく、返還予定金額は変わらない。

返還を延滞してしまうと、将来的にクレジットカードの利用が制限されたり、住宅ローンが組めなくなることもあるので気をつけたいところだ。

Q:もし奨学金を返還できなくなったら免除してくれることはあるの?

A:条件により、奨学金の返還が免除されることはある。

それは本人が死亡したり、精神や身体の障害で働くことができないと診断されたりした場合であるため、万が一の時とだけイメージしておこう。

【公的奨学金】を受け取れる団体等について

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!まずは公的奨学金から、具体的にどんなところから借りられる(もらえる)のかみてみよう。

日本学生支援機構(JASSO)

JASSOは国の奨学金制度であり、奨学金を借りる際に最初にチェックしておきたい団体だ。

一般的に奨学金というと「生活困難」「成績優秀」といったイメージが強いと思うけれど、JASSOの「学力基準」や「家計基準」は比較的緩く、多くの学生が利用しやすくなっている。

高等教育機関の学生などのうち、なんと32.6%(約3人に1人)がJASSOの奨学金を利用しているみたい。

JASSOには家計急変に対応する制度もあり、学ぶ意欲のある学生が利用しやすいよう、毎年少しずつ改正を重ねている。

採用人数(令和4年度実績)

<貸与型奨学金(大学院含む)>
第一種奨学金(無利子):46万7062名
第二種奨学金(有利子):66万4782名

<給付型奨学金>33万7389名

申込期間

<予約採用の場合>
高校3年生の春ごろから、在籍する学校を通して申し込む。学校により、募集回数や申し込みの締め切りが違うので気をつけよう。

浪人した場合でも、卒業後2年以内なら出身校を通じて予約採用の申し込みができる。

<在学採用の場合>
進学後、在籍する大学などを通して申し込む。

原則、春と秋の年2回募集がある。予約採用で不採用になった人でも、再度申し込むことができる。

支給期間

卒業・終了予定年月まで

採用基準

「家計基準」と「学力基準」を満たした人

地方自治体

JASSO以外にも、奨学金制度を取り入れている全国の地方自治体を一部紹介しよう。

奨学金事業を行っている県や市町村は少なくないので、進学先や自分が住む地域を調べてみよう。

例)給付型なら、広島県竹原市教育委員会、アヲハタ奨学基金、福岡県田川市など。貸与型なら、青森市教育委員会、長野県佐久市など。

【民間奨学金】を受け取れる団体等について

公的奨学金以外に、多くの民間企業や公益法人なども奨学金を支給している。

ここでは一部の企業・団体を紹介するよ。

公益財団法人江副記念リクルート財団

「リクルートスカラシップ」は「世界に挑戦し、ずば抜けた活躍をしそうな日本の若者」のための奨学金制度だ。

「器楽」「スポーツ」「アート」「学術」と4つの部門があり、それぞれ募集条件や採用人数も違う。

2023年度は4部門合わせて21名の奨学生が選ばれた。

ここではアート部門の例を見てみよう。

<2024年度「アート部門」募集>
・採用人数:2名程度
・WEBエントリー期間:2023年7月18日〜2023年9月18日23:59(日本時間)
・支給期間:2年間(それ以降も、毎年行われる更新審査で合格すれば27歳まで支給可能)
・支給金額:月額30万円・返済不要
・応募資格:1999年4月1日以降生まれの人/2024年4月〜2025年3月の間に、当財団の対象校に在籍または入学を目指す人(正規留学のみ)/美術作家として作品制作を通じて社会に貢献することを目指している人(デザイン、建築等専攻の人は応募不可)/現代アートの分野を学びたい人

公益財団法人キーエンス財団

キーエンス財団には、返済不要のふたつの奨学金がある。ひとつは「新1年生対象」。

もうひとつは「在学生対象」だ。ここでは新1年生に向けた奨学金募集の内容を例に挙げよう。

<2024年度「新大学1年生向け」募集>
・募集人数:600名程度
・申込期間:2024年2月1日〜4月5日
・支給期間:4年間
・支給金額:月額10万円・返済不要
・応募資格:2024年4月に日本の大学に入学する者/2024年4月1日現在、20歳以下である者/経済的な支援を必要とする者など
※在学生対象の給付金募集枠は「家計基準なし」「30万円一括給付」となる。

DAISO財団

DAISO財団は返済の必要がない給付型の奨学金による経済的支援を行っている。

<2024年度募集>
・採用人数:50名程度
・申込期間:2023年8月15日〜10月13日
・支給期間:4年間(最短修業年限)
・支給金額:月額5万円(年額60万円)・返済不要
・応募条件:2024年4月に1年生となり、国内の4年制の大学に入学する者/2024年4月1日現在、20歳以下である者/経済的な支援を必要とする者/向学心に富み、学業優秀であり、品行方正である者

【その他の奨学金】を受け取れる団体等について

上記のほかに、大学などの学校や外国政府からの奨学金、あるいは企業が本人に代わって奨学金を返還するシステムについても紹介しよう。

大学・短期大学・専門学校の奨学金

国公立や私立を含め、独自で奨学金を行っている学校もある。

なかにはひとつの大学でも、対象者や内容の違う複数の奨学金制度がある学校も。

ぜひチェックしたいところだ。

ちなみにJASSOの2019年度実態調査では、奨学金事業に取り組む団体のなかで、奨学金制度の数が一番多いのは「学校」で、その80%以上が給付型奨学金となっている。

外国政府など

外国政府・関係機関などが直接募集をしている、留学のための奨学金制度もある。

例えば、フランス政府奨学金、イタリア政府奨学金、大韓民国政府奨学金など。

企業の代理返還

企業の中には、JASSOから貸与奨学金(無利子・有利子)を受けている社員に代わって、返還残額の一部または全部を、JASSOに直接返還することでサポートしてくれるところもある。

2023年12月末時点で1463社の企業が登録しており、3560人に支援を行っている。

思っているよりも奨学金は身近な存在!

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!
ここまで本記事では、奨学金の基礎知識や具体例について紹介してきた。

冒頭でも伝えたけれど奨学金は日本の学生の約2人に1人が使っていて、思っているよりもずっと身近にあるものだと感じられたのでは?

現在、日本の学生にはJASSOの貸与型を利用している人が多いけれど、調べてみると、返済不要の奨学金を支給してくれる団体や個人も少なくない。

だからもし「将来叶えたい夢があるけれどお金の不安がある」という人は、数年後に奨学金をもらうことを目指して、高校生活を頑張ってみてはどうだろう?

また団体によっては、大学2年生や3年生のタイミングで奨学生を募集するケースもある。

「今までの高校の成績はイマイチだったから…」なんてあきらめず、大学でコツコツ成績を伸ばせば、奨学金をもらえるチャンスはまだまだあるはず!

ぜひチャレンジしてみてほしい。

冨士野喜子さんからの応援メッセージ

奨学金とは?種類や制度、条件などを専門家がくわしく解説!
「奨学金と聞くと、“ちょっと恥ずかしい”なんてネガティブなイメージをもつ人もいるかもしれません。

でも“夢を叶えたい人を応援してくれる仕組み”と考えてみてはどうでしょう?

身近にある制度をうまく活用して、ぜひ勉強や自分のやりたいことを頑張る材料にしてくださいね!」

取材・文/千葉深雪(フリート)、監修/冨士野喜子、構成/スタディサプリ進路編集部

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